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182話
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「わぁ、ミラ可愛いねぇ」
水色のドレスを纏ったミラがドヤァと胸を張る。
ひらひらとフリルのついた服は女の子らしいデザインだ。
「ミラのおめめと同じ色だもんね」
ミトさんからミラを受け取る。
ミラの可愛い肉球がふにふにっと俺の顔を押し返す。
嫌だからではなく触りたいらしい。
「じゃあ、行きましょう?」
ミトさんの言葉で馬車(?)は、動き出した。
魔獣の引く馬車に似た乗り物は、ゆっくりと車輪を回す。
ゴトゴトした石畳の上を向かったのは、王宮への道だった。
ミトさん達が到着してから2日、ゆっくりとして疲れを取っていた時に手紙が届けられた。
白い封筒に紫の封蝋。
金色の文字は王宮からのものらしい。
「げぇ、いつでもいいっつってたのによぉ」
リルが嫌なものを摘まむように手紙を持つと、すかさずその頭をミトさんに横からはたかれていた。
ルーファスさんがペーパーナイフで封を切ると、中からは支度は整っているとの手紙が出てきた。
支度は整っている。
それは、結ぶリボンが出来上がっていると言うこと。
ルーファスさんが明日の昼前に登城するとしたためて渡すと、それから一気に俺たちは忙しくなった。
何日か余裕があったから、服等は用意ができている。
ルーファスさんはダークグレー
ミトさんはワインレッド
リルは濃紺
レヴィはモスグリーン
それぞれを基調としたベストと黒スーツ。
どの色も凄く素敵でマッチしている。
良く見ると同じ花の刺繍がされていた。
この花はルーファスさんを示す花らしく、小振りな可愛らしい花だ。
俺はと言うと……黒スーツなのだけれど、淡い桜色のシャツ。
皆と被らないようにと言う配慮なのだろうけれど、この色って似合ってる?
リルとレヴィにはいいなと誉められたが今までこんな色を着たことがない。
それに、襟には花の刺繍が濃い赤でされているのだ。
皆は目立たないように同系の糸で刺繍がされているというのに。
ガタゴトと揺れていた馬車が止まり、扉が開く。
先にリル、レヴィ、ルーファスさんが降りて、リルにミラを渡し、俺とミトさんがそれぞれの手を取る。
俺たちを迎えてくれたのは、ずらりと並ぶ騎士だろうか。
揃いの制服に身をかためた男性女性入り交じった獣人だった。
「だ、大丈夫?」
レヴィを見上げると、茶色の瞳が細められて頷きを返される。
俺、庶民だから気後れするのは仕方ないけど何で他は全然平気なの?
少しだけ尻込みをするとレヴィの手がそっと腰にまわり、進むようにと促されたのだった。
水色のドレスを纏ったミラがドヤァと胸を張る。
ひらひらとフリルのついた服は女の子らしいデザインだ。
「ミラのおめめと同じ色だもんね」
ミトさんからミラを受け取る。
ミラの可愛い肉球がふにふにっと俺の顔を押し返す。
嫌だからではなく触りたいらしい。
「じゃあ、行きましょう?」
ミトさんの言葉で馬車(?)は、動き出した。
魔獣の引く馬車に似た乗り物は、ゆっくりと車輪を回す。
ゴトゴトした石畳の上を向かったのは、王宮への道だった。
ミトさん達が到着してから2日、ゆっくりとして疲れを取っていた時に手紙が届けられた。
白い封筒に紫の封蝋。
金色の文字は王宮からのものらしい。
「げぇ、いつでもいいっつってたのによぉ」
リルが嫌なものを摘まむように手紙を持つと、すかさずその頭をミトさんに横からはたかれていた。
ルーファスさんがペーパーナイフで封を切ると、中からは支度は整っているとの手紙が出てきた。
支度は整っている。
それは、結ぶリボンが出来上がっていると言うこと。
ルーファスさんが明日の昼前に登城するとしたためて渡すと、それから一気に俺たちは忙しくなった。
何日か余裕があったから、服等は用意ができている。
ルーファスさんはダークグレー
ミトさんはワインレッド
リルは濃紺
レヴィはモスグリーン
それぞれを基調としたベストと黒スーツ。
どの色も凄く素敵でマッチしている。
良く見ると同じ花の刺繍がされていた。
この花はルーファスさんを示す花らしく、小振りな可愛らしい花だ。
俺はと言うと……黒スーツなのだけれど、淡い桜色のシャツ。
皆と被らないようにと言う配慮なのだろうけれど、この色って似合ってる?
リルとレヴィにはいいなと誉められたが今までこんな色を着たことがない。
それに、襟には花の刺繍が濃い赤でされているのだ。
皆は目立たないように同系の糸で刺繍がされているというのに。
ガタゴトと揺れていた馬車が止まり、扉が開く。
先にリル、レヴィ、ルーファスさんが降りて、リルにミラを渡し、俺とミトさんがそれぞれの手を取る。
俺たちを迎えてくれたのは、ずらりと並ぶ騎士だろうか。
揃いの制服に身をかためた男性女性入り交じった獣人だった。
「だ、大丈夫?」
レヴィを見上げると、茶色の瞳が細められて頷きを返される。
俺、庶民だから気後れするのは仕方ないけど何で他は全然平気なの?
少しだけ尻込みをするとレヴィの手がそっと腰にまわり、進むようにと促されたのだった。
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