外れスキル『レベル分配』が覚醒したら無限にレベルが上がるようになったんだが。〜俺を追放してからレベルが上がらなくなったって?知らん〜

純真

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第四章 『S級の恋慕事情』

65.『直感』

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 何を偉そうに、と自分でも思う。
 ルリが好きだ! タマユラも好きだ! なんて舞い上がって、どちらかを選ぶだのなんだの――取らぬ狸のなんとやらだ。彼女たちを狸扱いしているわけではないが。

 むしろ、小賢しい俺の方が狸と呼ぶに相応しい。

 そもそも、俺が選んだところで一蹴される可能性だってあるのに。
 こんな不誠実な俺を、受け入れてくれる保証などどこにもないのに。

 それでも、好きになってしまったのだからしょうがない。
 どちらかへの想いは、忘れ去ることとしよう。
 そうして初めて、俺は気持ちを伝えることが出来る。

「それで、どう考えればいいのでしょうか」

「あら、お帰りになられる雰囲気かと思っていました」

「すみません、もうちょっとだけ居させてください」

「もちろん、いくらでも居てくださって結構ですよ。あ、でも――」

 仕事中にも関わらず、俺の女々しい吐露に付き合ってくれている看板娘。
 そんな彼女は、視線を落としてテーブルに目をやる。

「お食事、お済みのようですね?」

「――じゃあ、べチョリタコサンドとカフィを」

「はい、ありがとうございます。お待ちください」

 商魂逞しいもので、つい同じものを頼まされてしまった。
 ここの料理は、お財布に優しいお手頃価格の割にボリュームがたっぷり。ふたつ目となれば、多少無理をしないと入りそうにないな。

 さて、看板娘が厨房に引っ込んでしまったので、ひとりの時間が始まる。
 彼女が調理までしているわけではないだろうから、注文を伝えたらすぐに戻ってくるのだろうが。

 それでも、思い耽るには十分な時間が与えられた。
 至極単純なのに、結論を出すのはこの上なく難しい命題。

 俺は――ルリとタマユラ、どちらと結ばれたいのか。

 「どちらが好き?」というテーマではダメだ。
 どちらも好きです、で終わってしまうから。

 「どっちの方が好き?」でも、答えは出ないだろう。
 ふたりへの想いは少しだけベクトルが違うし、単純に『好き度』を数値化できるようなものでもない。

 ならばやはり、「どちらと結ばれたい?」という問が適切だろう。まぁこれも、少し隙を見せれば「どっちも……」と言ってしまいそうなのが俺の不誠実たる所以だが。

 ともあれ、どちらと共に人生を歩んでいきたいのか。
 それを考えるのが、俺の一番やるべき事だ。

「タマユラ……」

 タマユラ、だろうか。
 なにせ、自分でも無意識に名前を呼んでいたことがあるらしい。
 いなくなって悲しかったということは、一緒にいたかったからに他ならない。

 だから、タマユラが――と決めるのは、些か早計か。
 あの感情は、何も恋慕から始まったわけじゃない。

 ある種、憧れのような感情を抱いたのが、全ての始まりだったように思う。
 今でこそタマユラへの想いは恋慕であるが、当時の俺からしたら『憧れの人を失った喪失感』という側面が大きかったような。

 そうなれば、当時の俺の行動は判断材料になり得ない――いやでも、結局今好きなら関係ないのだろうか。

 あぁダメだ、同じ考えが頭の中をぐるぐると回っている気がする。考え事の考え方が分からない。

「また色々考えてますね?」

「――あ、はい。でもこれは考えなくちゃいけないことなので」

 と、厨房から帰ってきた看板娘に声をかけられる。
 この先は考えなくてはいけない。そう言った俺に、この人は同調してくれたわけだし、それでいいはずだ。

「考えるのも大事ですが、考えないのも大事ですよ」

「また頭のこんがらがることを……」

 どっちなんだ。
 考えるのか、考えないのか、考えた方がいいのか、考えちゃダメなのか。
 それを考えてまた頭がぐちゃぐちゃになる。
 考え方を考えることを考えないと考えて――、

「――あああ! 頭が沸騰するわ!」

「ふふ、楽しそうですね」

「全ッ然楽しくないんですけど!?」

 すごい勢いで精神がすり減った気がする。
 寿命が縮んでいないことを祈るばかりだ。いや、マジで。
 それで、なんだ。なんでこの人は俺で遊んでいるんだ。
 そうやって笑顔を見せてもダメだぞ。今に見てろ、頭から火吹くから。

「……つまり、どういうことですか?」

「いくら考えても答えの出ないこともある、ということです」

「それ、俺にとっては追い打ちだなぁ……」

 ただでさえ答えの出ない問題を前に、必死こいて正解を探している。
 なんとか探って見つけ出そうと、頭をフル回転させている。

 それを無駄だと言われても、やらなくてはいけないのだ。

「――直感」

「え?」

「何日もかけて悩み抜いたことでも、最後に決めるのは直感だったりしませんか? 二択だと、特に」

「それは……」

 直感。今この場の俺が、最も遠くに追いやった言葉だ。
 だってそうだろう。こんな重要な選択だ。
 その上、俺だけの問題でもない。

 特にルリは、俺の事を好きでいてくれていると言った。
 ひょっとしたらそんな彼女の想いを踏みにじる結果になるかもしれない問題を、あろうことか直感なんかで決めていいものか。

 なんてカッコつけても、全然答えの出る兆しは見えてこないのだが。
 少なくとも、直感で全てを決めていいとは思えなかった。

「……悩んだふりして結局は直感なんて、許されるのでしょうか」

「ふりじゃありませんよ。お客様の出す答えも、その途中にあった葛藤も、全部に意味があるんですから。ただ最後にスパイスを加えるだけです」

「……スパイス、ですか」

「直感っていうのは、悪いものではありませんよ。言い換えれば、その人の根幹なんですから。下手に他人の意見を聞きながら考えるよりも、自分の本当の気持ちが出ると思います」

 言われてみれば、たしかに。
 直感というのは、自分でも気付いていないような『本心』のことを言うのかもしれない。
 そう考えれば、直感に頼るのも悪くはないだろう。

 色々な人から意見をかき集めて無意識に取捨選択するよりは、よっぽど素直な答えが出るはずというのも頷ける。

 しかし、結局直感は直感だ。
 もし後から冷静になって後悔するようなことがあったら――いや、その仮定はありえないか。
 どちらを選んだとしても、俺が後悔などするわけがないのだから。

 そう思えば、絡み合う糸のようにがんじがらめになっていた俺の思考は、この人に頼ることでやっぱり澄み渡ったのだ。

「……もし良かったら、S級冒険者としてこの店の出資者になりましょうか?」

「あら、そんなに私のことを気に入ってくださいましたか? ふふ、ダメですよ。三択になったら、いかに直感といえど信用も落ちますから」

「いや、そういうんじゃなくて――まぁいいか」

「あ、できたみたいなので、持ってきますね」

 言うまでもないが、これは彼女なりの冗談で、丁重にお断りされたのだ。
 差し出がましい提案だったし、当然の話。

 どうだろう。俺はもう、十分に考えたのではないだろうか。
 自分の恋心に気付き、タマユラとルリへの想いを整理して。
 恋愛経験のなかった俺にしては、よくやった。

 あとは、直感に任せてもいいのではないか。
 そう思いながら、俺は運ばれてきたふたつ目のべチョリタコサンドを口に詰め込んだ。

「今日、気持ちを伝えようと思います」

「そうですか。ああは言いましたが、別に焦る必要はないと思いますよ?」

「いえ……言えるうちに言っておこうと思いまして。次の敵は、どうも生きて帰れるか分からないので」

 順当に行けば、あとひと月もあれば魔王を余裕を持って倒せる程度のレベルにはなるだろう。
 だが、魔王の動向は不明。極端な話をすれば、明日が決戦の日になってもおかしくないのだ。

 これは俺の勝手な感情だが、せめて気持ちくらい伝えてから臨みたい。
 本当は、士気に影響があるような余計な真似はするべきでないのだが――それくらいのわがままは、許して欲しい。

 胃の中をパンパンに膨れさせ、俺は家路についた。



「げふ……さすがに苦しい……」

「おかえりなさい、ヒスイ」

「……おかえり」

 口からべチョリタコサンドの残骸が溢れてきそうだったので、早いところ座るか横になるかしよう。
 そう思いながら大部屋の扉を開けると、そこには先客がいた。

「ふたりともこの部屋にいたのか。珍しいね」

「……ん」

 向かい合わせに座るルリとタマユラが目に入る。
 仲が悪いってわけでもないだろうが、積極的に仲良くしようともしていない。そんなイメージだったが。

「ふたりとも出かけるっていうから、俺もちょっとご飯食べに行ってきてさ。食べすぎて苦しくなっちゃった」

「そんなに美味しかったのですか?」

「いやまぁ……美味しいよ」

 美味しいよ。美味しいけど、ふたつは食べるもんじゃないよ。
 調子に乗ってカフィも二杯飲んでしまったから、胃の中がサイクロンだよ。

 ともあれ、看板娘への義理もある。
 俺は、ふたりに件のカフェを推すことにする。
 おすすめはなんといっても、旬のヌルリイカやべチョリタコをふんだんに使ったサンドだ。

 といっても、ルリはそのカフェを知っているはずだ。
 元々は、ルリと一緒に行こうとしていた店でもあるから。

「……今度行ってみよ、タマユラ」

「そうですね。ルリは何がお好みですか?」

「……ヌルリイカもべチョリタコも好きじゃない」

「そうなんですか……ヒスイ、他におすすめのメニューはありますか?」

 あれ?
 そこはかとなく、違和感を覚える。
 ヌルリイカもべチョリタコも好きじゃないのに、あのカフェに足を運ぼうとしていたルリの謎もあるが、どうもそれが原因では無さそうだ。

 なんかこう、もっとちっちゃな引っ掛かりだ。
 明確に見えてこないということは、大したことでもないのかもしれない。

「そうだな……スイーツなんかはどうだろう。俺は食べたことないけど、木の実や果実をたっぷり使った焼き菓子なんかもあるよ」

「わぁ、美味しそうですね! どうですか、ルリ。私ちょっと気になってきました」

「……アリ」

「よし、決まりです! 楽しみですねぇ」

 わかった。ルリとタマユラの距離感だ。
 数時間見ないうちにやたら仲良さそうになってるし、ちゃっかりお互いの呼び方も距離が縮まっている。

 何があったのかは分からないが、ふたりが仲良しになるのは喜ばしい。
 あえて突っ込むのも無粋なので、俺はこの微笑ましい光景を眺めていよう。

「あっ、すみません。ヒスイ抜きで盛り上がってしまって」

「いや、大丈夫だよ。ただ、大皿いっぱいの焼き菓子を想像して気持ち悪くなったけど」

「……食べ過ぎ厳禁」

「わかる」

 それじゃまぁ、俺は自分の部屋にでも行くとするかね。
 とはいっても考える時間はもう必要ない。

 直感は既に、定まった。

 ただ、胃を休めたいだけだ。
 マジで気を抜くと吐きそうだし。



 胃の中身が多少消化され、普通に動けるようになるまでにはそれなりの時間を要した。
 時刻は既に20時を回っており、ルリとタマユラは既に夕食を済ませただろう。

 三人でこの家に住み始めてすぐの頃は必ず全員揃って夕食を食べていたが、最近はそうでもない。
 というのも、身の回りの事が落ち着いてきたタマユラは、友人や仲間と共に外食することが多いのだ。

 しばらくの間この街から出ていたわけで、「ただいま戻りました、ご心配おかけしました」という報告も兼ねているのだろう。

 タマユラは友達が多いからな、どこかのちびっ子と違って。
 それはそれとして、今日はタマユラも家にいる。
 恐らく、ルリとタマユラのふたりで夕食を食べていたのだろう。

 本当ならそこに俺もいればよかったのだが、昼食のあまりの重たさを引きずっていることもあるし、なにより――心の準備がいるのだ。

 気持ちを伝えると決めた。直感はひとりを選んだ。
 だからといって、緊張するのはまた別の話だ。

 現に今、俺は吐きそうなほど緊張している。
 べチョリタコサンドはある程度消化したと思うので、吐き気には関係ないだろう。

 そんなわけで、俺は自分の部屋で唸り散らしているのだ。

「告白ってのがこんなに怖いものだとは……」

 不謹慎な例えだが、体感としてはバエルを前にした時と同じくらい気が張りつめている。
 世の人々は、実質的に人知れずバエルと戦っていたのだ。そんなわけあるか。

 緊張のしすぎでバカになってきたらしい。
 つい今しがた、隣のドアが閉まる音がした。
 夕食を終え、部屋に戻ったのだろう。
 そしてそれは、俺がこれからノックする扉の方角から聞こえてきた。

 つまり、もうすぐ俺は愛の告白をするわけだ。
 そう意識するほどに、体のこわばりは強烈なものになっていく。

「あぁもう、気を引き締めろ、俺!」

 いつまでもなよなよしていたら、好きな子にとんだ頼りない男を掴ませることになってしまう。しっかりしなくては。
 こういうのは勢いも大事と聞いたことがある。

 俺は考えるのを辞め、自分の部屋を飛び出した。
 そこから数歩、あっという間に目当ての部屋の扉の前だ。
 あとは少し手を伸ばし、コンコンと2回叩くだけ。

 なのだが――、

「ここまできてビビってんなよ……」

 大丈夫だ、正直な想いを伝えるだけなのだ。
 もし振られたら、あの看板娘にめちゃくちゃ慰めてもらおう。きっと振られる前より元気にしてくれるはずだ。

 ひとつだけ大きく息を吸い、一気に吐き出す。
 これで、準備は整った。半ば無理矢理、そう自分に暗示をかけた。

 ――手を、伸ばす。

 コンコン。
 来訪を知らせる合図が鳴り響き、部屋から物音が聞こえる。
 やがて物音が止むと、一瞬遅れて足音が鳴る。
 それが4回ほど聞こえた後に、

 ガチャリ。
 ドアが、開く。
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