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4話
しおりを挟む「誰が誰を慕っていたって?誰が皇后になったら泣いて喜ぶって?」
(ひ、ひぃぃぃぃぃぃ!!!)
「お、俺だってヴァレリーと結婚したいし、彼女から『何時、結婚するの!?』って迫られているんだ!それに・・・このままだと姉上は行かず後家になってしまうじゃねぇか!」
父上と母上も『姉上には早く結婚して欲しい』と愚痴を零してんだ!
親と俺の為を思ってさっさと結婚しろや、ゴルァ!!
ジェラルディンによる鉄拳制裁を食らった後、ボロボロになったアーノルドはというと、自分を鋭い眼光(その時のジェラルディンの目つきは某超A級スナイパーを想像してください)で見下ろす姉に対して((((;゚Д゚))))ガクガクブルブルになりながらも必死になって言い返していた。
「私だって・・・私だって結婚したいし、お父様とお母様に孫を見せたいと思っているわよ!」
でも、求婚者の中にゴリマッチョがいないから拒むしかないじゃない!!
自分の好みから大きくかけ離れている皇帝の側室になりたくないジェラルディンは必死になって後宮入りを拒むのだが、憂いの美女な雰囲気を醸し出して涙を流す姉にアーノルドがある一言を囁く。
「宮殿には騎士が居ます。もしかすると「ゴリマッチョが居るのね!?待っててね!ゴリマッチョーーー!!!」
弟の言葉に雄叫びに似た声を上げたジェラルディンは、後宮に入る準備をする為に自分の部屋へと戻る。
「・・・・・・アーノルド、済まない。お前には苦労を掛けるな」
「いえ、俺も結婚が掛かっていますから・・・」
何はともあれ、肩の荷が下りたという事実に安堵の息を漏らす家族達であった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
後宮に入ったジェラルディンが、仲良くなった側室から『陛下って粗チンよ』という話を聞いたり、愚痴を零し合うだけではなくガールズトークを繰り広げたり。
夜伽を命じられる度に俺の背後を取るんじゃねぇ!的な感じで彼女から強烈な蹴りを食らったアントニオが何かに目覚めたり。
訓練場で兵士達を鍛えている、寡黙で初心。しかも何かめっちゃいい声をしているゴリマッチョの騎士団長を見初めたジェラルディンが大勢の前で逆プロポーズをしたり。
美人な嫁さんをゲットした騎士団長にあやかろうと兵士と騎士達だけではなく、背景の無意味な花とキラキラが似合うイケメン達が『目指せ!ゴリマッチョ!』をスローガンに鍛錬した結果、顔立ちは白馬の王子様的なのに身体はゴリマッチョというアンバランスなマッチョ達が誕生してしまうのは別の話である──・・・。
※アンバランスなマッチョ達ですが顔は少女漫画に出てきそうなイケメン、身体は某世紀末救世主や世紀末覇者、それでいて背景にキラキラや花を背負っていると思って下さい。
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