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藤壺の章-1-
しおりを挟む藤壺の章は先帝の女四の宮が母后から桐壺帝の元に入内する話が出ている事を聞かされるところから始まるの。
『母上。帝が私を妃に迎えたいというのは・・・真でございますか?』
『ええ。貴女が今は亡き桐壺の更衣に瓜二つである事を耳に入れた帝が入内を望んでいるの』
『嫌でございます!!』
内親王は独身が通例なのに桐壺の更衣に似ているというだけで入内を持ち掛ける、父親といっても通用するくらいに年齢が離れている桐壺帝の妃になれだなんて年頃のお嬢さんである女四の宮にしてみれば『冗談じゃない!』ってなるわよね~。
桐壺帝の寵愛を一身に受けていた桐壺の更衣に瓜二つの妹が入内する→桐壺の更衣は身分が低いのに帝の寵愛が深かったから非難された→その点、妹は亡き父帝の第四皇女だから帝の寵愛が深くても問題ない→更衣腹の皇子が立坊するのは国の乱れに繋がるが皇女腹の皇子であれば無問題→妹が産んだ皇子が即位したら伯父として関白になれる
女四の宮の兄である兵部卿の宮はこんな感じで野心を抱いていたから母親と違って妹の入内に乗り気だったのだけど、桐壺帝の後宮が如何に恐ろしいかを耳にしていた母后は娘の入内に猛反対だったの。
母親として娘を案ずるのは当然だわ。
母后が生きている間は入内せずに済んだけど、鉄壁のガードマンとでも言うべき母親を失った事で女四の宮は桐壺帝の妃にならざるを得なくなったの。
女四の宮に与えられたのは藤壺。
以降、彼女は藤壺の女御と呼ばれるようになるのだけど実はそこで運命と言えばいいのか、宮中では【光る君】と呼ばれている九歳の第二皇子と出会うのよね~。
そこからようやくゲームがプレイできるようになる訳。
といっても某国民的RPGのように
今日は誰と会う?
藤壺の章では藤壺の女御しか選択できず、行動も
①一緒に朝餉を頂く(夕方だと夕餉になる)
②一緒に絵巻物を眺める
③一緒に物語を読む
④一緒に手習いをする
⑤一緒に花見をする
だけしかないの。
実はこれ、藤壺の女御の光源氏に対する好感度を、同時に光源氏の藤壺の女御に対する好感度を上げていく為のものなの。
理性と嫉妬と執着(←これは六条御息所のみ)いうパラメーターもあるのだけど、これは後で説明するわね。
藤壺の女御は桐壺帝に大切にされているとはいえ、所詮は桐壺の更衣の身代わりでしかない。
桐壺帝に対して保護者に似た感情、主に対する従者としての忠節は抱いていても一人の男としては愛せないの。
そんな藤壺の女御の前に現れたのが第二皇子こと光る君。
将来美形になる事間違いない(瑞穂にしてみればBLでいうところの、誰かに護られているのが当然の華奢な受けという感じで好きではなかった。ただゲームとしては十分に楽しめた)のショタに藤壺の女御が心奪われるのは当然かも知れないわね。
・・・・・・・・・・・・チョロいな、藤壺の女御って。
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