カフェ・ユグドラシル

白雪の雫

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61.コカトリス肉の照り焼き-3-

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 フリューリングではエルフやダークエルフの技術の粋を駆使したゴーレムに乗れば海底を進む事が出来るが、水圧に長時間耐えれるかと聞かれたら無理である。

 だが、セイリオスとアウグスタスは神なので、オネエ・・・というか人間の姿であっても水圧の影響を受けずに進む事が出来るのだ。

 「ファルネウス、起きなさ~い」

 「起きないという事は、お兄ちゃま達に熱いヴェーゼをして欲しいという事なのね?」

 ん~っ・・・

 ぎゃあああああ!!!

 「セイリオス兄者!?アウグスタス兄者!?」

 自分の顔に迫ってくる二つの気配───しかも兄達がキスをしようとしている事で完璧に目を覚ましてしまったファルネウスは寝起きの不機嫌さを隠す事なく海底まで来た理由を尋ねた。

 「つまり兄者達は、カフェ・ユグドラシルという店に飯を食べに行く為だけに俺を起こした、のか・・・?」

 神代の頃と比べたら遥かに不味くなっている料理を食べる為だけに自分を起こしに来たという事実に、ファルネウスは心底呆れ果てていた。

 「でもね~・・・人間に獣人、ドワーフにダークエルフのみならず、あたし達を魔獣呼ばわりして劣等種と公言して見下してやがる、あのクソ生意気で今すぐにも滅ぼしてやりてぇ~!テメェ等なんぞ滅んでも地上に何の影響もねぇわ!寧ろフリューリングの空気が浄化されるわ!と思わせている自称神(笑)に近い傲慢なエルフでさえも、その店の料理を絶賛しているのよ」

 「料理が美味しかったら毎日通えばいいし♡不味かったら大陸毎沈めたらいいだけよ♡」

 「不味かったら数千年?いや、数万年振りか?久し振りに暴れ回れるし、美味ければ飯という楽しみが出来るのだからどっちに転んでも問題ない、のか・・・?」

 (俺も兄者達のようにオネエになればいいや)

 ヨルムンガンドからファッション関係の仕事をしていそうなオネエに変身したファルネウスは兄達と共にカフェ・ユグドラシルがあるロードクロイツへと向かうのだった。










※セイリオス達はオネエになりたい気分なのでオネエに変身していますが、ショタ、イケメン、厳ついおっさん、思慮深いじいさん等に変身する事も出来ます。
アウグスタスは妖艶な美女タイプのオネエになっていますが、見た目に反して落ち着きのある渋い声です。










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