聖女召喚に巻き込まれた私はスキル【手】と【種】を使ってスローライフを満喫しています

白雪の雫

文字の大きさ
上 下
2 / 9

2話

しおりを挟む










 ・ファイナンス帝国こそが世界の中心であり支配者である

 ・自分達にはない知識を持つ異世界人こと謙虚な日本人を聖女として召喚し妻に迎える事で帝国は更に繁栄する





 私と童顔巨乳女子高生を召喚した皇帝達の話を簡単に纏めるとこういう感じね。

 童顔巨乳女子高生と比較して使えないと判断された私は問答無用で宮殿を追い出されたわ。

 出勤途中で聖女召喚に巻き込まれただけではなく、無一文で放り出された私はまず鞄に入っていたスマホを取り出してみたの。

 「あれ?100%に充電されてる?バッテリーの残量は70%だったのに?」

 疑問に思ったけど今はスマホが使えるかどうかの確認が先。

 当然と言えばいいのか通話は圏外だから電話は通じないし、マップやゲームとかのアプリは開かない。

 自分のプロフィールだったら見れるのではないか?と思った私は起動してみたの。

 電話番号やインストールしているアプリが何なのかは見れるのだけど、そこには見覚えのない文字があったの。

 ステータス

 何でこんなものが?と疑問に思ったけど、この【ステータス】こそが大神官とやらが言っていたスキルを確認できるのではないか?と思った私はタップしてみたら・・・【手】と【種】が表示されたわ。

 手?

 種?

 それぞれの文字をタップしたら意味が分かるのでは?と思いタップすると・・・

 「こ、これは・・・!何というチートスキル!!」

 思わず声を上げてしまったわ。

 手というのはマッサージした箇所と使う化粧品にもよるが、肩こり・頭のこり・疲労回復・美白・美肌・リフトアップ・バストアップ・ヒップアップ・デトックス効果があるというもの。

 マッサージによる効果は一ヶ月続く。

 手スキル所有者が作る料理にはデトックス効果のみが発揮される。

 種というのは地球にある製品が例え不毛な砂漠であっても僅かな時間で栽培できるというものだったの。

 「異世界に召喚された日本人が必ず恋しがる米・味噌・醤油の種だけではなく、肉に魚、砂糖・塩・胡椒といった調味料、カップ麺にインスタントラーメン、シャンプーやコンディショナーに石鹸、洋服に下着、電池を入れたら使えるゲームのハードにソフト、生活雑貨、金や銀といった金属、二十一世紀並みに水回りのインフラが整った一軒家までもがあるなんて・・・」

 ACアダプターに差し込まないと使えないゲームやパソコン、冷凍食品がないのは分かるとして・・・拳銃にライフル、マシンガンにバズーカ砲といった武器に手榴弾や地雷といった兵器の種がないというのは非っっっ常に残念だったわ!!

 あれば皇帝という男達にちゃんと仕返ししたのに!!!

 チッ!

 ・・・・・・まぁ、愚痴を零しても仕方ないわね。

 取り敢えず食事と宿屋に泊まれるだけのお金が欲しい私は砂金という文字をタップしてみたの。

 えっ?

 中世を彷彿とさせる異世界なのだから、ここは定番である塩と胡椒じゃないのかって?

 中世と言ってもかなりの幅があるし、時代と地域によっては随分と価格が変わって来るし、もしかしたら塩と胡椒が二十一世紀の日本のように数百円で手に入るかも知れないでしょ?

 その点、金は普遍的価値があるから分かり易くていいよね~。


※どうでもいい話ですが、童顔巨乳女子高生の名前は綺羅星 花冠ティアラといい、彼女は自分の事をティアラと言っています。









しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

聖女追放ラノベの馬鹿王子に転生しましたが…あれ、問題ないんじゃね?

越路遼介
ファンタジー
産婦人科医、後藤茂一(54)は“気功”を生来備えていた。その気功を活用し、彼は苦痛を少なくして出産を成功させる稀代の名医であったが心不全で死去、生まれ変わってみれば、そこは前世で読んだ『聖女追放』のラノベの世界!しかも、よりによって聖女にざまぁされる馬鹿王子に!せめて聖女断罪の前に転生しろよ!と叫びたい馬鹿王子レンドル。もう聖女を追放したあとの詰んだ状態からのスタートだった。 ・全8話で無事に完結しました!『小説家になろう』にも掲載しています。

豊穣の巫女から追放されたただの村娘。しかし彼女の正体が予想外のものだったため、村は彼女が知らないうちに崩壊する。

下菊みこと
ファンタジー
豊穣の巫女に追い出された少女のお話。 豊穣の巫女に追い出された村娘、アンナ。彼女は村人達の善意で生かされていた孤児だったため、むしろお礼を言って笑顔で村を離れた。その感謝は本物だった。なにも持たない彼女は、果たしてどこに向かうのか…。 小説家になろう様でも投稿しています。

辺境地で冷笑され蔑まれ続けた少女は、実は土地の守護者たる聖女でした。~彼女に冷遇を向けた街人たちは、彼女が追放された後破滅を辿る~

銀灰
ファンタジー
陸の孤島、辺境の地にて、人々から魔女と噂される、薄汚れた少女があった。 少女レイラに対する冷遇の様は酷く、街中などを歩けば陰口ばかりではなく、石を投げられることさえあった。理由無き冷遇である。 ボロ小屋に住み、いつも変らぬ質素な生活を営み続けるレイラだったが、ある日彼女は、住処であるそのボロ小屋までも、開発という名目の理不尽で奪われることになる。 陸の孤島――レイラがどこにも行けぬことを知っていた街人たちは彼女にただ冷笑を向けたが、レイラはその後、誰にも知られずその地を去ることになる。 その結果――?

とりかえばや聖女は成功しない

猫乃真鶴
ファンタジー
キステナス王国のサレバントーレ侯爵家に生まれたエクレールは、ミルクティー色の髪を持つという以外には、特別これといった特徴を持たない平凡な少女だ。 ごく普通の貴族の娘として育ったが、五歳の時、女神から神託があった事でそれが一変してしまう。 『亜麻色の乙女が、聖なる力でこの国に繁栄をもたらすでしょう』 その色を持つのは、国内ではエクレールだけ。神託にある乙女とはエクレールの事だろうと、慣れ親しんだ家を離れ、神殿での生活を強制される。 エクレールは言われるがまま厳しい教育と修行を始めるが、十六歳の成人を迎えてもエクレールに聖なる力は発現しなかった。 それどころか成人の祝いの場でエクレールと同じ特徴を持つ少女が現れる。しかもエクレールと同じエクレール・サレバントーレと名乗った少女は、聖なる力を自在に操れると言うのだ。 それを知った周囲は、その少女こそを〝エクレール〟として扱うようになり——。 ※小説家になろう様にも投稿しています

姉の陰謀で国を追放された第二王女は、隣国を発展させる聖女となる【完結】

小平ニコ
ファンタジー
幼少期から魔法の才能に溢れ、百年に一度の天才と呼ばれたリーリエル。だが、その才能を妬んだ姉により、無実の罪を着せられ、隣国へと追放されてしまう。 しかしリーリエルはくじけなかった。持ち前の根性と、常識を遥かに超えた魔法能力で、まともな建物すら存在しなかった隣国を、たちまちのうちに強国へと成長させる。 そして、リーリエルは戻って来た。 政治の実権を握り、やりたい放題の振る舞いで国を乱す姉を打ち倒すために……

【完結】温かい食事

ここ
ファンタジー
ミリュオには大切な弟妹が3人いる。親はいない。どこかに消えてしまった。 8歳のミリュオは一生懸命、3人を育てようとするが。

聖女が降臨した日が、運命の分かれ目でした

猫乃真鶴
ファンタジー
女神に供物と祈りを捧げ、豊穣を願う祭事の最中、聖女が降臨した。 聖女とは女神の力が顕現した存在。居るだけで豊穣が約束されるのだとそう言われている。 思ってもみない奇跡に一同が驚愕する中、第一王子のロイドだけはただ一人、皆とは違った視線を聖女に向けていた。 彼の婚約者であるレイアだけがそれに気付いた。 それが良いことなのかどうなのか、レイアには分からない。 けれども、なにかが胸の内に燻っている。 聖女が降臨したその日、それが大きくなったのだった。 ※このお話は、小説家になろう様にも掲載しています

聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!

さくしゃ
ファンタジー
職業「聖女」としてお勤めに忙殺されるクミ 祈りに始まり、一日中治療、時にはドラゴン討伐……しかし、全てタダ働き! も……もう嫌だぁ! 半狂乱の最強聖女は冒険者となり、軟禁生活では味わえなかった生活を知りはっちゃける! 時には、不労所得、冒険者業、アルバイトで稼ぐ! 大金持ちにもなっていき、世界も救いまーす。 色んなキャラ出しまくりぃ! カクヨムでも掲載チュッ ⚠︎この物語は全てフィクションです。 ⚠︎現実では絶対にマネはしないでください!

処理中です...