上 下
66 / 407

72話★

しおりを挟む
今回、本気の地雷がありますので、読み流すかバック推奨。
攻同士のキスシーンです。
いや、攻同士のイチャイチャではありませんが。
それでも読むよ!って強者はどうぞ。
作者は書いていて楽しかったですが。


☆☆☆☆☆☆☆




部屋の中には水音と、甘く溢れる吐息しかない。
開かされ、膝の裏を持ち上げられた格好で俺はリルの頭を軽く押さえていた。
指だけでなく、口に含まれた中心。
リルの口にすっぽりと包まれてしまうと生暖かい感触にどうしようもなく気持ち良かった。

「あっ……」

爪先が空を蹴る。
身体を折られるような体勢が苦しい。
だけど、気持ちいい。

レヴィの手も俺の身体をまさぐっていく。
振り向かされた顔。
触れる唇。

与えられる快楽に素直に身体を任せた瞬間、1番の快楽の波がやってきた。

「んっ…ぁ…」

唇を塞がれて言葉を発せず、一気に限界がやってきて、我慢することもできずにリルの口内に白濁を吐き出した。

「ぷは…ぅあ…あぁ」

ガクガクと揺れる腰と、ちゅるっとリルの口が吸う感覚。
リルの口から解き放たれると、俺は荒い息を整えるべく深呼吸をするが、リルとレヴィを見て息が止まりそうになる。
何で!?
俺の頭上でふたりがキスをしている。
それも、舌を絡める…
そして唇が離れるとこくりとふたりの喉仏が上下に動いた。

男同士のそう言う行為を見たことがないと言うことはなかったが、実際リアルに目の前で繰り広げられてキスシーンは衝撃的だったが、それを見ると胸が高鳴ってしまう。
自分がするより、見ている方が綺麗だ。

「…ん、甘いな」

レヴィの呟きに、うっとりと見つめていた俺は覚醒する。
まさか!?

「だろ?やっぱり美味い…」

リルも頷いて何を口にしたのか血の気が引いた。
俺のを分けたってことか?

「駄目だな…もっと欲しくなる…」
「だな」

ふたりの、肉食獣が舌舐めずりをしている。

「リル、位置を替わってくれ、後ろも慣らしていかなきゃならないだろ?」
「そうだな…」

俺はふたりの間でぐりんと回されて、今度は足の間にレヴィがきた。
リルより横幅か広いため、広く足を開かなければならなくて少し辛いが、膝を掴まれて引かれると、リルの時より深く身体が折られる感覚。
頭の横に自分の膝が付きそうなくらいの体勢と、リルの唇に触れられたよりも後ろの部分に濡れた感触。

「えっ!やっ…レヴィ…舐めっ…」

何かが動く感覚に何が動いているのか、脳が思考を拒否する。

「リクトは全部が綺麗なのな?」

リルの言葉に頭を振る。あまりの恥ずかしさに俺はシーツを握り締めた。
しおりを挟む
感想 106

あなたにおすすめの小説

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

結婚式当日に「ちょっと待った」されたので、転生特典(執事)と旅に出たい

オオトリ
BL
とある教会で、今日一組の若い男女が結婚式を挙げようとしていた。 今、まさに新郎新婦が手を取り合おうとしたその時――― 「ちょっと待ったー!」 乱入者の声が響き渡った。 これは、とある事情で異世界転生した主人公が、結婚式当日に「ちょっと待った」されたので、 白米を求めて 俺TUEEEEせずに、執事TUEEEEな旅に出たい そんなお話 ※主人公は当初女性と婚約しています(タイトルの通り) ※主人公ではない部分で、男女の恋愛がお話に絡んでくることがあります ※BLは読むことも初心者の作者の初作品なので、タグ付けなど必要があれば教えてください ※完結しておりますが、今後番外編及び小話、続編をいずれ追加して参りたいと思っています ※小説家になろうさんでも同時公開中

助けた犬は騎士団長でした

BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。 ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。 しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。 強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ…… ※完結まで毎日投稿します

【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので! 本編完結しました! 時々おまけを更新しています。

【書籍化進行中】契約婚ですが可愛い継子を溺愛します

綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
恋愛
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ  前世の記憶がうっすら残る私が転生したのは、貧乏伯爵家の長女。父親に頼まれ、公爵家の圧力と財力に負けた我が家は私を売った。  悲壮感漂う状況のようだが、契約婚は悪くない。実家の借金を返し、可愛い継子を愛でながら、旦那様は元気で留守が最高! と日常を謳歌する。旦那様に放置された妻ですが、息子や使用人と快適ライフを追求する。  逞しく生きる私に、旦那様が距離を詰めてきて? 本気の恋愛や溺愛はお断りです!!  ハッピーエンド確定 【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2024/12/26……書籍化確定、公表 2024/09/07……カクヨム、恋愛週間 4位 2024/09/02……小説家になろう、総合連載 2位 2024/09/02……小説家になろう、週間恋愛 2位 2024/08/28……小説家になろう、日間恋愛連載 1位 2024/08/24……アルファポリス 女性向けHOT 8位 2024/08/16……エブリスタ 恋愛ファンタジー 1位 2024/08/14……連載開始

転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!

めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。 ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。 兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。 義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!? このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。 ※タイトル変更(2024/11/27)

そばかす糸目はのんびりしたい

楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。 母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。 ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。 ユージンは、のんびりするのが好きだった。 いつでも、のんびりしたいと思っている。 でも何故か忙しい。 ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。 いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。 果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。 懐かれ体質が好きな方向けです。今のところ主人公は、のんびり重視の恋愛未満です。 全17話、約6万文字。

ハッピーエンドのために妹に代わって惚れ薬を飲んだ悪役兄の101回目

カギカッコ「」
BL
ヤられて不幸になる妹のハッピーエンドのため、リバース転生し続けている兄は我が身を犠牲にする。妹が飲むはずだった惚れ薬を代わりに飲んで。

処理中です...