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第2章 退魔
29話
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「トキ~上がったよ?」
髪を拭きながらひょこっと部屋に顔を出した蓮に、俺はわかったと立ち上がる。
一緒にお茶を飲んでいた蜜柑に、悪いなと断ってから蓮と一緒に蓮の部屋に向かった。
「で、なに?」
「うん…その前に蓮、ちゃんと乾かさなきゃ風邪をひくから、拭きながら話すよ」
新しい手拭いを広げて蓮の髪を優しく拭きながら、俺は白銀の事を話す。
恐らく退魔の力を持っていること。
力が解放されればかなりの戦力になること。
蓮はその勘の良さで大体の事を理解してくれた。
「わかった。鶸にも言わなきゃね。大丈夫」
愛らしい笑みを浮かべたその姿にほっこりとしてしまう。
「そう言えば、組紐…蓮は赤い方を選ぶと思ってたけど、何で白いの選んだ?」
ふと気になったこと。
イメージカラーで選んだため、やはり身に付けると少しだけ違和感があるような気がする。
「ん?白って、雀の色でしょ?だから身に付けたいの…」
それって、蓮さん?
ぶっちゃけトーク?
「好きな人の色を身に付けたいって思うでしょ?」
やっぱりか!
蓮の言葉に食事の仕度時によく蓮が土間に来て雀と一緒にいたのを思い出す。
二人で一緒たから、距離感が近いなくらいにしか思っていなかったが。
「女の子はそういうものなの?」
女の子の思考は身近には妹がいたが、いまいち良くはわからない。
男の子心だってわからないのに、わかるわけがないって。
でも、女の子ってやたらお揃いとか好きだった気がするかも。
昔からの記憶を掘り起こして納得する。
「どうだろう。そもそも恋愛って全て違うものでしょ?」
「そっか…」
そうだね。俺よりかなり年下の女の子に諭されちゃったよ。
でも、やっぱり知っている皆は幸せになって欲しい。
って、ちょっと待て!
主人公が攻略対象じゃない人と好感度を上げていたらどうなるんだろう。
雀が攻略対象だっていうのは聞いていない。
そんなことを思いながら俺は蓮の髪を拭き上げていく。
「鴇こそ、誰かとお付き合いしてる?屋敷の皆は鴇のこと好きだもんね?」
う。そうきましたか。
俺のことは、どうでもいいんだよ…このさい。
「いや、してないから…さて、話を聞いてくれてありがとう。おやすみ?」
「逃げたな!鴇おやすみ」
視界の端で蓮が布団の準備を始めている。
蜜柑のいる部屋に戻らなきゃと俺は廊下を歩いた。
髪を拭きながらひょこっと部屋に顔を出した蓮に、俺はわかったと立ち上がる。
一緒にお茶を飲んでいた蜜柑に、悪いなと断ってから蓮と一緒に蓮の部屋に向かった。
「で、なに?」
「うん…その前に蓮、ちゃんと乾かさなきゃ風邪をひくから、拭きながら話すよ」
新しい手拭いを広げて蓮の髪を優しく拭きながら、俺は白銀の事を話す。
恐らく退魔の力を持っていること。
力が解放されればかなりの戦力になること。
蓮はその勘の良さで大体の事を理解してくれた。
「わかった。鶸にも言わなきゃね。大丈夫」
愛らしい笑みを浮かべたその姿にほっこりとしてしまう。
「そう言えば、組紐…蓮は赤い方を選ぶと思ってたけど、何で白いの選んだ?」
ふと気になったこと。
イメージカラーで選んだため、やはり身に付けると少しだけ違和感があるような気がする。
「ん?白って、雀の色でしょ?だから身に付けたいの…」
それって、蓮さん?
ぶっちゃけトーク?
「好きな人の色を身に付けたいって思うでしょ?」
やっぱりか!
蓮の言葉に食事の仕度時によく蓮が土間に来て雀と一緒にいたのを思い出す。
二人で一緒たから、距離感が近いなくらいにしか思っていなかったが。
「女の子はそういうものなの?」
女の子の思考は身近には妹がいたが、いまいち良くはわからない。
男の子心だってわからないのに、わかるわけがないって。
でも、女の子ってやたらお揃いとか好きだった気がするかも。
昔からの記憶を掘り起こして納得する。
「どうだろう。そもそも恋愛って全て違うものでしょ?」
「そっか…」
そうだね。俺よりかなり年下の女の子に諭されちゃったよ。
でも、やっぱり知っている皆は幸せになって欲しい。
って、ちょっと待て!
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雀が攻略対象だっていうのは聞いていない。
そんなことを思いながら俺は蓮の髪を拭き上げていく。
「鴇こそ、誰かとお付き合いしてる?屋敷の皆は鴇のこと好きだもんね?」
う。そうきましたか。
俺のことは、どうでもいいんだよ…このさい。
「いや、してないから…さて、話を聞いてくれてありがとう。おやすみ?」
「逃げたな!鴇おやすみ」
視界の端で蓮が布団の準備を始めている。
蜜柑のいる部屋に戻らなきゃと俺は廊下を歩いた。
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