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⑦物件の見学とハンドマッサージ店オープン-1-

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 このまま宿屋で暮らすのは辛い!

 そろそろ一軒家を借りて自炊したい!





 洗濯用洗剤を商業ギルドに卸す事で安定した収入を得ている奈緒美は考えた。





 そうだ!家を借りよう

 種で家を実らせるという方法もあるが人が行き交う町であれ、更地であれ、いきなり一軒家が出現したらアームズの町の住人達が驚く事間違いなしだ。

 (1DKか1LDKでセパレート。これだけは外せないわ。それとエステティックサロンを開きたい・・・いえ、今は露店でハンドマッサージだけをした方がいいかも知れないわね)

 貴族の奥様やお嬢様はメイド達に全身マッサージをして貰うから、エステティックサロンの需要などこれっぽっちもない!

 だが肉体労働、デスクワークに従事している人達向けのハンドマッサージであれば需要があるはず・・・・・・だと思いたい。

 店を開くのであれば商業ギルドだが、家を借りる場合はどこに行けばいいのだろう?

 (不動産屋さんってなかったような・・・。まぁ、商業ギルドに聞けば分かるかも知れないわね)

 一人暮らしに最適な物件があるかどうかを聞く為、リュックを背負った奈緒美は商業ギルドへと向かった。





 「ハンドマッサージ・・・手のマッサージをする店を露店で出したい?!」

 奈緒美の話を聞いたカタリーナは間の抜けた声を上げる。

 「ナオミさんが育った島ではハンドマッサージの店があるのが当たり前だったのかも知れませんが、パールディア王国ではそういう店を見た事も聞いた事もないのですけどね~」

 「でも手の疲れを癒す店があるというのはいいと思いませんか?」

 「そうかも知れませんけど・・・・・・。分かりました!ハンドマッサージの出店の許可を出しましょう!但し、今日に申請して今日とか明日に出店は難しいですよ。今からでしたら・・・二週間後の朝から昼までだけですが出店できるスペースが開いていますね」

 「それでお願いいたします。それと部屋を借りたいのですが・・・」

 風呂とトイレは分かれているのが絶対の条件だ。

 商業ギルドに登録している不動産リストに目を通して探していたカタリーナは、奈緒美が言っていた条件を満たしている物件を伝える。

 「今から見に行きますか?」

 「お願いいたします」

 二人は商業ギルドからその物件がある場所へと向かった。













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