カフェ・ユグドラシル

白雪の雫

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65.卵を使わないチーズケーキとアイスクリーム-4-

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 紗雪がビスケットを作っている頃

 レイモンドはチーズケーキを作っていた。

 ボウルに柔らかくなったクリームチーズと砂糖を入れて木ヘラで混ぜたら、そこに生クリームと牛乳、チーズケーキ特有の爽やかさを演出するレモン果汁を加えて更に混ぜる。

 滑らかな食感のチーズケーキにする為、生地の様子を見ながらボウルに製菓用の小麦気を少しずつ加えて木ヘラで混ぜる。

 「紗雪、チーズケーキの土台は出来ているか?」

 「もちろん!」

 レイモンドがチーズケーキの生地を作っている間に砕いたビスケットを敷いておいた型を見せる。

 「この生地を型に流し込んでオーブンで四十五分焼いた後、冷蔵ボックスで冷やしたらチーズケーキの完成だな」

 「ええ」

 そう言ったレイモンドはチーズケーキの型を乗せているオーブンの鉄板をオーブンに入れると、焦げないように様子を見ながら焼いていく。

 四十五分待って焼き上がったチーズケーキをオーブンから取り出したレイモンドは、明日の試食の為に作ったそれを冷蔵ボックスに入れる。

 「レオルくん用のチーズケーキ・・・作れなかったな」

 「こればかりは仕方ないわ。レオルくんはまだ一歳だもの」

 赤ちゃんの頃に砂糖が入っているケーキを食べさせるのは虫歯と太る原因、濃い味付けを好むようになるから駄目なのだと紗雪がレイモンドを窘める。

 「でも、パンとヨーグルトか果物か野菜のペーストで作ったケーキなら大丈夫かも」

 「明日はカボチャとパンでレオルくんの為のケーキを作るとしようかな?・・・レオルくん、喜んでくれるかな?」

 「レイモンドが・・・パパが自分の為に作ったケーキですもの。レオルくんは喜んでくれるわ」

 明日の英気を養う為、二人は眠っている我が子が待つ夫婦の寝室へと向かう。













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