カフェ・ユグドラシル

白雪の雫

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55.トマトのパンナコッタ-4-

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 牛と豚の合い挽き肉、卵、パン粉、チーズグレーターで粉にしたチーズ、パセリ、塩、胡椒

 ミートボールのたねをボウルに入れたレイモンドは粘り気が出るまで練った。その後、一口から二口代の大きさに丸めたミートボールのたねに製菓用の小麦粉を塗す。

 フライパンにオリーブ油を入れて中火で熱し、焼き色がつくまで転がしながらミートボールを焼いていく。

 ミートボールに焼き色が付いたので、フライパンにカットしたトマト、水、顆粒コンソメを加えると蓋をして煮込んでいく。

 その間にレイモンドはパスタを茹でたり、ミートボールを焼いているフライパンとは別のフライパンにバターを入れて、殻と背ワタを取り除いた海老に火を通す。

 火が通った海老を別の皿に移した後は、フライパンに生クリームとカットしたトマト、茹でたパスタと取り分けていた海老を入れてセバスティアンが注文した料理を作っていた。

 最後の仕上げとして、レイモンドはトマトで煮込んだミートボールに塩と胡椒を入れて味を調える。

 「紗雪、海老のトマトクリームパスタとミートボールのトマト煮が出来たぞ」

 「はい」

 レイモンドから料理が出来た事を聞いた紗雪は、窓際のテーブルに座っているセバスティアンとヴェルネージュの元へと運ぶ。

 「お待たせしました。海老のトマトクリームパスタとミートボールのトマト煮とパンです」

 紗雪がセバスティアンとヴェルネージュが注文した料理をテーブルの上に並べていく。

 「デザートのシャーベットパフェとかき氷は料理を食べ終えた頃にお持ちします」

 二人にお辞儀をした紗雪は厨房へと戻る。

 人間が作ったトマト料理はどのようなものであろうか?

 我等が崇める死と闇を司りし神よ、あなたに感謝の祈りを捧げます

 未知の味との出会い、新たな発見を期待して二人は目の前にある料理を食べ始めた。









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