【ＢＬ】転生したら獣人の世界で何故か肉食獣に愛されています。

14話

「リクト、これでいいか？」

帰ってきたリルの腕の中にあったのは、大量の野菜。
箱に詰められたそれは、びっくりするくらいの量があった。

「うん、ありがとう…重かったよね？」

リルを労うと、大丈夫と笑ってくれて、これでスープおかわりできるか？と、聞いてくる。
ちゃんとコンソメっぽいものがあるから大丈夫と伝えると、ふたりが深めのお皿を持ってくる。
温めるから待ってと鍋に火を入れる。

「どうぞ？」

ふたりの皿にたっぷりとスープをよそってから、俺は新しい鍋を出して野菜たっぷりのスープを作る。
こちらはベーコンも刻んで入れて、コンソメを少なくしてみる。
コトコトと弱火で煮込むととろとろになった玉葱とか美味しいよね。

「おかわり！」

んんっ！？いや、さっきよそったばっかりだろ？
と言うか、夕飯食べてからそんなに経ってないのにまだ食えるの？
リルさん食欲凄いな。

「俺も欲しい…」

レヴィさんもですか！？
いいよいいよ、新しく作ったし、明日の朝のスープはあるから。
ふふ、これも一緒に食うがいい！
買ってきてあったバゲットを切ってチーズを乗せて焼いたやつ。
カリカリに焼いたから、スープに浸けて食べたら美味いと思う。
くらえカロリー爆弾！

「うまっ！！」
「うむっ」

ちょっと待って、何でバゲット半分近く焼いたのがもう無いの。
残ったバゲットに黒胡椒を振って味を変えると、もっと食べたい表情で見詰められる。
残りのバゲット焼きますか…
ついでだから厚切りベーコンとピーマンもどきも乗せて焼こう。
と言うか、この食べたカロリーはどこに消えるのか。
ふたりともがっちりマッチョだからかなぁ…