345 / 465
65.卵を使わないチーズケーキとアイスクリーム-3-
しおりを挟む冷凍ボックスでアイスクリームを凍らせている間にレイモンドはチーズケーキ作りに取り掛かる。
カフェ・ユグドラシルで持ち帰り出来るクッキーは卵が入っているので、今回のチーズケーキには使えない。
土台となるビスケットを一から作らないといけないのだ。
「レイモンド、手伝うわ」
「ああ、助かる。ビスケットを作ってくれないか?それと父上と母上、兄上と義姉上に今回の事を伝えて欲しいんだ」
両陛下に卵を使っていない料理の試食を店でさせる訳にはいかないからな
レオルナードを寝かしつけた後、キッチンに入って来た紗雪にレイモンドがチーズケーキの土台であるビスケット作りと、ランスロットとエレオノーラ、グスタフとアルベルディーナへの伝言を頼む。
「分かったわ」
そう答えた紗雪は今回の事を書いた手紙を式神に変化させたそれを義両親と義兄夫婦の元へと飛ばす。
冷蔵ボックスからバターを取り出した後、オーブンを温め、製菓用の小麦粉・砂糖・温くなった低温殺菌済みの牛乳の分量を量ってビスケット作りの下準備をしていく。
ボウルに入れたバターをクリーム状になるように泡立て器で混ぜたら、砂糖を加えて更に混ぜる。
クリーム状になったバターが入っているボウルに牛乳を分けて入れる度に泡立て器で混ぜた後、バニラビーンズを加えて更に混ぜていく。
製菓用の小麦粉を篩いながらボウルに加えたらクリーム状になったバターと馴染ませるように粉っぽさがなくなるまで揉んでいく。
(少しパサついているような気がするわね・・・)
ビスケット生地の様子を見ながら牛乳を加えつつ生地がちょうどいい固さになったら、清潔な布巾に包んだそれを冷蔵ボックスに入れて寝かせる。
三十分後
(ビスケットの形は丸でいいかしら?・・・ってどの道砕いてしまうのだから形は何でもいいのか)
打ち粉を振った板に冷蔵ボックスから取り出したビスケット生地を置いて麺棒で薄く伸ばし丸い型で抜いた後、生地を乗せたオーブンの鉄板を予熱しておいたオーブンに入れた紗雪は様子を見ながら焼いていく。
待つ事約十五分
(うん!いい色に焼けたわね)
オーブンから焼けたばかりのビスケットをオーブンから取り出して冷ます。その後でビスケットを砕いたらチーズケーキの土台の出来上がりだ。
0
お気に入りに追加
426
あなたにおすすめの小説


婚約破棄された私は、処刑台へ送られるそうです
秋月乃衣
恋愛
ある日システィーナは婚約者であるイデオンの王子クロードから、王宮敷地内に存在する聖堂へと呼び出される。
そこで聖女への非道な行いを咎められ、婚約破棄を言い渡された挙句投獄されることとなる。
いわれの無い罪を否定する機会すら与えられず、寒く冷たい牢の中で断頭台に登るその時を待つシスティーナだったが──
他サイト様でも掲載しております。

(完)聖女様は頑張らない
青空一夏
ファンタジー
私は大聖女様だった。歴史上最強の聖女だった私はそのあまりに強すぎる力から、悪魔? 魔女?と疑われ追放された。
それも命を救ってやったカール王太子の命令により追放されたのだ。あの恩知らずめ! 侯爵令嬢の色香に負けやがって。本物の聖女より偽物美女の侯爵令嬢を選びやがった。
私は逃亡中に足をすべらせ死んだ? と思ったら聖女認定の最初の日に巻き戻っていた!!
もう全力でこの国の為になんか働くもんか!
異世界ゆるふわ設定ご都合主義ファンタジー。よくあるパターンの聖女もの。ラブコメ要素ありです。楽しく笑えるお話です。(多分😅)

聖女に巻き込まれた、愛されなかった彼女の話
下菊みこと
恋愛
転生聖女に嵌められた現地主人公が幸せになるだけ。
主人公は誰にも愛されなかった。そんな彼女が幸せになるためには過去彼女を愛さなかった人々への制裁が必要なのである。
小説家になろう様でも投稿しています。

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

「次点の聖女」
手嶋ゆき
恋愛
何でもかんでも中途半端。万年二番手。どんなに努力しても一位には決してなれない存在。
私は「次点の聖女」と呼ばれていた。
約一万文字強で完結します。
小説家になろう様にも掲載しています。

愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる