411 / 427
70.エルフによるカフェ・ユグドラシル買収騒動-5-
しおりを挟むあ~っ
「「「何ていい香りかしら~♡♡♡」」」
塩と胡椒を振ったジャイアントブラックバイソンのステーキを鉄板で焼いた後、レイモンドが作っているのはガーリックバターライスだ。
温めたフライパンに入れたバターが熱で溶けたところに薄くスライスしたニンニクに火を通してから、そこにライスを投入して炒める。
芳醇と言えばいいのだろうか。
バター特有の濃厚なコクと、どことなく甘く誘惑する香りと食欲をそそるニンニクの匂いが三柱の鼻腔と空腹を刺激する。
ゴクッ
「う、美味そう・・・」
「俺もジャイアントブラックバイソンのステーキを乗せたガーリックバターライスを食べたい・・・」
「これは絶対に美味い奴・・・」
バターでライスを炒めた事で食欲が刺激されたのはセイリオス、アウグスタス、ファルネウスだけではない。
カフェ・ユグドラシルに昼食を食べに来たセバスティアンとジゼルだけではなく、身体が資本の冒険者達もメニューに載っていないガーリックバターライスを食べてみたいと思っているのだ。
と言うより食べたい!
「お待たせしました。ジャイアントブラックバイソンのステーキを乗せたガーリックバターライスです」
カウンター側という事もあり、出来たばかりのジャイアントブラックバイソンのステーキを乗せたガーリックバターライスをレイモンドが三柱の前に並べていく。
「て、店長!俺もジャイアントブラックバイソンのステーキを乗せたガーリックバターライスを一つ!」
「俺もだ!」
「わ、私もジャイアントブラックバイソンのステーキを乗せたガーリックバターライスが食べたいです!!」
「わいも!店長はん!わいも食べたい!」
ジャイアントブラックバイソンのステーキに醤油ベースのオニオンソースをかけた事が止めとなったのだろう。
吸血鬼のセバスティアンとジゼル、狼男のヴェルネージュ、熊タイプの獣人男性、そして冒険者達が一斉にジャイアントブラックバイソンのステーキを乗せたガーリックバターライスを注文していく。
「ご注文、承り「今日からカフェ・ユグドラシルはエルフだけが利用出来る店となった!生き物の血肉を平気で口にする野蛮な輩は今すぐ出て行くのじゃ!!!」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
396
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる