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148話★
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リルに抱き上げてもらったまま、寝室に向かうと寝台に下ろされた。
「ほら、水」
水が注がれたグラスがふたつ、手渡される。
ひとつはレヴィの分だろう。
「ありがと」
片方を口にすると、その冷たさが喉を滑り落ちて行った。
「おう」
リルは逞しい筋肉美を惜し気も無く晒している。
狡いよなぁ。
少しして待つとレヴィも戻ってきた。
「レヴィ、お水。リルがくれたから」
「あぁ、ありがとう」
グラスを受け取ったレヴィは一気に煽った。
動く喉仏がセクシーだなと思いながら自分もグラスを空にしてベッドサイドに置くと、俺を真ん中にして左右にリルとレヴィが座る。
ぐいっと腰を抱かれてそちらを見上げると、リルに唇を奪われた。
「んっ……」
リルに支えられるも、バランスをとるようについた手はレヴィの太股の上でレヴィの手がするりと俺の脇腹を撫でた。
ひゃっと、逃げるように身体を前に倒すとそちらにはリル。
どちらにも弱い部分は知られていて逃げられない。
首筋と脇腹。
撫でられるだけで身体が反応してしまう。
がっちりとリルに掴まえられてしまって逃げるに逃げられない。
「んん……」
自分だけされるのは恥ずかしい。
何度もこうしているのに、未だに慣れることがない。
絡められる舌に触れられる指。
ふたりに交互に攻められて声を上げることも難しい。
触れられていく部分が熱を持って反応し始める。
「ほら、リクト寝ちまうか」
漸く唇を離してくれたリルに肩口をトンと突かれると、レヴィに背中を預ける形になって、そのままふわりと寝台に仰向けにさせられた。
ふたりに翻弄された俺は既に身体に力が入らない。
くったりとしながら見上げた視界の中にはふたりの美形がこちらを見下ろしていた。
「ひゃっ!」
少し冷たいレヴィの手がそっと胸を撫でていく。
優しいタッチにもどかしく腰が揺らめき俺は無意識に左手を口許に添えた。
「んっ……ぅ」
「隠すなって、ほら」
左手首をリルに掴まれて頭上に縫い付けられる。
それを無意識に右を向くと、臨戦態勢なレヴィが目に入った。
逆を向けばリルも同じ状態で、どちらも辛そうではある。
ふたり同時に?
どうしたらいいだろうかと思いながら開いた手をのばしてそろりとレヴィに触れた。
「リクト……リルにしてやれ」
「構わねぇよ、リクトがしたいようにさせてやればいい」
レヴィの剛直に指を絡めると、ぴくりと手の中で反応を見せる。
「俺はこっちを貰うからな?」
開かれた足の間、リルは俺のを口にした。
「ほら、水」
水が注がれたグラスがふたつ、手渡される。
ひとつはレヴィの分だろう。
「ありがと」
片方を口にすると、その冷たさが喉を滑り落ちて行った。
「おう」
リルは逞しい筋肉美を惜し気も無く晒している。
狡いよなぁ。
少しして待つとレヴィも戻ってきた。
「レヴィ、お水。リルがくれたから」
「あぁ、ありがとう」
グラスを受け取ったレヴィは一気に煽った。
動く喉仏がセクシーだなと思いながら自分もグラスを空にしてベッドサイドに置くと、俺を真ん中にして左右にリルとレヴィが座る。
ぐいっと腰を抱かれてそちらを見上げると、リルに唇を奪われた。
「んっ……」
リルに支えられるも、バランスをとるようについた手はレヴィの太股の上でレヴィの手がするりと俺の脇腹を撫でた。
ひゃっと、逃げるように身体を前に倒すとそちらにはリル。
どちらにも弱い部分は知られていて逃げられない。
首筋と脇腹。
撫でられるだけで身体が反応してしまう。
がっちりとリルに掴まえられてしまって逃げるに逃げられない。
「んん……」
自分だけされるのは恥ずかしい。
何度もこうしているのに、未だに慣れることがない。
絡められる舌に触れられる指。
ふたりに交互に攻められて声を上げることも難しい。
触れられていく部分が熱を持って反応し始める。
「ほら、リクト寝ちまうか」
漸く唇を離してくれたリルに肩口をトンと突かれると、レヴィに背中を預ける形になって、そのままふわりと寝台に仰向けにさせられた。
ふたりに翻弄された俺は既に身体に力が入らない。
くったりとしながら見上げた視界の中にはふたりの美形がこちらを見下ろしていた。
「ひゃっ!」
少し冷たいレヴィの手がそっと胸を撫でていく。
優しいタッチにもどかしく腰が揺らめき俺は無意識に左手を口許に添えた。
「んっ……ぅ」
「隠すなって、ほら」
左手首をリルに掴まれて頭上に縫い付けられる。
それを無意識に右を向くと、臨戦態勢なレヴィが目に入った。
逆を向けばリルも同じ状態で、どちらも辛そうではある。
ふたり同時に?
どうしたらいいだろうかと思いながら開いた手をのばしてそろりとレヴィに触れた。
「リクト……リルにしてやれ」
「構わねぇよ、リクトがしたいようにさせてやればいい」
レヴィの剛直に指を絡めると、ぴくりと手の中で反応を見せる。
「俺はこっちを貰うからな?」
開かれた足の間、リルは俺のを口にした。
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