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第三章 『異形の行進』
54.『タマユラ vs バエル』
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戦いは、拮抗していた。
――いや、それだと少し違う。
遊ばれているのだ、私は。
「おや、もうおしまいですか? もっとこう、心でぶつかってこないと」
「――心外ですね。それは最近になって生まれた私の信条です」
「その割には会話する余裕があるようだ。【黒炎】」
夜よりも深い黒が、燃え盛る炎のように広がって襲い来る。
直感的に、巻き込まれたらひとたまりもないと理解した。
これは私の剣でも防げないだろう。地面を蹴り飛ばし、体を横に跳ねさせる。
「流石、勘は鋭いようですね。この炎はひとたび触れれば、それを灰すら残さず蒸発させるまで止まりません」
「――ご丁寧に説明してくれてありがとうございます」
私が避けたせいで、背中にあったお洒落な店が身代わりとなって燃える。
あっという間に、その建物だけ綺麗になくなってしまった。
「――【薙糸】」
剣の頂で最も磨いた技を、惜しみなくぶつける。
普通の域にあるモンスター相手なら、例えS級モンスターでも容赦なく両断する一撃だ。
それをバエルは片手で握りつぶし、剣は届かない。
「惜しいですね。あなたも磨けば宝石となるでしょう。ですが、足りない。これではまだ彼には到底及びませんよ」
「――まさか彼って、私の想像している彼じゃないでしょうね。そちら側につかれた覚えはありませんよ」
「――ふむ。こちら側につくか、滅びるかの選択肢しかありませんから。もちろん、こちら側につける者は彼ひとりですが」
魔王軍が彼を狙っているなら、それはまた滑稽な話だ。
そんな未来などありえないし、滅びることもない。
「そろそろ時間のようですね。終わりにしましょうか」
本来、会話などできる立場にないことを、一瞬で思い出した。
いきなり目の前で沸き立つ魔力に当てられ、私の動きは止まる。
ここからは、手心を加えてくれることは無さそうだ。
私は気を引き締める。
「【黒狼】」
静かに響き渡ったその一言と共に、漆黒の狼が現れる。
これは、モンスターの召喚ではない。
ただ暴走する魔力が、獣をかたちどって私を襲う。
必死に剣で応戦するも、魔力の全てを受け流すことなどできない。
体の節々から血が吹き出し、剣を握る手に力が入る。
このままでは喰らい尽くされてしまう。
ならば、リスクを取ってでも打ち破るしかない。
「――【陽煌】!」
聖剣から解き放たれる眩い光に、獣は――魔力は散開していく。
魔力はじわじわと弱りだし、ついには消滅した。
「やりますね。ではもう一度。【黒狼】」
2匹目の獣が現れ、1匹目と遜色ない大きさの魔力で私を蹂躙するために駆け出した。
私は、再び聖剣に魔力を込める。
「――【陽煌】」
繰り返しのように、聖なる光が場を包んだ。
光が収まると、弱り果てた獣がそこにはいた。
【陽煌】は、非常に燃費の悪い技だ。
一度の発動で完全に消滅させることの出来た先ほどとは違い、二度目の発動では弱らせることまでしかできない。
三度目は、発動できるかすらわからない。
「――く」
いかに弱った魔力であっても、魔王軍幹部の力は凄まじかった。
2匹目を消滅させる頃には防御に徹した私の左腕は上がらなくなっており、3匹目を相手にしている途中で、右足は上手く機能しなくなった。
私が最後の魔力を振り絞って発動した【陽煌】で3匹目を消滅したその時に、バエルへの勝ち目は潰えたのだった。
「よく頑張りましたね。でもまぁ、私は産み出すための魔力は無尽蔵でして。私へのダメージは皆無、ということになります」
「――っ、それはまた、都合の、いいことです……」
息も絶え絶えに、正直なところ立っているだけの精神力で精一杯だ。
心が折れれば、二度と立ち上がることもできないだろう。
「お気付きですか? 悲鳴がやんでいます。そろそろ全滅したのでしょうかね」
「――避難が、済んだのでしょう」
「私としてもここまで手の込んだことをするまでもなく、滅ぼそうとすれば簡単なのですが……彼の為に演出が必要でしてね。一思いにやってあげられなくて申し訳ない」
「――戯言を」
忌々しいが、それは事実なのだろう。
もちろん、彼がこの街にいない現状であればこそだが。
悔しいが、この街の――いや、この世界の戦力では、この男に届くことはありえない。たった一人を除いて。
「それで……私が次に魔力を行使した時点で、あなたの命運は尽きるわけなのですが」
「そうかも、しれませんね」
「随分と落ち着いておられるようだが?」
「そんなことはありませんよ。誰だって死ぬのは怖いものです」
「――その僭上な態度のことを言っている!」
魔法やスキルですらない、魔力の塊が投げつけられる。
ぶっきらぼうで、粗雑なものだ。
通常であれば、この程度の技とも呼べない攻撃に遅れを取る事はない。
だけど満身創痍の私には、たったそれだけで重い重い一撃となった。
「――――」
声にならない叫びが漏れる。
あらゆる傷口から血が吹き出し、視界は既に歪んでいる。
自分でも立っているのが不思議なくらい、私の肉体はとうに限界を迎えていた。
「――なぜ立っているのです。無駄ですよ。せめてその身を地に投げ出し、無様に慈悲を乞えば見逃して差し上げるかもしれません」
「――ふ」
「何がおかしい。絶望しないのですか? 馬鹿みたいに喚き散らして、無様に助けを乞わなくてもいいのですか? これは最後通告ですよ」
「なんですか、私を見逃す気でも? そんな優しさを私に向けるのですか? 安心してください。私が絶望することはありません。いつだって諦めない者に希望は宿るものですから」
「――いいでしょう。愚か者にはそれに見合った最期が相応しい」
あぁ、気分がいい。私は今、とても幸せだ。
この感覚は、魔力は、しばらくぶりに感じる。
北の空から、こちらに向かうふたつの魔力を感知した。
そのうちのひとつは、私がずっと追い求めていたものだ。
「燃やし尽くせ、【黒業――」
私と同じように、その魔力を感じたバエル。
いま私に向かうはずだった絶対的な魔力は、途中で中断されて宙に溶けた。
――とてつもない速さで近付くふたつの魔力は、もうすぐそこだ。
「――ぅわぁぁああぁあぁあぁああ」
「――ぁぁあぁぁあぁあぁあぁあぁ」
と思ったら、遥かな空からすごい勢いで何かが降ってきた。
それは私たちの目の前に着地――墜落し、道に大きな穴を開けると同時に濃い土煙を巻いあげる。
私も、バエルも、それを呆けた顔で見つめるしかなかった。
「……信じられない! あの高さから落ちたら普通に死ぬ!」
「生きてるんだからいいだろ! 貴重な経験したじゃねぇか!」
馴染みのない声と、馴染みのある声がひとつずつ。
今まさに喧嘩の真っ最中のようだが、あまりにも場違いなそれに、私は耐えられず吹き出してしまう。
そして、この時点で魔王軍の勝利は、ありえないものとなったのだ。
土煙の中から現れた彼は、以前と変わらない顔をしていた。
私の恩人で、想い人で、英雄だ。
「お待たせ――タマユラ」
「いえ、こちらこそ――ヒスイ」
「……あとでお説教。私を高所から粗雑にぶん投げるのは到底許された行為じゃない」
――いや、それだと少し違う。
遊ばれているのだ、私は。
「おや、もうおしまいですか? もっとこう、心でぶつかってこないと」
「――心外ですね。それは最近になって生まれた私の信条です」
「その割には会話する余裕があるようだ。【黒炎】」
夜よりも深い黒が、燃え盛る炎のように広がって襲い来る。
直感的に、巻き込まれたらひとたまりもないと理解した。
これは私の剣でも防げないだろう。地面を蹴り飛ばし、体を横に跳ねさせる。
「流石、勘は鋭いようですね。この炎はひとたび触れれば、それを灰すら残さず蒸発させるまで止まりません」
「――ご丁寧に説明してくれてありがとうございます」
私が避けたせいで、背中にあったお洒落な店が身代わりとなって燃える。
あっという間に、その建物だけ綺麗になくなってしまった。
「――【薙糸】」
剣の頂で最も磨いた技を、惜しみなくぶつける。
普通の域にあるモンスター相手なら、例えS級モンスターでも容赦なく両断する一撃だ。
それをバエルは片手で握りつぶし、剣は届かない。
「惜しいですね。あなたも磨けば宝石となるでしょう。ですが、足りない。これではまだ彼には到底及びませんよ」
「――まさか彼って、私の想像している彼じゃないでしょうね。そちら側につかれた覚えはありませんよ」
「――ふむ。こちら側につくか、滅びるかの選択肢しかありませんから。もちろん、こちら側につける者は彼ひとりですが」
魔王軍が彼を狙っているなら、それはまた滑稽な話だ。
そんな未来などありえないし、滅びることもない。
「そろそろ時間のようですね。終わりにしましょうか」
本来、会話などできる立場にないことを、一瞬で思い出した。
いきなり目の前で沸き立つ魔力に当てられ、私の動きは止まる。
ここからは、手心を加えてくれることは無さそうだ。
私は気を引き締める。
「【黒狼】」
静かに響き渡ったその一言と共に、漆黒の狼が現れる。
これは、モンスターの召喚ではない。
ただ暴走する魔力が、獣をかたちどって私を襲う。
必死に剣で応戦するも、魔力の全てを受け流すことなどできない。
体の節々から血が吹き出し、剣を握る手に力が入る。
このままでは喰らい尽くされてしまう。
ならば、リスクを取ってでも打ち破るしかない。
「――【陽煌】!」
聖剣から解き放たれる眩い光に、獣は――魔力は散開していく。
魔力はじわじわと弱りだし、ついには消滅した。
「やりますね。ではもう一度。【黒狼】」
2匹目の獣が現れ、1匹目と遜色ない大きさの魔力で私を蹂躙するために駆け出した。
私は、再び聖剣に魔力を込める。
「――【陽煌】」
繰り返しのように、聖なる光が場を包んだ。
光が収まると、弱り果てた獣がそこにはいた。
【陽煌】は、非常に燃費の悪い技だ。
一度の発動で完全に消滅させることの出来た先ほどとは違い、二度目の発動では弱らせることまでしかできない。
三度目は、発動できるかすらわからない。
「――く」
いかに弱った魔力であっても、魔王軍幹部の力は凄まじかった。
2匹目を消滅させる頃には防御に徹した私の左腕は上がらなくなっており、3匹目を相手にしている途中で、右足は上手く機能しなくなった。
私が最後の魔力を振り絞って発動した【陽煌】で3匹目を消滅したその時に、バエルへの勝ち目は潰えたのだった。
「よく頑張りましたね。でもまぁ、私は産み出すための魔力は無尽蔵でして。私へのダメージは皆無、ということになります」
「――っ、それはまた、都合の、いいことです……」
息も絶え絶えに、正直なところ立っているだけの精神力で精一杯だ。
心が折れれば、二度と立ち上がることもできないだろう。
「お気付きですか? 悲鳴がやんでいます。そろそろ全滅したのでしょうかね」
「――避難が、済んだのでしょう」
「私としてもここまで手の込んだことをするまでもなく、滅ぼそうとすれば簡単なのですが……彼の為に演出が必要でしてね。一思いにやってあげられなくて申し訳ない」
「――戯言を」
忌々しいが、それは事実なのだろう。
もちろん、彼がこの街にいない現状であればこそだが。
悔しいが、この街の――いや、この世界の戦力では、この男に届くことはありえない。たった一人を除いて。
「それで……私が次に魔力を行使した時点で、あなたの命運は尽きるわけなのですが」
「そうかも、しれませんね」
「随分と落ち着いておられるようだが?」
「そんなことはありませんよ。誰だって死ぬのは怖いものです」
「――その僭上な態度のことを言っている!」
魔法やスキルですらない、魔力の塊が投げつけられる。
ぶっきらぼうで、粗雑なものだ。
通常であれば、この程度の技とも呼べない攻撃に遅れを取る事はない。
だけど満身創痍の私には、たったそれだけで重い重い一撃となった。
「――――」
声にならない叫びが漏れる。
あらゆる傷口から血が吹き出し、視界は既に歪んでいる。
自分でも立っているのが不思議なくらい、私の肉体はとうに限界を迎えていた。
「――なぜ立っているのです。無駄ですよ。せめてその身を地に投げ出し、無様に慈悲を乞えば見逃して差し上げるかもしれません」
「――ふ」
「何がおかしい。絶望しないのですか? 馬鹿みたいに喚き散らして、無様に助けを乞わなくてもいいのですか? これは最後通告ですよ」
「なんですか、私を見逃す気でも? そんな優しさを私に向けるのですか? 安心してください。私が絶望することはありません。いつだって諦めない者に希望は宿るものですから」
「――いいでしょう。愚か者にはそれに見合った最期が相応しい」
あぁ、気分がいい。私は今、とても幸せだ。
この感覚は、魔力は、しばらくぶりに感じる。
北の空から、こちらに向かうふたつの魔力を感知した。
そのうちのひとつは、私がずっと追い求めていたものだ。
「燃やし尽くせ、【黒業――」
私と同じように、その魔力を感じたバエル。
いま私に向かうはずだった絶対的な魔力は、途中で中断されて宙に溶けた。
――とてつもない速さで近付くふたつの魔力は、もうすぐそこだ。
「――ぅわぁぁああぁあぁあぁああ」
「――ぁぁあぁぁあぁあぁあぁあぁ」
と思ったら、遥かな空からすごい勢いで何かが降ってきた。
それは私たちの目の前に着地――墜落し、道に大きな穴を開けると同時に濃い土煙を巻いあげる。
私も、バエルも、それを呆けた顔で見つめるしかなかった。
「……信じられない! あの高さから落ちたら普通に死ぬ!」
「生きてるんだからいいだろ! 貴重な経験したじゃねぇか!」
馴染みのない声と、馴染みのある声がひとつずつ。
今まさに喧嘩の真っ最中のようだが、あまりにも場違いなそれに、私は耐えられず吹き出してしまう。
そして、この時点で魔王軍の勝利は、ありえないものとなったのだ。
土煙の中から現れた彼は、以前と変わらない顔をしていた。
私の恩人で、想い人で、英雄だ。
「お待たせ――タマユラ」
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