異世界召喚に巻き込まれたエステティシャンはスキル【手】と【種】でスローライフを満喫します

白雪の雫

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⑤市場調査-1-

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 「この用紙に名前・性別・何を売りたいかを書いて下さい」

 商人として登録したい旨を伝えると、奈緒美は受付嬢から登録用紙を貰った。

 (これギリシャ語かな?ラテン語かな?)

 パールディア王国の公用語が何なのか分からないが、どういう訳かギリシャ語とラテン語に似た登録用紙の文字が読めてしまった奈緒美は首を傾げる。

 (もしかして異世界の文字が読めるのも、バーナードさん達と普通に会話が出来ていたのも異世界召喚による補正が働いたのかしら?)

 記入して欲しいと受付嬢に言われた奈緒美は、名前はヘボン式、性別や取り扱う商品は英語で書いた。

 これで通じるかな?って不安に思いながらも奈緒美は記入した登録用紙を渡す。

 「ナオミさん、商人として登録が完了しました」

 何とか無事に商人として登録が出来た奈緒美は受付嬢からカードを受け取ると、宿屋と浴場の有無を尋ねる。

 「それでしたら当ギルドから北に向かって歩いた所に【黄金のクローバー亭】という宿屋と【シャボン温泉】という大衆浴場がありますよ」

 「ありがとうございます」

 (中世ヨーロッパって大衆浴場がなかったような?)

 パールディア王国というか、魔法が当然のように存在しているルヴァンという異世界は【なんちゃって中世ヨーロッパ】だ。

 深く考えたら負けである。

 屋根のある部屋で眠りたい&お風呂に入りたい奈緒美は商業ギルドを出ると宿泊する宿屋がある北へと向かった。













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