5 / 17
転生編
4話【呪紋の正体】
しおりを挟む
ただひとり、すすり泣いていた。
何も見えない暗闇から『聖女様』『聖女様』と、喝采のようにも聞こえる呼び声。
声は私の全身を蝕んでいった。
――みんながほしいのは、“聖女”であって、私ではない。
代わりなんていくらでもいる。
なのに私は、私しかこの役割をこなせないのだと自身に思い込ませながら、黙然と役目を全うする。
そういえば……前世でも、こんな感じだったな。
仕事ができなければ、私はいらない。そんなのは当然だ。
身を滅ぼす結果になったのも、自己管理ができなかった私の自業自得だ。
家族とも不仲ではなかった。
けど本音はいつも言えないし、どこにいっても落ち着かない。
今度こそ何か言おうと思っても、断ろうとしても、嫌だと言いたくても、それは想像以上に気力を使うようで、日常に疲れれば疲れるほど何も言えなくなっていった。
……本当に私は、何がしたかったんだろう。
世界が変わっても、境遇が変わっても、私は変われない。
***
ヴァルターさんに拾われてから、3ヶ月が経過した。
森の外には出られないけれど、中なら散歩できるし、彼のおかげで生活に不自由さを感じることはほとんどなかった。
ただあの日から夢を見るようになって、内容は暗いものばかりだったけれど、それがトリガーとなりエレノアとして生きてきた記憶を取り戻した。
私は聖女として生まれ、この世界で生きてきた。
両親が健在なのかはわからない。引き離されたのか、それとも亡くなっているのか……顔も覚えていない。
あれだけエレノアを別人ではないかと疑っていたのに、今はパズルのピースが揃ったかのように、何もかもがしっくりとくる。
王都アロガズを飛び出したあの日、私は誰にも見つからないよう神術を使い、迷いの森と呼ばれ人が近づくことのないヤーデをさまよっていた。
何も食べずに過ごしていた私の身体は限界を迎え、木の根につまづいた拍子に、幹へ額を打ちつけた。
精神的苦痛も大きかった私は、その衝撃で聖女として過ごした記憶を失くし――なぜか同時に、前世の記憶が蘇った。
……こういうのって、思い出せるものだろうか。
うーん、ここだけは腑に落ちない。
不意に、ポスッと手のひらが頭上に置かれる。
「相変わらず暗ぇ顔してるな、お前」
「い、いつの間に部屋に……!」
「ノックしても反応ないから、倒れてんじゃねぇかと思ったけど、大丈夫そうだな」
ヴァルターさんはよく気にかけてくれる。
最初はクールな人なのかと思っていたけど、いつも私を励まそうとしてくれて笑顔も多く、面倒見もいい。
「飯できた。食えそうか?」
頷くと座っていたベッドから立ち上がって、居間へ移動する。
――今日も散らかってる。昨日、片づけたんだけどな……。
ヴァルターさんは器用だし料理も上手だけど、掃除と片づけが絶望的だ。
いくら私が整理整頓しても、翌日には元に戻ってるくらいにはひどい。
幸い今日は、テーブルの上に器具が散らばっているだけだった。
「先に、片づけます。このままじゃ食べれないです」
「あー……悪い」
ヴァルターさんが頭を掻きながら謝る。
でも私は少し、安心していた。何もすることがないと、それはそれでつらくなる。手伝えることがちょっとでもあるのは嬉しい。
卓上を片づけている最中、ふと彼の手が視界に入る。
前からずっと、気になっていたことがある――ヴァルターさんの左手の薬指のアザ。
私のそれと酷似している……呪紋、なんだろうか。でも同じところにどうして。
食事中もぼんやりと彼の方を眺めていると、「どうした?」と怪訝な顔つきで尋ねられた。
「その、指の……呪紋、ですよね」
「あぁ、これが気になるのか」
彼は自らのそれをしばらく見つめると、深く長く、息を吐く。ためらうように。
聞いてはいけないのかもしれない。それでも私のと関係があるのではないかと、気になって仕方がない。
前世からあったこれの正体が、知りたい。
しばらく、沈黙が続く。
長考の果て、ヴァルターさんは跳ねる横髪を耳に掛け、普段覆い隠された箇所を露にする。
それは人間と同じくらいのサイズではあるもの、上部の先が尖っていて、明らかにヒトのものではない耳。
「……オレが、ハーフエルフだって話はしたよな」
こくり、と頷く。
私の前世を足しても遠く及ばない――200年以上の時を、彼は生きている。
「とっくの昔に滅びたけど――エルフの国の王族だったんだよ、オレ」
「え……」
「私生児の上に混血だからな、王族らしい生活なんて送ったことねぇけど。それでも野放しにするより、目の届く範囲に置いて、利用できるときに利用しようと思ったんだろ。ずっと監禁生活だった」
目を見張りながら、黙って聞き続けた。
「こんな国滅べばいいって思ってた。でも、ひとりだけ味方してくれた侍女がいたんだ。オレに文字の読み方を教えてくれて、本を与えてくれた。外のことも、その人から聞いた」
憤りを宿していたヴァルターさんの表情は、次第に穏やかさを湛える。
私は心のどこかが冷えるような感覚を覚え、思わず目を背けた。
「その人のこと……好きだったんですか?」
「……あぁ。その人――エレナも、オレを愛してくれた。でもずっと一緒にいられないことは、わかってた。あっちには見合いの話もきてたし、オレだっていつまで無事に生きていられるかわからない。だから、そうなる前に決めたんだ」
決めた。つまりそれは――
「駆け落ち……」
「いや、心中」
「し、しんじゅう……!?」
「エルフの寿命は長いからな。当時のオレは非力だったし、一生逃げるのは無理だと判断した」
前世でも昔は恋人同士の心中があったようだけど、私の生きていた時代では聞いたことがなかった。
この世界はどうなんだろう、今もよくあるのかな。
「な、なるほど……で、でも指の呪紋は、どう関係あるんですか……?」
口に出した後も、何と言えばいいのかわからない迷いから、言葉がつっかえてしまう。
「……おまじない、みたいなものだ。神術の中に、そういう類いのがあってな。生まれ変わっても、また逢えるように。――結局、決行前に魔獣の軍勢に攻め入られて、国は滅んでエレナも死んだ。運悪くオレだけ生き残って、今日まで生きてるってわけだ」
語られる酷烈な話に、ただただ唖然としていた。
私の様子を見たヴァルターさんが、困ったように眉尻を下げて笑う。
「オレには、エレノアがそうなのかはわからない。可能性の話しかできない。だから――忘れてくれて、いい」
呪紋の正体は、思っていたものとまったく違った。
哀しみと諦念を宿した呪いでも、決して悪い意味でかけられたものではなかった。
目を伏せ、それ以上はもう語らないヴァルターさんに、私は多分、伝えないといけない。
3ヶ月前はまだ言うべきではないと、思っていたことを。
“忘れてくれていい”なんて、きっと思っていない。
本当にそう思うなら、徹底的に隠していたはず。
「その可能性が……あるかも、しれません」
何も見えない暗闇から『聖女様』『聖女様』と、喝采のようにも聞こえる呼び声。
声は私の全身を蝕んでいった。
――みんながほしいのは、“聖女”であって、私ではない。
代わりなんていくらでもいる。
なのに私は、私しかこの役割をこなせないのだと自身に思い込ませながら、黙然と役目を全うする。
そういえば……前世でも、こんな感じだったな。
仕事ができなければ、私はいらない。そんなのは当然だ。
身を滅ぼす結果になったのも、自己管理ができなかった私の自業自得だ。
家族とも不仲ではなかった。
けど本音はいつも言えないし、どこにいっても落ち着かない。
今度こそ何か言おうと思っても、断ろうとしても、嫌だと言いたくても、それは想像以上に気力を使うようで、日常に疲れれば疲れるほど何も言えなくなっていった。
……本当に私は、何がしたかったんだろう。
世界が変わっても、境遇が変わっても、私は変われない。
***
ヴァルターさんに拾われてから、3ヶ月が経過した。
森の外には出られないけれど、中なら散歩できるし、彼のおかげで生活に不自由さを感じることはほとんどなかった。
ただあの日から夢を見るようになって、内容は暗いものばかりだったけれど、それがトリガーとなりエレノアとして生きてきた記憶を取り戻した。
私は聖女として生まれ、この世界で生きてきた。
両親が健在なのかはわからない。引き離されたのか、それとも亡くなっているのか……顔も覚えていない。
あれだけエレノアを別人ではないかと疑っていたのに、今はパズルのピースが揃ったかのように、何もかもがしっくりとくる。
王都アロガズを飛び出したあの日、私は誰にも見つからないよう神術を使い、迷いの森と呼ばれ人が近づくことのないヤーデをさまよっていた。
何も食べずに過ごしていた私の身体は限界を迎え、木の根につまづいた拍子に、幹へ額を打ちつけた。
精神的苦痛も大きかった私は、その衝撃で聖女として過ごした記憶を失くし――なぜか同時に、前世の記憶が蘇った。
……こういうのって、思い出せるものだろうか。
うーん、ここだけは腑に落ちない。
不意に、ポスッと手のひらが頭上に置かれる。
「相変わらず暗ぇ顔してるな、お前」
「い、いつの間に部屋に……!」
「ノックしても反応ないから、倒れてんじゃねぇかと思ったけど、大丈夫そうだな」
ヴァルターさんはよく気にかけてくれる。
最初はクールな人なのかと思っていたけど、いつも私を励まそうとしてくれて笑顔も多く、面倒見もいい。
「飯できた。食えそうか?」
頷くと座っていたベッドから立ち上がって、居間へ移動する。
――今日も散らかってる。昨日、片づけたんだけどな……。
ヴァルターさんは器用だし料理も上手だけど、掃除と片づけが絶望的だ。
いくら私が整理整頓しても、翌日には元に戻ってるくらいにはひどい。
幸い今日は、テーブルの上に器具が散らばっているだけだった。
「先に、片づけます。このままじゃ食べれないです」
「あー……悪い」
ヴァルターさんが頭を掻きながら謝る。
でも私は少し、安心していた。何もすることがないと、それはそれでつらくなる。手伝えることがちょっとでもあるのは嬉しい。
卓上を片づけている最中、ふと彼の手が視界に入る。
前からずっと、気になっていたことがある――ヴァルターさんの左手の薬指のアザ。
私のそれと酷似している……呪紋、なんだろうか。でも同じところにどうして。
食事中もぼんやりと彼の方を眺めていると、「どうした?」と怪訝な顔つきで尋ねられた。
「その、指の……呪紋、ですよね」
「あぁ、これが気になるのか」
彼は自らのそれをしばらく見つめると、深く長く、息を吐く。ためらうように。
聞いてはいけないのかもしれない。それでも私のと関係があるのではないかと、気になって仕方がない。
前世からあったこれの正体が、知りたい。
しばらく、沈黙が続く。
長考の果て、ヴァルターさんは跳ねる横髪を耳に掛け、普段覆い隠された箇所を露にする。
それは人間と同じくらいのサイズではあるもの、上部の先が尖っていて、明らかにヒトのものではない耳。
「……オレが、ハーフエルフだって話はしたよな」
こくり、と頷く。
私の前世を足しても遠く及ばない――200年以上の時を、彼は生きている。
「とっくの昔に滅びたけど――エルフの国の王族だったんだよ、オレ」
「え……」
「私生児の上に混血だからな、王族らしい生活なんて送ったことねぇけど。それでも野放しにするより、目の届く範囲に置いて、利用できるときに利用しようと思ったんだろ。ずっと監禁生活だった」
目を見張りながら、黙って聞き続けた。
「こんな国滅べばいいって思ってた。でも、ひとりだけ味方してくれた侍女がいたんだ。オレに文字の読み方を教えてくれて、本を与えてくれた。外のことも、その人から聞いた」
憤りを宿していたヴァルターさんの表情は、次第に穏やかさを湛える。
私は心のどこかが冷えるような感覚を覚え、思わず目を背けた。
「その人のこと……好きだったんですか?」
「……あぁ。その人――エレナも、オレを愛してくれた。でもずっと一緒にいられないことは、わかってた。あっちには見合いの話もきてたし、オレだっていつまで無事に生きていられるかわからない。だから、そうなる前に決めたんだ」
決めた。つまりそれは――
「駆け落ち……」
「いや、心中」
「し、しんじゅう……!?」
「エルフの寿命は長いからな。当時のオレは非力だったし、一生逃げるのは無理だと判断した」
前世でも昔は恋人同士の心中があったようだけど、私の生きていた時代では聞いたことがなかった。
この世界はどうなんだろう、今もよくあるのかな。
「な、なるほど……で、でも指の呪紋は、どう関係あるんですか……?」
口に出した後も、何と言えばいいのかわからない迷いから、言葉がつっかえてしまう。
「……おまじない、みたいなものだ。神術の中に、そういう類いのがあってな。生まれ変わっても、また逢えるように。――結局、決行前に魔獣の軍勢に攻め入られて、国は滅んでエレナも死んだ。運悪くオレだけ生き残って、今日まで生きてるってわけだ」
語られる酷烈な話に、ただただ唖然としていた。
私の様子を見たヴァルターさんが、困ったように眉尻を下げて笑う。
「オレには、エレノアがそうなのかはわからない。可能性の話しかできない。だから――忘れてくれて、いい」
呪紋の正体は、思っていたものとまったく違った。
哀しみと諦念を宿した呪いでも、決して悪い意味でかけられたものではなかった。
目を伏せ、それ以上はもう語らないヴァルターさんに、私は多分、伝えないといけない。
3ヶ月前はまだ言うべきではないと、思っていたことを。
“忘れてくれていい”なんて、きっと思っていない。
本当にそう思うなら、徹底的に隠していたはず。
「その可能性が……あるかも、しれません」
10
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
【完結】夜会で借り物競争をしたら、イケメン王子に借りられました。
櫻野くるみ
恋愛
公爵令嬢のセラフィーナには生まれつき前世の記憶があったが、覚えているのはくだらないことばかり。
そのどうでもいい知識が一番重宝されるのが、余興好きの国王が主催する夜会だった。
毎年余興の企画を頼まれるセラフィーナが今回提案したのは、なんと「借り物競争」。
もちろん生まれて初めての借り物競争に参加をする貴族たちだったが、夜会は大いに盛り上がり……。
気付けばセラフィーナはイケメン王太子、アレクシスに借りられて、共にゴールにたどり着いていた。
果たしてアレクシスの引いたカードに書かれていた内容とは?
意味もなく異世界転生したセラフィーナが、特に使命や運命に翻弄されることもなく、王太子と結ばれるお話。
とにかくツッコミどころ満載のゆるい、ハッピーエンドの短編なので、気軽に読んでいただければ嬉しいです。
完結しました。
小説家になろう様にも投稿しています。
小説家になろう様への投稿時から、タイトルを『借り物(人)競争』からただの『借り物競争』へ変更いたしました。
婚約破棄された地味姫令嬢は獣人騎士団のブラッシング係に任命される
安眠にどね
恋愛
社交界で『地味姫』と嘲笑されている主人公、オルテシア・ケルンベルマは、ある日婚約破棄をされたことによって前世の記憶を取り戻す。
婚約破棄をされた直後、王城内で一匹の虎に出会う。婚約破棄と前世の記憶と取り戻すという二つのショックで呆然としていたオルテシアは、虎の求めるままブラッシングをしていた。その虎は、実は獣人が獣の姿になった状態だったのだ。虎の獣人であるアルディ・ザルミールに気に入られて、オルテシアは獣人が多く所属する第二騎士団のブラッシング係として働くことになり――!?
【第16回恋愛小説大賞 奨励賞受賞。ありがとうございました!】
美醜逆転世界でお姫様は超絶美形な従者に目を付ける
朝比奈
恋愛
ある世界に『ティーラン』と言う、まだ、歴史の浅い小さな王国がありました。『ティーラン王国』には、王子様とお姫様がいました。
お姫様の名前はアリス・ラメ・ティーラン
絶世の美女を母に持つ、母親にの美しいお姫様でした。彼女は小国の姫でありながら多くの国の王子様や貴族様から求婚を受けていました。けれども、彼女は20歳になった今、婚約者もいない。浮いた話一つ無い、お姫様でした。
「ねぇ、ルイ。 私と駆け落ちしましょう?」
「えっ!? ええぇぇえええ!!!」
この話はそんなお姫様と従者である─ ルイ・ブリースの恋のお話。
悪役令嬢、第四王子と結婚します!
水魔沙希
恋愛
私・フローディア・フランソワーズには前世の記憶があります。定番の乙女ゲームの悪役転生というものです。私に残された道はただ一つ。破滅フラグを立てない事!それには、手っ取り早く同じく悪役キャラになってしまう第四王子を何とかして、私の手中にして、シナリオブレイクします!
小説家になろう様にも、書き起こしております。
疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?
悪役令嬢なのに、完落ち攻略対象者から追いかけられる乙女ゲーム……っていうか、罰ゲーム!
待鳥園子
恋愛
とある乙女ゲームの悪役令嬢に生まれ変わったレイラは、前世で幼馴染だったヒロインクロエと協力して、攻略条件が難し過ぎる騎士団長エンドを迎えることに成功した。
最難易度な隠しヒーローの攻略条件には、主要ヒーロー三人の好感度MAX状態であることも含まれていた。
そして、クリアした後でサポートキャラを使って、三人のヒーローの好感度を自分から悪役令嬢レイラに移したことを明かしたヒロインクロエ。
え。待ってよ! 乙女ゲームが終わったら好感度MAXの攻略対象者三人に私が追いかけられるなんて、そんなの全然聞いてないんだけどー!?
前世からちゃっかりした幼馴染に貧乏くじ引かされ続けている悪役令嬢が、好感度関係なく恋に落ちた系王子様と幸せになるはずの、逆ハーレムだけど逆ハーレムじゃないラブコメ。
※全十一話。一万五千字程度の短編です。
悪役令嬢なのに下町にいます ~王子が婚約解消してくれません~
ミズメ
恋愛
【2023.5.31書籍発売】
転生先は、乙女ゲームの悪役令嬢でした——。
侯爵令嬢のベラトリクスは、わがまま放題、傍若無人な少女だった。
婚約者である第1王子が他の令嬢と親しげにしていることに激高して暴れた所、割った花瓶で足を滑らせて頭を打ち、意識を失ってしまった。
目を覚ましたベラトリクスの中には前世の記憶が混在していて--。
卒業パーティーでの婚約破棄&王都追放&実家の取り潰しという定番3点セットを回避するため、社交界から逃げた悪役令嬢は、王都の下町で、メンチカツに出会ったのだった。
○『モブなのに巻き込まれています』のスピンオフ作品ですが、単独でも読んでいただけます。
○転生悪役令嬢が婚約解消と断罪回避のために奮闘?しながら、下町食堂の美味しいものに夢中になったり、逆に婚約者に興味を持たれたりしてしまうお話。
転生できる悪役令嬢に転生しました。~執着婚約者から逃げられません!
九重
恋愛
気がつけば、とある乙女ゲームの悪役令嬢に転生していた主人公。
しかし、この悪役令嬢は十五歳で死んでしまう不治の病にかかった薄幸な悪役令嬢だった。
ヒロインをいじめ抜いたあげく婚約者に断罪され、心身ともに苦しみ抜いて死んでしまう悪役令嬢は、転生して再び悪役令嬢――――いや悪役幼女として活躍する。
しかし、主人公はそんなことまっぴらゴメンだった。
どうせ転生できるならと、早々に最初の悪役令嬢の人生から逃げだそうとするのだが……
これは、転生できる悪役令嬢に転生した主人公が、執着婚約者に捕まって幸せになる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる