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ギルドの試験
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「な、なんだ何でここに魔物が!?」
ギルドの中に魔物がいるなんて普通はあり得ない!
魔物は凶暴で人に懐くことなどないとされているんだ。
それがギルド内にいるだと!? 訳が分からない!
「あの子達はギルドで飼育している魔物ですよ」
「魔物って飼育できるんだ」
「まぁ、一部のスキルで飼育が出来ますから、ま、レア度はURと貴重なのですがね」
はぁ、そんなスキルがあるのか、しかもURというレアスキル。
あ、そうだ、レア度で思い出した、俺やマリちゃんの固有スキルにある
EXってどういう意味なんだろうか、話にも出てチャンスだし聞いてみるか。
「そうだ、レア度で気になったんですが、EXって?」
「その1つしか存在しないから能力の利便性も価値も分かってないスキルです」
「でも、EXって分かるんですか?」
「それはスキルの効果を本能的に理解してるからですね。自己申告ですし」
スキルを得れば基本的にどんな効果があるのかをほぼ無意識のうちに理解している。
理由は分からないが、名称、レア度、スキルの効果は何故か理解できてしまうんだ。
正確な解明は未だにされていないが、とりあえず脳内でスキルを理解できていると言う事になっている。
「さて、そんな話は後回しです、今は目の前の試験を見てください」
「分かりました」
「それでは試験の内容を話しましょう、内容は単純、あの魔物を倒してください」
「確かに単純ね」
「あの魔物は危険を感じたら撤退を始めるように躾けているので、逃げだそうとしたら大人しく逃がしてください
ギルド的にはあの魔物は結構貴重なんで殺されたら困りますしね」
つまり、あの魔物以外は試験を行なう事が出来る魔物は少ないって事だな。
「つまり、魔物を恐怖させることが出来れば勝ちって訳ね、やってやるわ!」
そう言ってマリちゃんは武器が置いてある場所から槍を選び、武器を魔物の方に向けた。
「それじゃあ、俺も」
俺はあまり自信は無いが、とりあえず剣を手に取った。
そんなに強くない俺だが、多少は剣術を扱えるんだしな。
とりあえずマリちゃんの足を引っ張らないようにしないと。
「さて、行くわ! スキル発動!」
そう言って彼女はスキルを発動させた、スキルの種類は2つある。
常に発動させるスキル、俺の剣術・小や料理技能・中やそんなスキルが常時発動のスキルだ
で、もう一つは任意発動のスキルだ、このスキルはマリで言えば爆発的な瞬発力や爆発的な身体強化かな。
なんせ、命を削るほどのスキルだ、そのスキルを常時発動とか一瞬で死ぬっての。
「すぐに倒して!」
「ひみゅー!」
気合いを入れてスキルを発動したマリちゃんだったが
魔物達はマリちゃんがスキルを発動すると同時に撤退していった。
「え、えー・・・・」
「まぁ、想像できてましたけどね、試験用の魔物程度、あなたほどの逸材がスキルを使えば逃げますよ」
「そ、そんな、これから気合い入れて行こうって思ってたのに」
「まぁ、合格は合格ですよ、良かったですね2人とも」
なんというか腑に落ちないが、とりあえず試験が通ったのなら喜ぶべきなのか?
「とりあえず、あなた達は1発目から中級冒険者ですね」
「何で?」
「スキル発動による撤退の場合はそうなんですよ」
「はぁ、で、俺は初級からですよね?」
「まさか、あなたも中級冒険者です」
「・・・・え!?」
ちょっと待て! 冗談じゃ無いぞ! 俺は中級レベルの能力は無い!
成長系のスキルがあるからその内中級者になることは出来るだろうが
少なくとも今の段階で中級者とか絶対にあり得ない!
「いやいやいや! 俺のスキルで中級とか無理でしょ!」
「そうですけど、この子と共闘すると決めた地点であなたは彼女と運命共同体ですから」
「どういうことですか!?」
「獣人がギルドに入る場合、共闘出来る相手が必要。そして、入ると決まれば
その共闘した相手と供に行動しないと行けない。そう言う制約があるのです」
「な、どうして!?」
「ま、その内話しますよ、ですがしばらくは聞かない方が良いかと」
うぅ、どういう理由なのか分からないが、この人がそう言うなら大人しく引いておくか。
「それと、この地点から私はあなた達の専属のマネージャーとなりますので」
「え? どうして?」
「規則ですね、能力の評価とその能力に釣り合った依頼の管理ですね
あ、因みにこの規則はこのバロン国のギルド限定の制度ですよ。
人手不足ですから大事な冒険家を失うわけにはいきませんしね」
「はぁ、そうなんですか」
「ま、細かいギルドの説明は普段は後日にするのですが、まぁ、あなた達は余裕でしょう?
だから、今回はあなた達を部屋に案内し、そこで説明を行ないます」
「部屋まで用意されるのか」
「はい、あ、勿論あなた達2人は同じ部屋ですよ、規則なので」
そんな規則も? 一体何のために?
「・・・・なんか知らないんですけど、それじゃあまるで俺がマリちゃんを監視してる様に感じるんですが」
「そ、そうよ、私は誰かに監視されないと、ギルドに属せない」
「は!? 何で!? 意味が分からないぞ!」
「それは・・・・ごめん、今は話したくないから」
「うぅ」
凄く気になるが、マリちゃんが聞いて欲しく無さそうだし、聞かないでおこう。
気にしてることなんだろうからな。
「えっと、その、マリちゃんは良いのか?」
「私は大丈夫。ギルドに入る事が出来ればそれで良いから」
「そ、そうなのか」
「それと、もうお互い中学生だし、もう呼び捨てで良いよ私もノクって言ってるし」
「そ、そうか、じゃあ・・・・ま、マリ・・・・ちゃん」
「何恥ずかしがってるの?」
「いや、長い間呼び慣れてる呼び方を変えるのって結構キツいし」
「そう? まぁ、良いけど」
仕方ない、しばらくの間はこのままでいよう、いきなり呼び方を変えるのは難しいしな、はは。
ギルドの中に魔物がいるなんて普通はあり得ない!
魔物は凶暴で人に懐くことなどないとされているんだ。
それがギルド内にいるだと!? 訳が分からない!
「あの子達はギルドで飼育している魔物ですよ」
「魔物って飼育できるんだ」
「まぁ、一部のスキルで飼育が出来ますから、ま、レア度はURと貴重なのですがね」
はぁ、そんなスキルがあるのか、しかもURというレアスキル。
あ、そうだ、レア度で思い出した、俺やマリちゃんの固有スキルにある
EXってどういう意味なんだろうか、話にも出てチャンスだし聞いてみるか。
「そうだ、レア度で気になったんですが、EXって?」
「その1つしか存在しないから能力の利便性も価値も分かってないスキルです」
「でも、EXって分かるんですか?」
「それはスキルの効果を本能的に理解してるからですね。自己申告ですし」
スキルを得れば基本的にどんな効果があるのかをほぼ無意識のうちに理解している。
理由は分からないが、名称、レア度、スキルの効果は何故か理解できてしまうんだ。
正確な解明は未だにされていないが、とりあえず脳内でスキルを理解できていると言う事になっている。
「さて、そんな話は後回しです、今は目の前の試験を見てください」
「分かりました」
「それでは試験の内容を話しましょう、内容は単純、あの魔物を倒してください」
「確かに単純ね」
「あの魔物は危険を感じたら撤退を始めるように躾けているので、逃げだそうとしたら大人しく逃がしてください
ギルド的にはあの魔物は結構貴重なんで殺されたら困りますしね」
つまり、あの魔物以外は試験を行なう事が出来る魔物は少ないって事だな。
「つまり、魔物を恐怖させることが出来れば勝ちって訳ね、やってやるわ!」
そう言ってマリちゃんは武器が置いてある場所から槍を選び、武器を魔物の方に向けた。
「それじゃあ、俺も」
俺はあまり自信は無いが、とりあえず剣を手に取った。
そんなに強くない俺だが、多少は剣術を扱えるんだしな。
とりあえずマリちゃんの足を引っ張らないようにしないと。
「さて、行くわ! スキル発動!」
そう言って彼女はスキルを発動させた、スキルの種類は2つある。
常に発動させるスキル、俺の剣術・小や料理技能・中やそんなスキルが常時発動のスキルだ
で、もう一つは任意発動のスキルだ、このスキルはマリで言えば爆発的な瞬発力や爆発的な身体強化かな。
なんせ、命を削るほどのスキルだ、そのスキルを常時発動とか一瞬で死ぬっての。
「すぐに倒して!」
「ひみゅー!」
気合いを入れてスキルを発動したマリちゃんだったが
魔物達はマリちゃんがスキルを発動すると同時に撤退していった。
「え、えー・・・・」
「まぁ、想像できてましたけどね、試験用の魔物程度、あなたほどの逸材がスキルを使えば逃げますよ」
「そ、そんな、これから気合い入れて行こうって思ってたのに」
「まぁ、合格は合格ですよ、良かったですね2人とも」
なんというか腑に落ちないが、とりあえず試験が通ったのなら喜ぶべきなのか?
「とりあえず、あなた達は1発目から中級冒険者ですね」
「何で?」
「スキル発動による撤退の場合はそうなんですよ」
「はぁ、で、俺は初級からですよね?」
「まさか、あなたも中級冒険者です」
「・・・・え!?」
ちょっと待て! 冗談じゃ無いぞ! 俺は中級レベルの能力は無い!
成長系のスキルがあるからその内中級者になることは出来るだろうが
少なくとも今の段階で中級者とか絶対にあり得ない!
「いやいやいや! 俺のスキルで中級とか無理でしょ!」
「そうですけど、この子と共闘すると決めた地点であなたは彼女と運命共同体ですから」
「どういうことですか!?」
「獣人がギルドに入る場合、共闘出来る相手が必要。そして、入ると決まれば
その共闘した相手と供に行動しないと行けない。そう言う制約があるのです」
「な、どうして!?」
「ま、その内話しますよ、ですがしばらくは聞かない方が良いかと」
うぅ、どういう理由なのか分からないが、この人がそう言うなら大人しく引いておくか。
「それと、この地点から私はあなた達の専属のマネージャーとなりますので」
「え? どうして?」
「規則ですね、能力の評価とその能力に釣り合った依頼の管理ですね
あ、因みにこの規則はこのバロン国のギルド限定の制度ですよ。
人手不足ですから大事な冒険家を失うわけにはいきませんしね」
「はぁ、そうなんですか」
「ま、細かいギルドの説明は普段は後日にするのですが、まぁ、あなた達は余裕でしょう?
だから、今回はあなた達を部屋に案内し、そこで説明を行ないます」
「部屋まで用意されるのか」
「はい、あ、勿論あなた達2人は同じ部屋ですよ、規則なので」
そんな規則も? 一体何のために?
「・・・・なんか知らないんですけど、それじゃあまるで俺がマリちゃんを監視してる様に感じるんですが」
「そ、そうよ、私は誰かに監視されないと、ギルドに属せない」
「は!? 何で!? 意味が分からないぞ!」
「それは・・・・ごめん、今は話したくないから」
「うぅ」
凄く気になるが、マリちゃんが聞いて欲しく無さそうだし、聞かないでおこう。
気にしてることなんだろうからな。
「えっと、その、マリちゃんは良いのか?」
「私は大丈夫。ギルドに入る事が出来ればそれで良いから」
「そ、そうなのか」
「それと、もうお互い中学生だし、もう呼び捨てで良いよ私もノクって言ってるし」
「そ、そうか、じゃあ・・・・ま、マリ・・・・ちゃん」
「何恥ずかしがってるの?」
「いや、長い間呼び慣れてる呼び方を変えるのって結構キツいし」
「そう? まぁ、良いけど」
仕方ない、しばらくの間はこのままでいよう、いきなり呼び方を変えるのは難しいしな、はは。
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