外れスキル『レベル分配』が覚醒したら無限にレベルが上がるようになったんだが。〜俺を追放してからレベルが上がらなくなったって?知らん〜

純真

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第一章 『黄金色の少女』

9.『ふたつの光芒』

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「あの山って、鉱山じゃないですか? セドニーシティの財源である……」

 とか気付かなくていいことにタマユラが気付くもんだから、俺の血の気は順調に引いていった。

 ま、まぁやってしまったことは仕方ないし……そもそもこの辺りで悪さを働いてたトライデントスネークが悪いし……俺悪くないし……。

 そうだよね? トライデントスネークが大人しくしてればこんなことにはならなかったし、わざとじゃないし……。

 と、全力で責任逃れをするためにタマユラに同意を求めたものの、

「そうですね。まぁ、あの鉱山を守るために今回の依頼が下ったわけですが……」

 とか言わなくていいことをタマユラが言うもんだから、俺の精神力は風前の灯である。
 もしかしたら、もう俺はセドニーシティにいられないかもしれない。バイバイ、新天地での夢の新生活。

「まぁやってしまったことは仕方ありません。忘れましょう」

「その気持ちは山々だけど、忘れるのは難しいかな。ほんっとその気持ちは山々だけど」

 これでセドニーシティの財政が傾いたりでもしてみろ。
 俺はその場で処刑されるんじゃなかろうか。

「大丈夫ですよ。セドニーシティにヒスイを処刑できるほどの実力者はいませんから」

「処刑人を返り討ちにしちゃったら、もはや俺大罪人じゃん……」

 いやまぁ、財源吹っ飛ばした時点で大罪人なんだけどさ。



 ギルドに討伐を証明するためには、そのモンスターの部位を持ち帰る必要がある。
 部位といってもなんでもいいわけではなく、生命活動を停止したと分かるようなパーツだと証拠として出しやすい。

 通常であれば、小型のモンスターなら首ごと。
 そうでないなら、心臓や肝臓。
 今回のトライデントスネークだと、体内には毒を溜め込む器官があるため、解剖はせずに舌を持って帰ることとなった。

「しかし、なぜ二体も……バーミリオン・ベビーといい、何かとてつもない異変が起きている可能性すらあります。今回も、ギルドへの報告は急ぐべきでしょうね」

「そんなに珍しいことなの?」

「はい……トライデントスネークは、縄張り意識が非常に強いんです。二体が偶然集まることはあれど、そこで起こるのは縄張り争い。今回のように共闘するケースなど、聞いたことがありません」

 なるほど。たまたまあの場に二体いた、という可能性は低いのか。
 それならば、考えられる可能性は――、

「――地響き、でしょうか」

「え?」

「――いえ、足音ですね。何かが近付いているようです」

 ふいに思考を中断され、周りに意識を向けてみる。
 たしかに、何か大きなものが歩いているようだ。

 しかし、その姿は依然捉えられない。

「近い、ですね。しかしどこにも――――まさか」

 タマユラが呟くと同時に、それは現れた。
 ――否、既にそこにいた、とでも言うべきか。

 俺たちのわずか数メートルほど先。
 ほんの一瞬前までただの荒野だったそこに、まるで最初から居たように佇んでいたのだ。

 ――全長10メートルはあろうかという巨体。
 どっしりとした二足で立つ漆黒のそれは、さながら悪魔のようにも見えた。

「――アークデーモン……!」

「アーク、デーモン……?」

「この世界とは反対側にある『鏡の世界』を自在に行き来できるとされているモンスターです……! 大きな足音がするのに姿が見えない時は、『鏡の世界』のそこにアークデーモンがいる時だ、と……」

 『鏡の世界』――? そんなの初めて聞いたが……世界の壁さえも越えられるモンスターなんて、ヤバい臭いしかしない。
 事実、俺の危険関知センサーがビンビンに反応してやがる。こいつはヤバい。

「アークデーモンなど、ここ数十年は目撃例すらなかったのに……無理です。逃げましょう……このモンスターは、S級モンスターなんですよ!」

 タマユラの顔が、みるみるうちに青くなっていく。
 当然だ。S級モンスターなど、S級冒険者であっても入念に準備を整え、最低四人で挑むモンスターなのだ。

 それに、どうやらA級モンスターとS級モンスターでは根本から意味が変わってくるらしい。
 A級モンスターは、その中でもA級、A+級、A++級といった具合に細かく分けられているが、S級はそれ以上も以下もない。一律でS級なのだ。

 これが何を意味するか。S級モンスターこそが、現代においてモンスターの頂点だということ。
 思えば、あの天災【バーミリオン・ドラゴン】もS級。このアークデーモンはそれと同格ということだ。

 それになんだかんだ言って、俺らはトライデントスネークで消耗している。
 このまま挑んで勝てる相手じゃない、というのが当然の結論だ。

 だけど、

「タマユラ、逃げるのはダメだ。こいつが街の近くまで来たらどうなる? バーミリオン・ベビーの時よりも酷い被害が出てしまう。そうならないように、ここで止めなきゃいけない」

「そう……ですね。すみません、弱気になってしまいました。たたかい、ましょう」

 だけど、一度芽生えてしまった恐怖に打ち勝つのは、並大抵のことじゃない。
 今、タマユラが押しつぶされそうな恐怖やプレッシャーと戦っているのは、隣にいて痛いほど分かる。
 とはいえ、どうしたって逃げるという選択肢がない以上、ここでコイツの息の根を止めなければならない。

「――よし、いくぞタマユ、ラ……?」

「ダメ……まって……」

 いつのまにかタマユラは、その場にしゃがみこんで動けずにいた。
 彼女らしくないとも思ったが、俺だってそんなこと言えるほど偉い人間じゃない。常に恐怖との戦いだ。

 しかし、そんなことでアークデーモンは待ってはくれない。そうしてる間にも一歩ずつ距離を詰めており、既にタマユラを目の前で見下ろしている。

「どうした!? タマユラ!」

 タマユラの様子がどうやらおかしい。
 タマユラとの付き合いはまだかなり浅いが、今の彼女は俺がイメージするタマユラ像とあまりにかけ離れている。

 体は震え、地に膝をつき。
 計り知れぬほどの恐怖が襲っているようだ。

 S級モンスターとは、それほどなのか。
 決して自惚れるわけでもないが、今の俺はS級冒険者よりも強いのだろう。そんな俺がいながら、あのタマユラがここまで戦意を喪失してしまう相手なのだろうか。

「たたなきゃ……」

「……タマユラ」

「たたなきゃ……」

「――タマユラ」

「立ってよ、わたし……おねがい……」

「――タマユラ!!」

 今お前の隣にいるのは誰だ。
 ちっぽけで怖がりで、本当は誰かを助ける甲斐性もない。苦悩ばっかりで、未練があるわけじゃないけど、実はまだ追放されたこと若干引きずってて。

 スキルのおかげで強くなれたのに、それすらも後ろめたく思っちゃうような女々しい男で。
 自分のスキルすらちゃんと把握してないくらい詰めが甘くて、舞い上がって撃った剣技で財源吹き飛ばしちゃって。

 しかもそのスキルだって、追放された腹いせに仲間のレベルを奪うとかみみっちい事をしたら偶然覚醒しただけで。

 正直、『剣聖』の君の隣に立てるような立派な男じゃない。

 ――だけど、君が認めてくれた『強い男』だ。
 ――君が認めてくれたから、救ってくれたから。
 ただ立っていられるだけの、強くて弱い男だ。

「――それなのに『剣聖』タマユラが立てないなんてこと、あるはずないよな!? 俺が立ってて、お前が立てないなんてこと、あるはずないよな!?」

「――ぁ」

「誇り高き『剣聖』が! 言葉の責任も持たずに! 俺を持ち上げるだけ持ち上げて、当の本人が恐怖に打ち勝てないはずがない! 今はちょっと膝の屈伸運動をしてるだけだ、終わったらさっさと立て!!」

 ――俺がこんな偉そうなこと言えた立場じゃない。
 そんなことは、わかってる。

 だけどタマユラは、俺の心の救いになってくれた。
 本人からしたら大したことを言ったわけじゃないかもしれないけど、追放されてナーバスになっていた俺をあの『剣聖』が――タマユラが認めてくれた。こんなに嬉しい激励はあるか。

 聞いてるか? 俺はあのタマユラに認められたんだぞ。
 お前はどうだ、アゲット。バーカバーカ。

 だから、俺はタマユラを引っぱたいてでも立ち上がらせる。
 「俺に任せろ」なんて、言ってやらない。

 俺の強さはタマユラに認められて始めて完成したんだ。
 タマユラが俺の隣で立ってないと意味が無い。

「――――ふふ。なんですかそれ」

「――タマユラ」

 それは、今まさに死が目の前に迫るこの状況においては、あまりに似つかわしくない笑顔だった。
 俺にはその笑顔が、とても魅力的に映った。

「全く――救われたのは私だって言ってるのに。強引なキャラも嫌いではありませんが、無理をしているのが伝わってきますよ。貴方の優しさは、よく存じ上げてますから」

「あ、やっぱりちょっと無理あった? ――以後、恥ずかしいから触れないように」

 ――だけど、ありがとうございます。
 また、救われてしまいましたね。

「――いけるか?」

「――はい」

 沸騰するような魔力を滾らせ、ただ一点のみに集める。
 一応、前方斜め上に消し飛ばしたらヤバそうな物がないか確認。
 大丈夫、どこまでも広がる青い空しかない。

 漆黒の悪魔を確実に屠るだけの魔力を、この剣に込めて。

「――【黎光一閃】!!」
「――【天籟一閃】!!」

 ふたつの光芒が混じり合ったその日、とある荒野の地形が変わった。
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