2 / 5
2話
しおりを挟むでもね・・・入内する前に中級貴族の男達から文が届くようになるの。
興味があれば女房を介して文を返すけど、興味がなければ無視するわ。
父親は娘を后がねとして育てている訳だから、そこら辺の男を娘婿に迎えたくないという理由で女房達に娘を護るように命じるのだけど、実は彼等って地方に赴いて蓄財しているの。
ぶっちゃけると都の貴族より彼等の方が金を持っていたりするわね。
で、求婚者の中で特に熱心な男はプレイアブルキャラが無視しても姫付きの女房達に賄賂を渡すから、それに負けた女房達は主人が眠る部屋に求婚者の男を招き入れるの。
ちなみにプレイアブルキャラである燁子は父親に似て周囲に気遣いが出来る華やかで気品に溢れる美少女で、桃子は野に咲く可憐で小さな花に譬えられるような見た目に反して我が強い美少女。いずれも身長は百六十センチメートル。
帝や父の成彰をはじめとする上級貴族達は乙女ゲームに出てくるに相応しい女性受けしそうなイケメン仕様で、身長が高くても百七十センチメートルに届くか届かないかくらい。
対して、中級貴族の男達って厳ついというか精悍というか・・・帝や成彰とはタイプの異なる顔立ちをしていてそれに相応しいバリトンボイス。
何か無駄に声がエロい!
その声を聴いているだけで妊娠してしまいそうなくらいよ♡
しかも!!
百八十センチメートル超えのマッチョとゴリマッチョなの♡♡♡
『〇〇(デフォルト名かプレイヤーが付けた名前が入る)・・・貴女に恋焦がれております。どうか・・・俺を受け入れて下さい』
本人同士で何度も和歌の遣り取りをしていたらプレイアブルキャラは求婚者と結ばれる。そして求婚者はプレイアブルキャラの元に三日間通い三日夜餅を食べたら婿と認められて結婚成立。露顕・・・現代で言う披露宴をするの。
興味がなかったらプレイアブルキャラは断るのだけど、求婚者は恋焦がれているから強硬手段に出るの。
そこでプレイアブルキャラと求婚者とのバトル開始!
某国民的RPGのように『戦う』→『技』→『柔道・空手・合気道・プロレス』の中でどれか一つのコマンドを選択したら後は自動的に進んでいくの。
〇〇(デフォルト名かプレイヤーが付けた名前が入る)のジャーマンスープレックス。
求婚者は10(プレイヤーがどれくらい鍛えたかで数値が変わる)のダメージ。
求婚者のロメロ・スペシャル。
〇〇(デフォルト名かプレイヤーが付けた名前が入る)は20のダメージ。
ターンが終わったら再び『戦う』→『技』→『柔道・空手・合気道・プロレス』の中でどれか一つのコマンドを選択。
これはどちらかのHPが0になるまで続くの。
プレイアブルキャラが勝ったら中級貴族の求婚者達は諦めてくれるけど、負けたら・・・その・・・何て言えばいいのかしらね?
初夜?
でもプレイアブルキャラは同意していないから、無理やり求婚者との初夜を迎えさせられちゃうの。
その時のスチルが・・・♡
プレイアブルキャラに求婚してくる中級貴族の男は何人かいるのだけど、その中でも特に康親様の三角筋に上腕二頭筋、大胸筋に腹直筋、大腿四頭筋に下腿三頭筋、大臀筋・・・
ふ、ふつくしい・・・
あの芸術的と言っても過言ではない筋骨隆々な肉体に男の色香がダダ漏れな立ち姿を思い出しただけでも鼻血が・・・
筋肉フォーーーッ!!!
『おお、娘よ。あのような男に負けてしまうとは情けない』
2
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
桐壺の更衣になるはずだった私は受領の妻を目指します
白雪の雫
恋愛
美容オタクというか休みの日は料理を作ったり、アロマオイルマッサージをしたり、アロマオイルを垂らしてバスタイムを楽しんでいるアラフィフ女な私こと桐谷 瑞穂はどうやら【平安艶話~光源氏の恋~】という源氏物語がベースになっている乙女ゲームに似た世界に、それも入内したら桐壺の更衣と呼ばれる女性に転生した・・・らしい。
だって、私の父親が按察使の大納言で母親が皇族だったのだもの!
桐壺の更衣ってあれよね?
父親が生きていれば女御として入内出来ていたかも知れないのに、父親が居ない為に更衣として入内するしかなかった、帝に愛されちゃったが故に妃達だけではなく公達からも非難されていた大納言家の姫にして主人公である光源氏の母親。
そして主人公が母親の面影を求めて数多の姫達に手を出すと同時に、彼女達を苦しめ不幸となる切っ掛けともなった女性──・・・。
ゲームでは父親の遺言から幼い光源氏を残して逝くところまでが語られるけど、実は後見人が居ない状態で入内する前に私を心配して保護しようとしてくれている年上男性の存在が語られているし立ち姿もちゃんとあるのよね~。
その男性は智寿といって受領で超金持ち!長身のゴリマッチョ!しかもセクシーな低音ボイス!
実は女性受けしそうな外見をしている帝や光源氏、頭中将達といったキャラよりも筋骨隆々な智寿様が推しだったのよね~♡
今の私は大納言の姫とはいえ根は二十一世紀の日本で生きていた庶民。
そんな私が帝の妃として・・・否!何もかも占いで行動が決められるという窮屈な場所で生きて行けるはずがない!
よしっ!決めた!
二十一世紀・・・とは言わないけれど、せめて健康的で清潔な生活を送る為に私は智寿様の妻になる!!!
私が入内しなければ藤壺も葵の上も六条の御息所も・・・皆不幸にならないもの!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義です。
追放もの悪役勇者に転生したんだけど、パーティの荷物持ちが雑魚すぎるから追放したい。ざまぁフラグは勘違いした主人公補正で無自覚回避します
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
ざまぁフラグなんて知りません!勘違いした勇者の無双冒険譚
ごく一般的なサラリーマンである主人公は、ある日、異世界に転生してしまう。
しかし、転生したのは「パーティー追放もの」の小説の世界。
なんと、追放して【ざまぁされる予定】の、【悪役勇者】に転生してしまったのだった!
このままだと、ざまぁされてしまうが――とはならず。
なんと主人公は、最近のWeb小説をあまり読んでおらず……。
自分のことを、「勇者なんだから、当然主人公だろ?」と、勝手に主人公だと勘違いしてしまったのだった!
本来の主人公である【荷物持ち】を追放してしまう勇者。
しかし、自分のことを主人公だと信じて疑わない彼は、無自覚に、主人公ムーブで【ざまぁフラグを回避】していくのであった。
本来の主人公が出会うはずだったヒロインと、先に出会ってしまい……。
本来は主人公が覚醒するはずだった【真の勇者の力】にも目覚めてしまい……。
思い込みの力で、主人公補正を自分のものにしていく勇者!
ざまぁフラグなんて知りません!
これは、自分のことを主人公だと信じて疑わない、勘違いした勇者の無双冒険譚。
・本来の主人公は荷物持ち
・主人公は追放する側の勇者に転生
・ざまぁフラグを無自覚回避して無双するお話です
・パーティー追放ものの逆側の話
※カクヨム、ハーメルンにて掲載
魔狼である我は異世界で気楽なペット生活を楽しむ(仮)
白雪の雫
ファンタジー
思い付きで書いたので、深く考えた話ではありません。
ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義です。
舞台は現代日本ですが、主人公は人間にも変身出来る雄の魔狼で、王様ライフが嫌なので主人公から見て文明が進んでいる異世界こと日本に逃亡。小型犬に変身して気楽なペット生活を送っている事を語る話です。
性的な事を匂わせる表現があるので念の為にR-15にしています。
悪役令嬢は所詮悪役令嬢
白雪の雫
ファンタジー
「アネット=アンダーソン!貴女の私に対する仕打ちは到底許されるものではありません!殿下、どうかあの平民の女に頭を下げるように言って下さいませ!」
魔力に秀でているという理由で聖女に選ばれてしまったアネットは、平民であるにも関わらず公爵令嬢にして王太子殿下の婚約者である自分を階段から突き落とそうとしただの、冬の池に突き落として凍死させようとしただの、魔物を操って殺そうとしただの──・・・。
リリスが言っている事は全て彼女達による自作自演だ。というより、ゲームの中でリリスがヒロインであるアネットに対して行っていた所業である。
愛しいリリスに縋られたものだから男としての株を上げたい王太子は、アネットが無実だと分かった上で彼女を断罪しようとするのだが、そこに父親である国王と教皇、そして聖女の夫がやって来る──・・・。
悪役令嬢がいい子ちゃん、ヒロインが脳内お花畑のビッチヒドインで『ざまぁ』されるのが多いので、逆にしたらどうなるのか?という思い付きで浮かんだ話です。
この異世界転生の結末は
冬野月子
恋愛
五歳の時に乙女ゲームの世界に悪役令嬢として転生したと気付いたアンジェリーヌ。
一体、自分に待ち受けているのはどんな結末なのだろう?
※「小説家になろう」にも投稿しています。
その聖女、脳筋につき取扱注意!!
月暈シボ
ファンタジー
突如街中に出現した怪物に襲われ、更に謎の結界によって閉鎖された王国の避暑地ハミル。
傭兵として王都に身を寄せていた主人公ダレスは、女神官アルディアからそのハミルを救う依頼を受ける。
神々に不信を抱くダレスではあったが、彼女の説得(怪力を使った脅迫)によって協力を約束する。
アルディアの従者である少女ミシャも加え、三人で現地に向かった彼らは、ハミルで数々の謎を解き明かしながら怪物と事件の真相、そして自身らの運命に立ち向かうのだった。
攻略対象の王子様は放置されました
白生荼汰
恋愛
……前回と違う。
お茶会で公爵令嬢の不在に、前回と前世を思い出した王子様。
今回の公爵令嬢は、どうも婚約を避けたい様子だ。
小説家になろうにも投稿してます。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる