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8章 命
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『いいよー?』
コズミに話をすると、了解と、軽い返事が返ってくる。
会話をするのは頭の中で。
慣れない行為に少しだけ頭痛がする。
「いいの?じゃあアイヴィス様に伝えておくけど…無理しないで?」
『ん、ママはやっぱり黒い服にする?』
コズミの声にセラフィリーアはビクッとした。
飛竜は自分と同じ色を好む。
それは知識として知っている。
自然界に存在する黒はあまり無いのだ。
それに、コズミは金色を纏う飛竜のため、金色も欲する。
「コズミは黒が好き?」
『うん。でも、白も好きだし金も好き』
「白?」
『あ、うん…白も好き』
「そっか…じゃあ…考えておくね…決まったら見てくれる?」
『うん!楽しみ』
これは、やはりアイヴィスが贈ってくれた騎士服を着るしかないとセラフィリーアは溜め息を吐く。
アイヴィスが贈ってくれたのは、黒騎士の団服。
ボタン等に金が使われる部隊長以上が身につけるものだ。
自分は騎士団員ではないと何度も言ったが、アイヴィスは引き下がらない。
セラフィリーアも、着ないことで意志を示そうとしたが、こうなってしまうとどうもできない。
「アスラン…何か金色の…あぁ、髪を結ぶリボンを金にして?それと…簡単に試着をしてみるけど。
服のトラウザーズは白で、#長靴__ブーツ__も白にして…今日の髪も軽く結わえてくれるだけでいいよ。そうしたら、コズミに見せてくるから」
「コズミ様も喜びますよ。ではお支度をしますので椅子へどうぞ」
アスランが服や小物を選び、リオルが髪をとかし始める。
シャツにトラウザーズ、ジャケット。
とりあえず服だけ整えてから窓を開ける。
「コズミ、何処かで見てるかな?明日、この姿でいい?」
『凄い、ママ綺麗!うん、気に入ったー』
遠くから見ているのだろうコズミの声に、コズミがいいならこれでもいいかと、セラフィリーアは納得してバルコニーに出ると、外に向かってその場でくるりと回って見せる。
楽しそうなコズミの声に少しだけ気分か浮上した。
「じゃあ、明日…ゆっくり寝なさいね?」
ヒラヒラと見えないコズミに向かって手を振ると部屋に入る。
気が重くなるのを息を吐き出すことで何とか堪える。
言い様のない不安。
いつ来るかわからないスタンピード。
地に足がつかない気持ちを押し込めてせめて回りに不安を与えないようにしようと唇を引き結んだ。
コズミに話をすると、了解と、軽い返事が返ってくる。
会話をするのは頭の中で。
慣れない行為に少しだけ頭痛がする。
「いいの?じゃあアイヴィス様に伝えておくけど…無理しないで?」
『ん、ママはやっぱり黒い服にする?』
コズミの声にセラフィリーアはビクッとした。
飛竜は自分と同じ色を好む。
それは知識として知っている。
自然界に存在する黒はあまり無いのだ。
それに、コズミは金色を纏う飛竜のため、金色も欲する。
「コズミは黒が好き?」
『うん。でも、白も好きだし金も好き』
「白?」
『あ、うん…白も好き』
「そっか…じゃあ…考えておくね…決まったら見てくれる?」
『うん!楽しみ』
これは、やはりアイヴィスが贈ってくれた騎士服を着るしかないとセラフィリーアは溜め息を吐く。
アイヴィスが贈ってくれたのは、黒騎士の団服。
ボタン等に金が使われる部隊長以上が身につけるものだ。
自分は騎士団員ではないと何度も言ったが、アイヴィスは引き下がらない。
セラフィリーアも、着ないことで意志を示そうとしたが、こうなってしまうとどうもできない。
「アスラン…何か金色の…あぁ、髪を結ぶリボンを金にして?それと…簡単に試着をしてみるけど。
服のトラウザーズは白で、#長靴__ブーツ__も白にして…今日の髪も軽く結わえてくれるだけでいいよ。そうしたら、コズミに見せてくるから」
「コズミ様も喜びますよ。ではお支度をしますので椅子へどうぞ」
アスランが服や小物を選び、リオルが髪をとかし始める。
シャツにトラウザーズ、ジャケット。
とりあえず服だけ整えてから窓を開ける。
「コズミ、何処かで見てるかな?明日、この姿でいい?」
『凄い、ママ綺麗!うん、気に入ったー』
遠くから見ているのだろうコズミの声に、コズミがいいならこれでもいいかと、セラフィリーアは納得してバルコニーに出ると、外に向かってその場でくるりと回って見せる。
楽しそうなコズミの声に少しだけ気分か浮上した。
「じゃあ、明日…ゆっくり寝なさいね?」
ヒラヒラと見えないコズミに向かって手を振ると部屋に入る。
気が重くなるのを息を吐き出すことで何とか堪える。
言い様のない不安。
いつ来るかわからないスタンピード。
地に足がつかない気持ちを押し込めてせめて回りに不安を与えないようにしようと唇を引き結んだ。
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