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⑱異世界といえばマヨネーズがお約束-4-
しおりを挟むマヨネーズを作るのに必要な材料は、酢・塩・油・生卵の黄身だと茉莉花は言っていた。
調味料と食材はあるので問題はない。
だが、初めて耳にしたマヨネーズという謎の万能調味料とやらの作り方を知らない料理人達は頭を悩ませる。
「マヨネーズってどうやって作るんだ?!」
「俺が知る訳ないだろ!!」
「あの性悪女は混ぜればいいって言っていたから、適当に混ぜたらいいんじゃねぇの?」
「けどよ、そのマヨネーズっていうの?をかけた奴を食べて陛下達が腹を壊してしまったら、死んでしまったら誰が責任を取るんだ?」
「国を救った英雄様に取って貰ったらいいんじゃねぇ?或いは聖女様の下僕と化した王太子様と騎士様とかさ」
「違えねぇ!」
厨房から姿を消した茉莉花を嘲笑しながら料理人達はマヨネーズを作り始める。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「何で水っぽくなるのよ!」
あんた達、あたしの言った通りに作ったの?!
例によって例の如く、茉莉花はエドワードとギルバードと共にキャッキャウフフをしていたのだが、侍女からマヨネーズが出来たという知らせを受けたので彼等と共に厨房へと向かった。
しかし、茉莉花が目にしたのはクリームのような見た目になる筈なのに、ドレッシングのようなものになってしまった物体であった。
「さぁ?私達は聖女様が仰った通りの材料を混ぜただけです」
「何せ、俺達は文化レベルの低い世界で育った人間ですからね」
「文化レベルの高い異世界で育った聖女様とは頭の出来が違う俺達に、マヨネーズという万能調味料とやらが作れると思いますか?」
高度な文明を持つ世界で育った頭の良い聖女様であれば、俺達が作れなかったマヨネーズとやらを簡単に作れるのですよね?
(くっ!)
「分かった!分かったわよ!あたしがマヨネーズを作ってやるわよ!!」
先程の自分が言った言葉を皮肉で返された茉莉花は、料理人達を睨みつけながらもマヨネーズ作りに取り掛かる。
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