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240話
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「ルスとライの石は決めた?」
店の前で止まると、レヴィと双子のために扉を開いてあげる。
5人で中に入ると店員が出迎えてくれた。
「よぉ、悪いな子供たちの石を見に来た」
リルが声を掛けると、店員は頭を下げる。
「色々と取り揃えておりますが……?」
「おう、できりゃ小さい石でいいんだが、3つガムランに入れて貰えるか?」
「3つですか?できるかとは思いますが」
店員さんが少し困惑したようにこちらを見ていた。
「真珠に、ペリドットか翡翠でもいいな、それとラピスラズリとかどうだ?」
リルがそう言うと、店員は慌てて石を選び出した。
「真珠?ペリドットとラピスラズリは双子のカラーだけど、どうして真珠?」
俺はリルを見上げると、優しい笑みが降ってくる。
「瞳の色は俺たちのを受け継いだからな、タグにはリクトの色を入れたいってレヴィと言っててな……黒だと、ラピスラズリかオニキスになっちまうし、それなら真珠にしようかなってな。ダメか?」
ダメなんてことはない。むしろ嬉しいけれど真珠は希少価値が高いと聞く。
金額ではなく同じものがあるのだろうか。
ふたりに差をつけたくない。
「……直ぐでなくていい。ガムランのデザインは今日決めていくからそれに入れる2つ同じ大きさの真珠とそれに見合った石を頼む」
レヴィが双子を抱きながら寄ってきて、俺はライを預かった。
ずしりとした重みが愛しい。
甘いミルクの香り。
「3つ入れるのもいいけれど、ルスにラピスラズリ、ライにペリドットでもいいかも。お互いに兄弟のカラーを入れるし貰わなかったお父さんの色でもあるからさ……ごめんね、上手く説明できなくて」
俺は、どういう風に言っていいか悩んでしまう。
ルスの父親がリル、ライの父親がレヴィだと言うのは直ぐにわかるけれど、俺の中ではルスの父親はレヴィでもあるし、ライの父親はリルでもある。
「どう……かな」
「じゃあ、そうすっか」
「リクトの案に賛成だ」
ふたりが頷いてくれて、それで決まった。
石の大きさは小指の先くらいの丸いものにして欲しいとお願いをして、一時金として支払いをリルが済ませると店を出た。
次はプレートの作成だと、いつものゾウの工房へ向かう。
最近とんとご無沙汰をしてしまっているなと思いながら店を出ると、ライをリルが抱き上げる。
大丈夫と笑うが、今度はがっちりと両手をふたりに繋がれてしまう。
子供ができたら無理かもしれないなと思っていた事が簡単に覆る。
嬉しくてふたりを交互に見上げると、両頬に優しいキスが降ってきた。
店の前で止まると、レヴィと双子のために扉を開いてあげる。
5人で中に入ると店員が出迎えてくれた。
「よぉ、悪いな子供たちの石を見に来た」
リルが声を掛けると、店員は頭を下げる。
「色々と取り揃えておりますが……?」
「おう、できりゃ小さい石でいいんだが、3つガムランに入れて貰えるか?」
「3つですか?できるかとは思いますが」
店員さんが少し困惑したようにこちらを見ていた。
「真珠に、ペリドットか翡翠でもいいな、それとラピスラズリとかどうだ?」
リルがそう言うと、店員は慌てて石を選び出した。
「真珠?ペリドットとラピスラズリは双子のカラーだけど、どうして真珠?」
俺はリルを見上げると、優しい笑みが降ってくる。
「瞳の色は俺たちのを受け継いだからな、タグにはリクトの色を入れたいってレヴィと言っててな……黒だと、ラピスラズリかオニキスになっちまうし、それなら真珠にしようかなってな。ダメか?」
ダメなんてことはない。むしろ嬉しいけれど真珠は希少価値が高いと聞く。
金額ではなく同じものがあるのだろうか。
ふたりに差をつけたくない。
「……直ぐでなくていい。ガムランのデザインは今日決めていくからそれに入れる2つ同じ大きさの真珠とそれに見合った石を頼む」
レヴィが双子を抱きながら寄ってきて、俺はライを預かった。
ずしりとした重みが愛しい。
甘いミルクの香り。
「3つ入れるのもいいけれど、ルスにラピスラズリ、ライにペリドットでもいいかも。お互いに兄弟のカラーを入れるし貰わなかったお父さんの色でもあるからさ……ごめんね、上手く説明できなくて」
俺は、どういう風に言っていいか悩んでしまう。
ルスの父親がリル、ライの父親がレヴィだと言うのは直ぐにわかるけれど、俺の中ではルスの父親はレヴィでもあるし、ライの父親はリルでもある。
「どう……かな」
「じゃあ、そうすっか」
「リクトの案に賛成だ」
ふたりが頷いてくれて、それで決まった。
石の大きさは小指の先くらいの丸いものにして欲しいとお願いをして、一時金として支払いをリルが済ませると店を出た。
次はプレートの作成だと、いつものゾウの工房へ向かう。
最近とんとご無沙汰をしてしまっているなと思いながら店を出ると、ライをリルが抱き上げる。
大丈夫と笑うが、今度はがっちりと両手をふたりに繋がれてしまう。
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