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第3章 気持ち
31話
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「だっる…」
白銀の所に行き、簡単な説明をしてから帰路についた。
寝不足だからか身体が動かない。
気合いを入れるために俺はのびをした。
鶸の屋敷に着いた俺たちは軽く足を洗ってから自室に戻る。
蜜柑は朝からちょっとだけ不機嫌な様子だったが、一緒に白銀邸に行くことにすると、ホッとした表情を浮かべていた。
「鶸のとこに行かなきゃ…」
布団でゴロゴロしたいところだが、そうも言っていられないと荷物を片付け着物を着替えてから鶸の部屋に向かう。
「鶸、いる?」
「鴇か、どうした?入っていいぞ?」
失礼しますと、俺は襖を開けた。
着流しを粋に纏う鶸は大人の色気たっぷりで、こうなりたいなと思ってしまう。
「ごめん、忙しい?」
「いや、大丈夫だ」
「そっか…今回の討伐の件で来たんだけど、蓮から聞いてる?」
「ん?あぁ、少しな?後で鴇が来るよ?くらいだが」
なんだそりゃ、全然聞いてないのと一緒だろ。
苦笑をしながら鶸の近くに寄ると座布団を薦められた。
遠慮なく胡座をかいて座ってからまずは討伐の件、そして白銀の件をかいつまんで話し、小さく欠伸をした。
それに気づいた鶸に、寝不足かと問われ色々あってと誤魔化した。
気になりだしたら考えることも多くてなかなか眠れず今に至る。
「部屋に戻れば来客があるだろうから、此処で寝ていっていいぞ?邪魔なら私は他へ行こう」
鶸の部屋も無駄なものがないさっぱりとした部屋で、屋敷の主の部屋だけあって広さも陽当たりも申し分ない。
「寝ていっていい?鶸がいるのは問題ないけと…俺こそ邪魔にならない?」
「大丈夫だ」
布団を敷いてやろうと立ち上がる鶸に、自分でやるよと俺も立ち上がる。
鶸の布団って通常の布団よりかなりデカイんだ。
鶸が規格外のサイズだからなんだけど。
よいしょと布団を取り出して、敷くと俺は遠慮なくごろりと横になった。
鶸の布団は暖かいお日様の匂いがした。
白銀の所に行き、簡単な説明をしてから帰路についた。
寝不足だからか身体が動かない。
気合いを入れるために俺はのびをした。
鶸の屋敷に着いた俺たちは軽く足を洗ってから自室に戻る。
蜜柑は朝からちょっとだけ不機嫌な様子だったが、一緒に白銀邸に行くことにすると、ホッとした表情を浮かべていた。
「鶸のとこに行かなきゃ…」
布団でゴロゴロしたいところだが、そうも言っていられないと荷物を片付け着物を着替えてから鶸の部屋に向かう。
「鶸、いる?」
「鴇か、どうした?入っていいぞ?」
失礼しますと、俺は襖を開けた。
着流しを粋に纏う鶸は大人の色気たっぷりで、こうなりたいなと思ってしまう。
「ごめん、忙しい?」
「いや、大丈夫だ」
「そっか…今回の討伐の件で来たんだけど、蓮から聞いてる?」
「ん?あぁ、少しな?後で鴇が来るよ?くらいだが」
なんだそりゃ、全然聞いてないのと一緒だろ。
苦笑をしながら鶸の近くに寄ると座布団を薦められた。
遠慮なく胡座をかいて座ってからまずは討伐の件、そして白銀の件をかいつまんで話し、小さく欠伸をした。
それに気づいた鶸に、寝不足かと問われ色々あってと誤魔化した。
気になりだしたら考えることも多くてなかなか眠れず今に至る。
「部屋に戻れば来客があるだろうから、此処で寝ていっていいぞ?邪魔なら私は他へ行こう」
鶸の部屋も無駄なものがないさっぱりとした部屋で、屋敷の主の部屋だけあって広さも陽当たりも申し分ない。
「寝ていっていい?鶸がいるのは問題ないけと…俺こそ邪魔にならない?」
「大丈夫だ」
布団を敷いてやろうと立ち上がる鶸に、自分でやるよと俺も立ち上がる。
鶸の布団って通常の布団よりかなりデカイんだ。
鶸が規格外のサイズだからなんだけど。
よいしょと布団を取り出して、敷くと俺は遠慮なくごろりと横になった。
鶸の布団は暖かいお日様の匂いがした。
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