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第二章 『明けない夜はない』
14.『奪う者、奪われる者、奪う者』
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俺の記憶では、アゲットは人間だ。
場の反応を伺うに、どうやらタルクとクォーツもそう思っていたらしい。
だが、目の前にいるアゲットは、人間半分モンスター半分――言うなれば、魔人といったところか。
「会いたかったぞ、ヒスイ」
「……ご息災で何より」
アゲットのこの表情の名前は知っている。
人間の最も醜い感情――憎しみだ。
震えるほどの憎しみを、俺は今この身に受けている。
「――アゲット! 生きていたの!? それに、その姿……」
「……クォーツか。お前も元気そうだな」
感動の再会にしては、場を包む空気が邪悪すぎる。
そのギャップがどうにも、茶番にしか感じない。
とにかく、聞いていた話と違う。
なぜ生きているのか。その姿はなんなのか。
返答次第では、俺が葬る必要があるだろう。
「あぁ、ヒスイ。お前とは長く旅をしたな」
「……そうだな。俺にとっていい思い出じゃないのが残念だ」
「おいおい、追放のこと本気にしてたのか? 全く、本当に出ていくとは。寂しかったんだぞ?」
そう言って、肩をすくめておどけるふりをするアゲット。
なんだ、ならまたやり直そう――とは、なるはずもないし、騙されるわけもない。
お前のその目は、どうしても殺したい相手に向ける目だ。
「そんな相手に向ける顔じゃないな、それは」
「――ふはは。そうだな。俺はただの一度も、お前を仲間だと思ったことはない」
「……二年前から、か?」
「そうだ! お前は弱い! お前は弱いんだ! 【キラースライム】との戦いを覚えているか!? 鑑定士のババアを覚えているか!? ――アリアを、覚えているか」
――【キラースライム】、鑑定士、アリア。
それは全て『暁の刃』でともに冒険していた頃の記憶だ。だが、そのひとつひとつに関連性もなければ、特筆するような思い出もなかったと思うが。
唯一、アリアのことだけはよく覚えている。
あれはクォーツが加入する前の話。
『暁の刃』には、前任の魔法使いである少女がいたのだ。
俺があのパーティで一番懇意にしていたのが彼女かもしれない。共に歩き、共に戦い、共に勝利を勝ち取ってきた。
だがある日の冒険を境に、彼女は姿を消した。
思えば、彼女がいなくなった頃から、アゲットは少しずつ俺への当たりが強くなった。
「――鑑定士のババアに、俺たちの潜在能力を調べさせた。俺の潜在能力も、タルクの潜在能力も、アリアも、お前のもだ」
「……初耳だ」
「興味本位だった。ちょっとした好奇心でそれを聞いた。無論、俺が一番強いことに変わりはない」
鑑定して貰った記憶は、俺にはない。
本当に、アゲットが出来心でこっそり聞いたのだろう。あの頃のアゲットは自信に満ちていたし、己がパーティの中で最強だと信じて。
「……なぁ、知っていたか? ヒスイ、お前は! 誰もが羨む剣技も! 類稀なる魔法も! これから覚えるはずだったんだよ! A級冒険者でも届かないような才能を! お前は持っていたんだ!」
「――――な」
「こんな話があるか!? こんな理不尽があるかよ!? お前は弱い。低級魔法のひとつも使えない雑魚だ。……なのになぜアリアは、お前の隣に立っているんだ!? お前の隣を歩くんだ!」
「――」
「俺の方が強い! なのになぜ! アリアは俺を選ばない!? 俺はお前より優れているのに! ――なのになぜ! 強さまで俺から奪おうとする!?」
「――」
「……なぁ、呪術師って知ってるか?」
ふっと、場面を切り替えるように話の中身と温度が変わった。
呪術師。もちろん知っている。
多くは犯罪にすらならないような小さな嫌がらせを、依頼者からの報酬金目当てに与えるといったアコギな商売だ。
その日だけちょっと躓く数が多くなるとか、鼻が詰まって息がしづらいとか、傍から聞いたら笑ってしまいそうになるものの、当人からしたら地味にイラつく嫌がらせをしかけてくるのだ。
そんな仕事が一般的だが、中には裁かれる危険さえ厭わず、強奪やら殺人やらシャレにならない罪を犯すようなヤバい連中も――、
「ま、さか」
「……お前の才能を、これから手にするはずだったスキルを奪ったのは――俺だ」
俺はスキルが使えなかった。
正確に言うと、幼少期に発現した『レベル分配』以外のスキルを持ち合わせていなかったのだ。
「――スキルや魔法っていうのは……大体は成人する頃には全て発現しているものだ。だけどそれは、絶対じゃない。例外もある」
事実、俺はレベルアップによって新たなスキルを得た。
そうじゃなくても、ごく稀に成人してからしばらく経ったある日、突然スキルを賜った、なんて例もあるのだ。
「お前は遅咲きだったんだな、ヒスイ。本当なら今頃、お前は百をくだらない膨大な数のスキルを手にしてたはずだったのに、残念なことだ」
ニヤァ、と悪意のこもった笑みを浮かべるアゲットだが、そんなものは俺の意識には入り込んでこなかった。
――俺は、奪われたのか。
この悪意の塊に、なにもかもを。
得るはずだった名声を。宿るはずだった自信を。誰かを守れる強さを。
こいつの嫉妬心のために、全部。
「――お、まえは……」
「……これで、アリアは俺になびくと思った。ヘタレで、役立たずで、頼りにならないお前なんかより、俺を選ぶはずだと」
「――」
「だが……アリアは今まで通り、お前の隣に立った。俺には見せないような笑顔を、お前にだけは見せていた。なんで、お前なんだ」
アゲットの恋慕。嫉妬心。そして、その非道な心。
それらを加味して過去を振り返ると、最悪の想像が生まれてしまう。そんなことはないと思いたいが、思い切れない事実があった。
呪術師ギルドの拠点がある街での依頼を最後に、彼女はいなくなったこと。
彼女がいなくなってから、目に見えてアゲットは変わったこと。
――さすがに、否定して欲しい。だが万が一があれば……俺はやはり、こいつを許せない。
「……アリアは、どうした」
「――今頃どこかのダンジョンで骨にでもなっているんじゃないか? あぁ、もう骨すらも残ってないか。しかたないさ、お前の隣を歩くくらいなら」
この場で幾度と見せた邪悪な笑顔とともに、そう答えた。
「――アゲットォォォオオ!!!」
まさか、ここまでだとは。
ここまで、狂っていたとは。
見抜けなかった俺も俺だ。
だが、全ての根源――悪の権化は、アゲットだ。
視界が赤に染まるほどの怒りが、爆発的に沸き上がる。
「まぁ待てよ。俺がこの姿になった理由をまだ言ってない。気になるだろ?」
「――そんなもの!」
「魔王軍」
「――ッ」
この怒りに待ったをかける唯一の言葉が飛び出してきた。
魔王軍。ほんの一ヶ月前までは聞き馴染みのない言葉だった。
発端は、俺とタマユラが討伐した魔王軍幹部――七星といったか。難敵、アスモデウスだ。
あの戦いを皮切りに、世界各地で魔王軍を名乗るモンスターが現れ始めているという。そのほとんどがB級以上の強大なモンスターで、中には魔王軍を名乗るA+級モンスターが出現したという情報もある。
そんなわけで、今世界中は魔王軍の話題で持ち切りなのだ。
俺はいずれ、魔王を倒すことになるだろう。
今のレベルでは届かないだろうが、いつか必ず。
そしてその時隣で戦って欲しい人も、決まっている。
いつかきたるその日のために、俺は強くなり続けるのだから。
「お前を追放して、やっと呪縛から解放されたと思ったら……お前はまた俺から大切なものを奪っていったな」
「――」
「やっと、また冒険者として出発できるかという時に! 俺はまたお前にしてやられたというわけだ。レベルが上がらなければ冒険者としてはおしまいだ」
「……それは」
「なぜ俺から奪う!? なぜ全てを奪うんだ!? 俺は深く絶望した! 闇を彷徨った! そんな俺を救ってくださったのが、魔王軍七星が一角! バエル様だ!」
「魔王軍、七星……バエル」
知らない名だが、アスモデウスに次いで二人目の魔王軍幹部ということになるわけだ。
もし、アスモデウスと同等の危険度ならば早急に討伐する必要がある。
「かの御方は人間を魔物に変える力を持っていた! 全てを失った俺に、強さを与えてくれるというのだ! 俺は飛びついた。代償……対価が必要だったが、そんなのはもはやどうでもよかった。――全ては! お前に復讐するために!」
「つまり、お前は魔物になっちまったんだな」
「そうだ! 軟弱な人間とは違う! いくらレベルが低かろうが、そもそも生き物としての格がお前とは違う! お前を八つ裂きにするために、俺はまた強くなったんだよォ!」
「――いや。お前は最初から魔物だったよ」
「――――ハッ! ほざきやがれ!」
アゲットがその禍々しい爪を広げたのを合図に、俺たちの死合は始まった。
場の反応を伺うに、どうやらタルクとクォーツもそう思っていたらしい。
だが、目の前にいるアゲットは、人間半分モンスター半分――言うなれば、魔人といったところか。
「会いたかったぞ、ヒスイ」
「……ご息災で何より」
アゲットのこの表情の名前は知っている。
人間の最も醜い感情――憎しみだ。
震えるほどの憎しみを、俺は今この身に受けている。
「――アゲット! 生きていたの!? それに、その姿……」
「……クォーツか。お前も元気そうだな」
感動の再会にしては、場を包む空気が邪悪すぎる。
そのギャップがどうにも、茶番にしか感じない。
とにかく、聞いていた話と違う。
なぜ生きているのか。その姿はなんなのか。
返答次第では、俺が葬る必要があるだろう。
「あぁ、ヒスイ。お前とは長く旅をしたな」
「……そうだな。俺にとっていい思い出じゃないのが残念だ」
「おいおい、追放のこと本気にしてたのか? 全く、本当に出ていくとは。寂しかったんだぞ?」
そう言って、肩をすくめておどけるふりをするアゲット。
なんだ、ならまたやり直そう――とは、なるはずもないし、騙されるわけもない。
お前のその目は、どうしても殺したい相手に向ける目だ。
「そんな相手に向ける顔じゃないな、それは」
「――ふはは。そうだな。俺はただの一度も、お前を仲間だと思ったことはない」
「……二年前から、か?」
「そうだ! お前は弱い! お前は弱いんだ! 【キラースライム】との戦いを覚えているか!? 鑑定士のババアを覚えているか!? ――アリアを、覚えているか」
――【キラースライム】、鑑定士、アリア。
それは全て『暁の刃』でともに冒険していた頃の記憶だ。だが、そのひとつひとつに関連性もなければ、特筆するような思い出もなかったと思うが。
唯一、アリアのことだけはよく覚えている。
あれはクォーツが加入する前の話。
『暁の刃』には、前任の魔法使いである少女がいたのだ。
俺があのパーティで一番懇意にしていたのが彼女かもしれない。共に歩き、共に戦い、共に勝利を勝ち取ってきた。
だがある日の冒険を境に、彼女は姿を消した。
思えば、彼女がいなくなった頃から、アゲットは少しずつ俺への当たりが強くなった。
「――鑑定士のババアに、俺たちの潜在能力を調べさせた。俺の潜在能力も、タルクの潜在能力も、アリアも、お前のもだ」
「……初耳だ」
「興味本位だった。ちょっとした好奇心でそれを聞いた。無論、俺が一番強いことに変わりはない」
鑑定して貰った記憶は、俺にはない。
本当に、アゲットが出来心でこっそり聞いたのだろう。あの頃のアゲットは自信に満ちていたし、己がパーティの中で最強だと信じて。
「……なぁ、知っていたか? ヒスイ、お前は! 誰もが羨む剣技も! 類稀なる魔法も! これから覚えるはずだったんだよ! A級冒険者でも届かないような才能を! お前は持っていたんだ!」
「――――な」
「こんな話があるか!? こんな理不尽があるかよ!? お前は弱い。低級魔法のひとつも使えない雑魚だ。……なのになぜアリアは、お前の隣に立っているんだ!? お前の隣を歩くんだ!」
「――」
「俺の方が強い! なのになぜ! アリアは俺を選ばない!? 俺はお前より優れているのに! ――なのになぜ! 強さまで俺から奪おうとする!?」
「――」
「……なぁ、呪術師って知ってるか?」
ふっと、場面を切り替えるように話の中身と温度が変わった。
呪術師。もちろん知っている。
多くは犯罪にすらならないような小さな嫌がらせを、依頼者からの報酬金目当てに与えるといったアコギな商売だ。
その日だけちょっと躓く数が多くなるとか、鼻が詰まって息がしづらいとか、傍から聞いたら笑ってしまいそうになるものの、当人からしたら地味にイラつく嫌がらせをしかけてくるのだ。
そんな仕事が一般的だが、中には裁かれる危険さえ厭わず、強奪やら殺人やらシャレにならない罪を犯すようなヤバい連中も――、
「ま、さか」
「……お前の才能を、これから手にするはずだったスキルを奪ったのは――俺だ」
俺はスキルが使えなかった。
正確に言うと、幼少期に発現した『レベル分配』以外のスキルを持ち合わせていなかったのだ。
「――スキルや魔法っていうのは……大体は成人する頃には全て発現しているものだ。だけどそれは、絶対じゃない。例外もある」
事実、俺はレベルアップによって新たなスキルを得た。
そうじゃなくても、ごく稀に成人してからしばらく経ったある日、突然スキルを賜った、なんて例もあるのだ。
「お前は遅咲きだったんだな、ヒスイ。本当なら今頃、お前は百をくだらない膨大な数のスキルを手にしてたはずだったのに、残念なことだ」
ニヤァ、と悪意のこもった笑みを浮かべるアゲットだが、そんなものは俺の意識には入り込んでこなかった。
――俺は、奪われたのか。
この悪意の塊に、なにもかもを。
得るはずだった名声を。宿るはずだった自信を。誰かを守れる強さを。
こいつの嫉妬心のために、全部。
「――お、まえは……」
「……これで、アリアは俺になびくと思った。ヘタレで、役立たずで、頼りにならないお前なんかより、俺を選ぶはずだと」
「――」
「だが……アリアは今まで通り、お前の隣に立った。俺には見せないような笑顔を、お前にだけは見せていた。なんで、お前なんだ」
アゲットの恋慕。嫉妬心。そして、その非道な心。
それらを加味して過去を振り返ると、最悪の想像が生まれてしまう。そんなことはないと思いたいが、思い切れない事実があった。
呪術師ギルドの拠点がある街での依頼を最後に、彼女はいなくなったこと。
彼女がいなくなってから、目に見えてアゲットは変わったこと。
――さすがに、否定して欲しい。だが万が一があれば……俺はやはり、こいつを許せない。
「……アリアは、どうした」
「――今頃どこかのダンジョンで骨にでもなっているんじゃないか? あぁ、もう骨すらも残ってないか。しかたないさ、お前の隣を歩くくらいなら」
この場で幾度と見せた邪悪な笑顔とともに、そう答えた。
「――アゲットォォォオオ!!!」
まさか、ここまでだとは。
ここまで、狂っていたとは。
見抜けなかった俺も俺だ。
だが、全ての根源――悪の権化は、アゲットだ。
視界が赤に染まるほどの怒りが、爆発的に沸き上がる。
「まぁ待てよ。俺がこの姿になった理由をまだ言ってない。気になるだろ?」
「――そんなもの!」
「魔王軍」
「――ッ」
この怒りに待ったをかける唯一の言葉が飛び出してきた。
魔王軍。ほんの一ヶ月前までは聞き馴染みのない言葉だった。
発端は、俺とタマユラが討伐した魔王軍幹部――七星といったか。難敵、アスモデウスだ。
あの戦いを皮切りに、世界各地で魔王軍を名乗るモンスターが現れ始めているという。そのほとんどがB級以上の強大なモンスターで、中には魔王軍を名乗るA+級モンスターが出現したという情報もある。
そんなわけで、今世界中は魔王軍の話題で持ち切りなのだ。
俺はいずれ、魔王を倒すことになるだろう。
今のレベルでは届かないだろうが、いつか必ず。
そしてその時隣で戦って欲しい人も、決まっている。
いつかきたるその日のために、俺は強くなり続けるのだから。
「お前を追放して、やっと呪縛から解放されたと思ったら……お前はまた俺から大切なものを奪っていったな」
「――」
「やっと、また冒険者として出発できるかという時に! 俺はまたお前にしてやられたというわけだ。レベルが上がらなければ冒険者としてはおしまいだ」
「……それは」
「なぜ俺から奪う!? なぜ全てを奪うんだ!? 俺は深く絶望した! 闇を彷徨った! そんな俺を救ってくださったのが、魔王軍七星が一角! バエル様だ!」
「魔王軍、七星……バエル」
知らない名だが、アスモデウスに次いで二人目の魔王軍幹部ということになるわけだ。
もし、アスモデウスと同等の危険度ならば早急に討伐する必要がある。
「かの御方は人間を魔物に変える力を持っていた! 全てを失った俺に、強さを与えてくれるというのだ! 俺は飛びついた。代償……対価が必要だったが、そんなのはもはやどうでもよかった。――全ては! お前に復讐するために!」
「つまり、お前は魔物になっちまったんだな」
「そうだ! 軟弱な人間とは違う! いくらレベルが低かろうが、そもそも生き物としての格がお前とは違う! お前を八つ裂きにするために、俺はまた強くなったんだよォ!」
「――いや。お前は最初から魔物だったよ」
「――――ハッ! ほざきやがれ!」
アゲットがその禍々しい爪を広げたのを合図に、俺たちの死合は始まった。
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