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27 どちらかの誕生日に
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「セラ、誕生日おめでとう」
時計が時を告げると同時に、そっと唇が触れた。
「ありがとうございますアイヴィス様…今年も一緒にいてくれて」
これ以上嬉しいことはない。
部屋を埋め尽くすような花よりも
身体を飾る宝石よりも
何を貰うより一緒にいてくれること。
忙しいのはわかっている。
それでも今日だけは…
一番におめでとうとキス。
ぼんやりと灯る間接照明に浮かび上がる
隆起した筋肉にセラフィリーアはそっと指を這わせる
「アイヴィス様…今日だけは私の我儘を聞いてくださいね?」
「いつも願いは叶えているはずだが?」
クスッと笑うアイヴィスに、そうですけどとセラフィリーアは苦笑を返す。
どんどん我儘になってしまう。
アイヴィスの誕生日は何をしてあげよう。
自分の誕生日よりも、好きな相手の誕生日を思い描きながらゆっくりとキスをするのだった。
時計が時を告げると同時に、そっと唇が触れた。
「ありがとうございますアイヴィス様…今年も一緒にいてくれて」
これ以上嬉しいことはない。
部屋を埋め尽くすような花よりも
身体を飾る宝石よりも
何を貰うより一緒にいてくれること。
忙しいのはわかっている。
それでも今日だけは…
一番におめでとうとキス。
ぼんやりと灯る間接照明に浮かび上がる
隆起した筋肉にセラフィリーアはそっと指を這わせる
「アイヴィス様…今日だけは私の我儘を聞いてくださいね?」
「いつも願いは叶えているはずだが?」
クスッと笑うアイヴィスに、そうですけどとセラフィリーアは苦笑を返す。
どんどん我儘になってしまう。
アイヴィスの誕生日は何をしてあげよう。
自分の誕生日よりも、好きな相手の誕生日を思い描きながらゆっくりとキスをするのだった。
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