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9章 これから
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「セラ、吐き出して」
慌てるアイヴィスをちらりと見ながら、こくりと喉を鳴らすと、慣れない事に小さく噎せて、アイヴィスが水差しを取ってくれる。
「無理をしなくていいのに…」
「アイヴィス様がして下さった事ですから、私にもできますよ…ですが、ちょっとキスは躊躇ってしまいます」
流石に自分の味は知りたくないだろうと軽く口を濯ぐ。
「アイヴィス様、もっと…したいです。教えてください」
はしたないと思われてもいい。
それだけアイヴィスが欲しいのだから。
色気なんてないけれど、少しでもアイヴィスが自分を求めてくれたらいいなという願いを込めて告げてみる。
「セラは、本当に初めて?とても上手く誘うね…」
「アイヴィス様にだけです…アイヴィス様にしか言いません…」
「可愛い」
アイヴィスの唇が様々な部分に触れる。
それがくすぐったくてセラフィリーアは声を上げた。
「少し香油を使ってみようか」
アイヴィスが手を伸ばした先にあったのは小さな瓶。
アイヴィスはその蓋を歯で噛むとキュポンという音を立てて蓋が抜けた。
中に入るのは琥珀色をした液体で少し粘度があるようだ。
「ハチミツが原料になっているから、舐めても大丈夫」
指先に香油を絡ませてアイヴィスが差し出してくると、セラフィリーアはその指先を口に含んだ。
香油には少しの催淫効果も入っていると聞いている。
舌先に乗った香油を口の中で溶かしてから、アイヴィスにキスをした。
舌を絡めるキスに二人で香油を分け合った。
「ん…」
鼻から抜ける甘い蜂蜜の香りを感じながら舌を離すと身体の奥にじんと灯るような熱を感じる。
「アイヴィス様…あの…此処にアイヴィス様をください」
セラフィリーアはアイヴィスの腕を掴み、その掌を自分の腹部に触れさせる。
まだ、自分から足を開く勇気はない。
「なら、解すから力を抜いて。
痛かったり苦しかったりしたら必ず言う。
守れるか?」
「はい」
アイヴィスの手が膝を開き、セラフィリーアの腰の下にクッションを入れる。
自分で見たこともない場所を他人の眼前に晒すことの羞恥にセラフィリーアは寝台の敷布を握り締めた。
たっぷりと濡らされたアイヴィスの指がゆっくりと入り込む。
異物感にセラフィリーアの身体には力が入ってしまう。
「セラ、力を抜いて、ゆっくりと慣らすから」
「はい…」
痛いわけではない。
ただ、少し苦しいだけで。
「んっ…く」
体内を動くアイヴィスの指が、触れる場所によって身体に電流が流れるように身体が震える。
それが快楽を示す場所だとわかるにはあまり時間はいらなかった。
慌てるアイヴィスをちらりと見ながら、こくりと喉を鳴らすと、慣れない事に小さく噎せて、アイヴィスが水差しを取ってくれる。
「無理をしなくていいのに…」
「アイヴィス様がして下さった事ですから、私にもできますよ…ですが、ちょっとキスは躊躇ってしまいます」
流石に自分の味は知りたくないだろうと軽く口を濯ぐ。
「アイヴィス様、もっと…したいです。教えてください」
はしたないと思われてもいい。
それだけアイヴィスが欲しいのだから。
色気なんてないけれど、少しでもアイヴィスが自分を求めてくれたらいいなという願いを込めて告げてみる。
「セラは、本当に初めて?とても上手く誘うね…」
「アイヴィス様にだけです…アイヴィス様にしか言いません…」
「可愛い」
アイヴィスの唇が様々な部分に触れる。
それがくすぐったくてセラフィリーアは声を上げた。
「少し香油を使ってみようか」
アイヴィスが手を伸ばした先にあったのは小さな瓶。
アイヴィスはその蓋を歯で噛むとキュポンという音を立てて蓋が抜けた。
中に入るのは琥珀色をした液体で少し粘度があるようだ。
「ハチミツが原料になっているから、舐めても大丈夫」
指先に香油を絡ませてアイヴィスが差し出してくると、セラフィリーアはその指先を口に含んだ。
香油には少しの催淫効果も入っていると聞いている。
舌先に乗った香油を口の中で溶かしてから、アイヴィスにキスをした。
舌を絡めるキスに二人で香油を分け合った。
「ん…」
鼻から抜ける甘い蜂蜜の香りを感じながら舌を離すと身体の奥にじんと灯るような熱を感じる。
「アイヴィス様…あの…此処にアイヴィス様をください」
セラフィリーアはアイヴィスの腕を掴み、その掌を自分の腹部に触れさせる。
まだ、自分から足を開く勇気はない。
「なら、解すから力を抜いて。
痛かったり苦しかったりしたら必ず言う。
守れるか?」
「はい」
アイヴィスの手が膝を開き、セラフィリーアの腰の下にクッションを入れる。
自分で見たこともない場所を他人の眼前に晒すことの羞恥にセラフィリーアは寝台の敷布を握り締めた。
たっぷりと濡らされたアイヴィスの指がゆっくりと入り込む。
異物感にセラフィリーアの身体には力が入ってしまう。
「セラ、力を抜いて、ゆっくりと慣らすから」
「はい…」
痛いわけではない。
ただ、少し苦しいだけで。
「んっ…く」
体内を動くアイヴィスの指が、触れる場所によって身体に電流が流れるように身体が震える。
それが快楽を示す場所だとわかるにはあまり時間はいらなかった。
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