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第43話
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「ふんふんふーん♫」
適当にポーズをして写真を撮られて、ぼんやりと座っているとノリノリで鼻歌を歌いながらシュウゴはパソコンを凄いスピードで打ち始めた。
「はやっ」
「シュウゴの早打ちは尋常ではありませんからね。僕ですらついていくのに一生懸命になってしまいますよ」
「そっか」
ドガガガガガガガガガッ、と文字で書けばそう見えてしまう程で指先は分身していた。
「こんな感じか?」
〆◾️〆◾️〆◾️〆
《Members》
○SYUGO
○KAZUYA
○HIKARU
○HIBIKI
○YU
〆◾️〆◾️〆◾️〆
「これだけ?」
「な訳あるか。名前の部分をクリックすれば各自のプロフィール画面に飛ぶ。んで、そこで質問」
「何?」
「誕生日は?」
「11月4日、、、何で?」
「身長」
「172」
「体重」
「39?だったけどこの合宿で増えてると思う」
「OK」
またシュウゴの手が分身して、すぐに止まった。
〆◾️〆◾️〆◾️〆
《YU》
国立楓宮芸能学園1年
誕生日)11月4日
身長)172
体重)39
〆◾️〆◾️〆◾️〆
さっき撮った写真もカラーの緑がつけられてプロフィールの横に添えられていた。
「、、、改めて数値化してみますと、心配になるくらいですね」
「確かにな。お姫様はもうちょいふっくらしててもいいんじゃねぇか?」
うるさいなぁ、人の体重に文句を言わないでほしいんだけど。
「他のは終わってるから、次は音源だな」
「『The Crazy Owl 』だっけ?」
「ああ、問題はどうやって撮るかだな」
「どういう事?」
「歌と一緒に撮るか、別々で撮るか」
「普通は別々なんだけどね」
そうなんだ。
でも、多分、1人で撮るよりも。
「一緒」
「え?」
「一緒がいい。一緒じゃなきゃヤダ」
みんなで撮らなきゃ意味がない。
こんなに良い曲なのに、1人で歌うのは勿体ない。
「ヤダって、、、お姫様わがままだな」
「お姫さんにそう言われては仕方がないですね」
〆◾️〆◾️〆◾️〆
レコーディングルームはスタジオと同じくらい広くて、みんなで手分けして楽器を運び込んだ。
シュウゴとヒカルでパソコンをレコーディング用の機械に繋げて、カズヤがで中央に置いてあるマイクを調節した。
「ヒビキはやらないの?」
「俺か?日本の機械は精密すぎてあんまり得意じゃねぇんだよ」
「いつまでハワイに居たの?」
「中学卒業まで。母親が日本人だから日常的に日本語使ってたから、こっち来た時苦じゃなかったけどな」
「何で楓宮芸能学園受けたの?」
「ん?向こうで軽いモデル仕事みたいな事してたんだよ。それでもって、親が2人してファッションデザイナーだったから自分で服も作るようになって興味持ち出して、日本に本格的に引っ越すって決まった時に、芸能専門の学園があるって母親が教えてくれたから受けたんだよ」
「ふーん」
「んで、入学して寮で同じ部屋になったシュウゴにハワイから持ってきたベース見られて、このチームに勧誘されたんだ」
「そこまで聞いてないよ」
「そうか?聞きたそうな顔してたからな」
それってどういう顔だよ。
「準備出来ましたよ」
「こっちもだ」
「いつでもいけるよ~♪」
「じゃ、各自持ち場に着きますか」
みんなそれぞれ自分の楽器を構えた。
その途端、空気が変わる。
「いつでもどうぞ、姫」
ああ、こういう空気で姫って呼ばれるのは悪くないな。
「、、、、振り落とされないでね」
さあ、始めよう。
適当にポーズをして写真を撮られて、ぼんやりと座っているとノリノリで鼻歌を歌いながらシュウゴはパソコンを凄いスピードで打ち始めた。
「はやっ」
「シュウゴの早打ちは尋常ではありませんからね。僕ですらついていくのに一生懸命になってしまいますよ」
「そっか」
ドガガガガガガガガガッ、と文字で書けばそう見えてしまう程で指先は分身していた。
「こんな感じか?」
〆◾️〆◾️〆◾️〆
《Members》
○SYUGO
○KAZUYA
○HIKARU
○HIBIKI
○YU
〆◾️〆◾️〆◾️〆
「これだけ?」
「な訳あるか。名前の部分をクリックすれば各自のプロフィール画面に飛ぶ。んで、そこで質問」
「何?」
「誕生日は?」
「11月4日、、、何で?」
「身長」
「172」
「体重」
「39?だったけどこの合宿で増えてると思う」
「OK」
またシュウゴの手が分身して、すぐに止まった。
〆◾️〆◾️〆◾️〆
《YU》
国立楓宮芸能学園1年
誕生日)11月4日
身長)172
体重)39
〆◾️〆◾️〆◾️〆
さっき撮った写真もカラーの緑がつけられてプロフィールの横に添えられていた。
「、、、改めて数値化してみますと、心配になるくらいですね」
「確かにな。お姫様はもうちょいふっくらしててもいいんじゃねぇか?」
うるさいなぁ、人の体重に文句を言わないでほしいんだけど。
「他のは終わってるから、次は音源だな」
「『The Crazy Owl 』だっけ?」
「ああ、問題はどうやって撮るかだな」
「どういう事?」
「歌と一緒に撮るか、別々で撮るか」
「普通は別々なんだけどね」
そうなんだ。
でも、多分、1人で撮るよりも。
「一緒」
「え?」
「一緒がいい。一緒じゃなきゃヤダ」
みんなで撮らなきゃ意味がない。
こんなに良い曲なのに、1人で歌うのは勿体ない。
「ヤダって、、、お姫様わがままだな」
「お姫さんにそう言われては仕方がないですね」
〆◾️〆◾️〆◾️〆
レコーディングルームはスタジオと同じくらい広くて、みんなで手分けして楽器を運び込んだ。
シュウゴとヒカルでパソコンをレコーディング用の機械に繋げて、カズヤがで中央に置いてあるマイクを調節した。
「ヒビキはやらないの?」
「俺か?日本の機械は精密すぎてあんまり得意じゃねぇんだよ」
「いつまでハワイに居たの?」
「中学卒業まで。母親が日本人だから日常的に日本語使ってたから、こっち来た時苦じゃなかったけどな」
「何で楓宮芸能学園受けたの?」
「ん?向こうで軽いモデル仕事みたいな事してたんだよ。それでもって、親が2人してファッションデザイナーだったから自分で服も作るようになって興味持ち出して、日本に本格的に引っ越すって決まった時に、芸能専門の学園があるって母親が教えてくれたから受けたんだよ」
「ふーん」
「んで、入学して寮で同じ部屋になったシュウゴにハワイから持ってきたベース見られて、このチームに勧誘されたんだ」
「そこまで聞いてないよ」
「そうか?聞きたそうな顔してたからな」
それってどういう顔だよ。
「準備出来ましたよ」
「こっちもだ」
「いつでもいけるよ~♪」
「じゃ、各自持ち場に着きますか」
みんなそれぞれ自分の楽器を構えた。
その途端、空気が変わる。
「いつでもどうぞ、姫」
ああ、こういう空気で姫って呼ばれるのは悪くないな。
「、、、、振り落とされないでね」
さあ、始めよう。
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