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1章
32話
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あの日から7日毎に定期的にホウアン様が診察をしてくださる。
巻かれた包帯で光を見ることはできないが、それでも何となく以前とは違う気がする。
「もう少しで2回目の薬になりますなぁ…」
ホウアン様が嬉しそうに言う。
「だいぶ良くなっていると思われますが、体調はいかかですかな?」
「はい、変わりはありません」
「そうですか、そうですか」
声の調子から頷いているのだろう。
「ホウアン様は大丈夫ですか?ご無理なさっていらっしゃいませんか?」
自分のことより、そちらの方が心配で、つい聞いてしまう。
「大丈夫ですよ、弟子達を動員しておりますからな!何せレイジュ様のご命令ですからの?」
ホッホッと笑って見せたホウアンに、私はそうですかと笑う。
きっと迷惑はかけている。
もしこの目が見えるようになったら、少しずつ感謝を返していきたい。
「今日の診察はこれで終わりですよ、後はゆっくりとおやすみなされ」
「最近、食べて寝るばかりですから…少し…」
「おや、いい兆候ですな。ティア殿は少し痩せすぎです。肋も漸く消えてきましたからな…」
痩せすぎと言われても今までもそんな感じであったため、いまいち実感が湧かない。
「全く歩かないのも良くありませんて、この屋敷の中なら手すりを使ってゆっくりと歩いてみても良いかと。また、キラ様などがいれば、一緒に庭に出ても、良いかと思われますよ?ただ、あまり明るい場所はいけませんぞ?」
「はい」
ホウアン様に言われて頷き、ゆっくりと歩ければいいなと思う。
手摺がある場所だけならレイジュも怒らないだろうか。
そう思いながらホウアン様を見送った。
巻かれた包帯で光を見ることはできないが、それでも何となく以前とは違う気がする。
「もう少しで2回目の薬になりますなぁ…」
ホウアン様が嬉しそうに言う。
「だいぶ良くなっていると思われますが、体調はいかかですかな?」
「はい、変わりはありません」
「そうですか、そうですか」
声の調子から頷いているのだろう。
「ホウアン様は大丈夫ですか?ご無理なさっていらっしゃいませんか?」
自分のことより、そちらの方が心配で、つい聞いてしまう。
「大丈夫ですよ、弟子達を動員しておりますからな!何せレイジュ様のご命令ですからの?」
ホッホッと笑って見せたホウアンに、私はそうですかと笑う。
きっと迷惑はかけている。
もしこの目が見えるようになったら、少しずつ感謝を返していきたい。
「今日の診察はこれで終わりですよ、後はゆっくりとおやすみなされ」
「最近、食べて寝るばかりですから…少し…」
「おや、いい兆候ですな。ティア殿は少し痩せすぎです。肋も漸く消えてきましたからな…」
痩せすぎと言われても今までもそんな感じであったため、いまいち実感が湧かない。
「全く歩かないのも良くありませんて、この屋敷の中なら手すりを使ってゆっくりと歩いてみても良いかと。また、キラ様などがいれば、一緒に庭に出ても、良いかと思われますよ?ただ、あまり明るい場所はいけませんぞ?」
「はい」
ホウアン様に言われて頷き、ゆっくりと歩ければいいなと思う。
手摺がある場所だけならレイジュも怒らないだろうか。
そう思いながらホウアン様を見送った。
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