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196話
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リルとレヴィは、軽くシャワーを浴びて着替えるとふたりで風呂に向かった。
それを追うようにして俺は着替えを選ぶと脱衣場に向かう。
ミトさんもゆっくりするわとミラを連れてリビングへと向かった。
「ふたりとも置いておくよ」
それぞれのカゴにそれぞれの着替えを入れてから、バスタオルを乗せた。
そう言えばと作業しかけの洗濯物は、確認したら全部干し終わっていた。
きっとミトさんがプリプリと怒りながらもやってくれたのだろう。優しいお母さんなのだ。
「おぅ、悪いな」
扉を開けて顔を覗かせたのはリルで、シャワーを浴びているから仕方ないのだけど、逞しい全身を目にしてしまい、そっと俺は視線を逸らした。
いまだに慣れないのは仕方ない。
くすりと笑われた気がするも、そちらを向けずリルたちが脱いだ服を集め始めた。
しっかりとした生地は多少の攻撃では破れにくくするためだろう。
ずっしりとした重さを感じるが、服とは思えないくらい重いのだ。
これを着てリルとレヴィは戦うのだ。
それに合わせて武器なども持つ。
いくら、マジックボックスを持っていたとしても、武器や服の重さは軽減されないのに、ふたりは何ともないとばかりにこれらを身につけて来てくれたのだ。
「ありがとう」
ふたりの服を抱き締めると、何故だか涙が溢れた。
間違った事はしていないと思う。
けれど、ふたりに心配をかけてしまったのは事実なのだ。
「リクト、お礼なら直接言ってくれ。できればキスがついていた方がいいけどなぁ?」
後ろからかけられた声はリルで、振り向くとにやりと茶目っ気たっぷりに笑う顔があった。
その半歩後ろにはレヴィもいる。
「リクト、大丈夫だから泣かないでくれ」
レヴィの優しい笑みに涙が更に溢れた。
「ほら、泣いたら溶けちまうぞ?」
リルの手がのびてきて、俺の頬に触れそうになった瞬間指先が躊躇うように止まった。
「わり、濡れちまうな」
リルの言葉に俺は服を離してから抱きついた。
濡れた身体が服に触れて水分を吸うのがわかるけれど、そんなことは気にならない。
「リル、レヴィ、大好き」
チュッ、チュッとふたりの唇に俺から背伸びをしてキスをした。
こうすると、ふたりが長身なのが良くわかる。
特にレヴィは屈んで貰えないと俺からのキスは少し難しい。
「俺らもリクトを愛しているから、そんなに気にすんな」
「あぁ」
「でも、惜しいなぁ……こんなに可愛いリクトを抱けねぇの。親父たち待たせてるからなぁ……」
「今夜……で、いい?」
俺はふたりを交互に見ると、リルの口角がにやりと上がった。
「ほら、ふたりとも風邪をひくといけないから服を着よう?俺も着替えなきゃ……」
濡れてしまった服を着替えに行こうと俺は後ずさりをして、脱衣場からそっと出た。
背後では楽しそうなリルの声が上がる。
今夜は寝かせて貰えるかなぁ……少しだけ不安になった。
それを追うようにして俺は着替えを選ぶと脱衣場に向かう。
ミトさんもゆっくりするわとミラを連れてリビングへと向かった。
「ふたりとも置いておくよ」
それぞれのカゴにそれぞれの着替えを入れてから、バスタオルを乗せた。
そう言えばと作業しかけの洗濯物は、確認したら全部干し終わっていた。
きっとミトさんがプリプリと怒りながらもやってくれたのだろう。優しいお母さんなのだ。
「おぅ、悪いな」
扉を開けて顔を覗かせたのはリルで、シャワーを浴びているから仕方ないのだけど、逞しい全身を目にしてしまい、そっと俺は視線を逸らした。
いまだに慣れないのは仕方ない。
くすりと笑われた気がするも、そちらを向けずリルたちが脱いだ服を集め始めた。
しっかりとした生地は多少の攻撃では破れにくくするためだろう。
ずっしりとした重さを感じるが、服とは思えないくらい重いのだ。
これを着てリルとレヴィは戦うのだ。
それに合わせて武器なども持つ。
いくら、マジックボックスを持っていたとしても、武器や服の重さは軽減されないのに、ふたりは何ともないとばかりにこれらを身につけて来てくれたのだ。
「ありがとう」
ふたりの服を抱き締めると、何故だか涙が溢れた。
間違った事はしていないと思う。
けれど、ふたりに心配をかけてしまったのは事実なのだ。
「リクト、お礼なら直接言ってくれ。できればキスがついていた方がいいけどなぁ?」
後ろからかけられた声はリルで、振り向くとにやりと茶目っ気たっぷりに笑う顔があった。
その半歩後ろにはレヴィもいる。
「リクト、大丈夫だから泣かないでくれ」
レヴィの優しい笑みに涙が更に溢れた。
「ほら、泣いたら溶けちまうぞ?」
リルの手がのびてきて、俺の頬に触れそうになった瞬間指先が躊躇うように止まった。
「わり、濡れちまうな」
リルの言葉に俺は服を離してから抱きついた。
濡れた身体が服に触れて水分を吸うのがわかるけれど、そんなことは気にならない。
「リル、レヴィ、大好き」
チュッ、チュッとふたりの唇に俺から背伸びをしてキスをした。
こうすると、ふたりが長身なのが良くわかる。
特にレヴィは屈んで貰えないと俺からのキスは少し難しい。
「俺らもリクトを愛しているから、そんなに気にすんな」
「あぁ」
「でも、惜しいなぁ……こんなに可愛いリクトを抱けねぇの。親父たち待たせてるからなぁ……」
「今夜……で、いい?」
俺はふたりを交互に見ると、リルの口角がにやりと上がった。
「ほら、ふたりとも風邪をひくといけないから服を着よう?俺も着替えなきゃ……」
濡れてしまった服を着替えに行こうと俺は後ずさりをして、脱衣場からそっと出た。
背後では楽しそうなリルの声が上がる。
今夜は寝かせて貰えるかなぁ……少しだけ不安になった。
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