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「メストレ様。皇太后様より書状が届きました」
「伯母様からの書状?何かしら?」
ヨーグルトスクラブを作っていたメストレは、屋敷を取り仕切っている老執事・ロバートの言葉に手を止めると受け取った書状に目を通す。
書状にはこう書いてあった。





明日の午後に後宮に参られたし





(・・・・・・もしかして宮仕えの件かしらね?ドラマの○奥に出てきた三人組の立場であれば女同士の戦いって見ている分には面白いのだけど、当事者となれば話は別だったりするのよね~)
四年前
命の危険を察し伯母を頼ってパラディース帝国へと逃亡した当時のメストレは十四歳だったが、アントワーヌから後宮入りを勧められていた。
当のメストレはというと、やっと馬鹿で脳内お花畑な王太子から解放されただけではなく、剣と魔法が当たり前のように存在しているファンタジーな異世界に転生したのだから、世界各地を旅したり、スローライフを送りたいという事もあり再従兄に仕える事を拒否していたのだ。
再三断っているにも係わらず出仕を要請するという事は、後宮で何かが起こっているのだろうか?
それとも、何かが起ころうとしているのだろうか?
「・・・・・・・・・・・・」
「如何いたしましょう?」
「使者殿に、明日参内いたしますとお伝えして」
「承知いたしました」
老執事はメストレの言葉に頭を下げると、言葉を伝える為、使者の元へと向かうのだった。





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