異世界召喚に巻き込まれたエステティシャンはスキル【手】と【種】でスローライフを満喫します

白雪の雫

文字の大きさ
上 下
35 / 37

⑫ビューティー王国-1-

しおりを挟む










 「バーナードさん?豚の顔をしている人型のモンスターって・・・オーク、だったりします?」

 漫画やゲームとかでしか見た事がないモンスターのオーク。

 確かオークは雄しか存在せず性欲が旺盛で常に発情しているからなのか、女を見かけたら襲い苗床にしてしまうモンスターだったはずだ。

 「ああ。オークは性欲が旺盛で女に目がないモンスターだ」

 やはり冒険者ギルドに行って護衛を頼んで良かったと、一人で旅していたらエロ同人誌のような目に遭っていたところを想像してしまった奈緒美はオークというモンスターに対する恐怖で腰を抜かす。

 「でも、オークの肉は美味しいし、睾丸は精力剤の材料になっていたりするのよ」

 「オークって身体は人間みたいなのに豚のような見た目をしているから、味と食感って豚肉のような感じなのですか?」

 人間よりも身体の大きいマウンテンボアといったモンスターを倒した暁の剣のメンバーが側に居るという安心感で我を取り戻した奈緒美がオークの肉がどのようなものなのかを尋ねる。

 「そうだな~。一言で言えばオークの肉は上等な豚肉って感じになるのかな?」

 「あたし達は料理が下手だからオークの肉を台無しにしてしまったけどね」

 「み、皆さんにはオークの肉を焼いた料理に煮込んだ料理をお出しします!」

 うぉぉぉぉぉ!!!

 「オークよ!俺達の飯の為だ!」

 「大人しくやられてくれ!!!」

 暁の剣に護られながらビューティー王国に向かっている途中、オークの集団に襲われたのだが、そこはベテランの冒険者である彼等。

 いとも簡単にゴブリンとオークの集団を倒す。

 奈緒美の目の前にはモザイク処理をしないといけないR-18Gな光景が広がっているのだが、そこは敢えてスルーとして・・・。

 解体・血抜きしたオーク肉をバーナード達から受け取った奈緒美が生姜焼きとして調理する。

 「う、美味い!」

 「ジンジャーの風味が効いたタレとオーク肉の相性って最高!!」

 「ナオミさんの料理を食べている時だけな?何かこう・・・身体の調子がいいんだ」

 「そうそう。身体が軽くなったというか、疲労の回復が何時もより早いというか・・・そんな感じ」

 「で、普段の飯を食っている時はそんな風にならないんだ」

 「それは気のせいだと思いますよ。皆さんは冒険者として鍛えていますから回復が早いのですよ」

 (【手】というスキル・・・本当に凄いわ)

 ランドルフ達に対してそう言った奈緒美だが、こんなところでデトックス効果が発揮されるなんて夢にも思わなかったと心の中で呟く。

 「そうかな~?」

 「それよりも皆さん、私を護りつつ山賊を返り討ちにしたから疲れているのでは?手と足のマッサージをしましょうか?」

 「「「「お願いします!!!」」」」

 奈緒美のマッサージを受けていた時の四人の顔はほわ~んとなっていた。











しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

追放先に悪役令嬢が。不法占拠を見逃す代わりに偽装結婚することにした。

椎名 富比路
ファンタジー
 王国の四男坊ディートヘルム・ボニファティウス王子は、 「冒険者志望なら結婚したくないです」  と、婚約者の王女殿下から婚約破棄されてしまった。 (実際は、家族ともども自由を尊重される)    親族の顔を立てるため、一応「追放」という名目で、追い出してもらう。  僻地の開拓を命じられた体で、冒険者ディータとしての道を進む。  王族はディータに危害は加えないが、資金援助もしない。できない。  わずかな金と武具を持って、たったひとりでの開拓が始まると思っていた。  だが、そこには悪役令嬢が先客として、冒険をしていた。  リユという令嬢は、デカい魔剣を片手に並み居る魔物たちをバッタバッタとやっつけている。 「一人でさみしい」  そんな彼女の独り言を聞いてしまったディータは、命を助けてもらう代わりにリユに食事を振る舞う。  すぐに意気投合した二人は、交際しつつも冒険する。  思っていたより広大な土地を開拓しつつ、二人の領地拡大冒険が始まった。  作物の育たない近隣の土地を活性化し、隣接する王都の騎士団を立て直す。  魔物の攻撃を受け続ける中、ディータはリユがドラゴン族の末裔だと知った。  しかし、彼は恐れることなく、ただのリユとして接する。  お互いの人柄に惚れて、二人は本当の夫婦になっていく。

(完結)足手まといだと言われパーティーをクビになった補助魔法師だけど、足手まといになった覚えは無い!

ちゃむふー
ファンタジー
今までこのパーティーで上手くやってきたと思っていた。 なのに突然のパーティークビ宣言!! 確かに俺は直接の攻撃タイプでは無い。 補助魔法師だ。 俺のお陰で皆の攻撃力防御力回復力は約3倍にはなっていた筈だ。 足手まといだから今日でパーティーはクビ?? そんな理由認められない!!! 俺がいなくなったら攻撃力も防御力も回復力も3分の1になるからな?? 分かってるのか? 俺を追い出した事、絶対後悔するからな!!! ファンタジー初心者です。 温かい目で見てください(*'▽'*) 一万文字以下の短編の予定です!

異世界を服従して征く俺の物語!!

ネコのうた
ファンタジー
日本のとある高校生たちが異世界に召喚されました。 高1で15歳の主人公は弱キャラだったものの、ある存在と融合して力を得ます。 様々なスキルや魔法を用いて、人族や魔族を時に服従させ時に殲滅していく、といったストーリーです。 なかには一筋縄ではいかない強敵たちもいて・・・・?

聖女の孫だけど冒険者になるよ!

春野こもも
ファンタジー
森の奥で元聖女の祖母と暮らすセシルは幼い頃から剣と魔法を教え込まれる。それに加えて彼女は精霊の力を使いこなすことができた。 12才にった彼女は生き別れた祖父を探すために旅立つ。そして冒険者となりその能力を生かしてギルドの依頼を難なくこなしていく。 ある依頼でセシルの前に現れた黒髪の青年は非常に高い戦闘力を持っていた。なんと彼は勇者とともに召喚された異世界人だった。そして2人はチームを組むことになる。 基本冒険ファンタジーですが終盤恋愛要素が入ってきます。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

授かったスキルが【草】だったので家を勘当されたから悲しくてスキルに不満をぶつけたら国に恐怖が訪れて草

ラララキヲ
ファンタジー
(※[両性向け]と言いたい...)  10歳のグランは家族の見守る中でスキル鑑定を行った。グランのスキルは【草】。草一本だけを生やすスキルに親は失望しグランの為だと言ってグランを捨てた。  親を恨んだグランはどこにもぶつける事の出来ない気持ちを全て自分のスキルにぶつけた。  同時刻、グランを捨てた家族の居る王都では『謎の笑い声』が響き渡った。その笑い声に人々は恐怖し、グランを捨てた家族は……── ※確認していないので二番煎じだったらごめんなさい。急に思いついたので書きました! ※「妻」に対する暴言があります。嫌な方は御注意下さい※ ◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。 ◇なろうにも上げています。

社畜おっさんは巻き込まれて異世界!? とにかく生きねばなりません!

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はユアサ マモル 14連勤を終えて家に帰ろうと思ったら少女とぶつかってしまった とても人柄のいい奥さんに謝っていると一瞬で周りの景色が変わり 奥さんも少女もいなくなっていた 若者の間で、はやっている話を聞いていた私はすぐに気持ちを切り替えて生きていくことにしました いや~自炊をしていてよかったです

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

処理中です...