3 / 108
第一章 『黄金色の少女』
3.『気高く輝く黄金色』
しおりを挟む
旅に出ることにした。
と言えば格好がつくが、早い話があいつらと同じ街にいると気まずいので、とっととここから抜け出したい。というのが本音だ。
ここは王国でも三番目に大きな都市、『グローシティ』。主に冒険者業と商業が盛んな地で、駆け出しの冒険者が多く集まる。
今から俺が向かうのは『セドニーシティ』という都市で、王国二番目の都市。簡単に言うと、この街の上位互換だ。
この街よりも熟練の冒険者が集い、S級冒険者のひとり『剣聖』タマユラもこの街の出身だという。
集まる冒険者の質も高く、駆け出しの冒険者ではまるで相手にされないらしい。
ギルドの討伐依頼も最低ラインがC級。
E級冒険者など、パーティ丸ごとデコピンで弾かれておしまいだろう。
「いくらレベルが上がってもE級だしな……門前払いされたらどうしよう」
それもどれも、行ってみないことにはわからない。
最悪、門前払いされたら五体投地で必死に懇願してみよう。
というわけで俺は、セドニーシティ行きの馬車を手配するのだった。一番安い便で。
■
「まず、当分の食料と、それからなけなしのお金で買ったやっすい防具。年季の入った愛剣に……こんなもんか。少ないなぁ、俺の財産」
街を出ると決断してすぐ、俺は荷物をまとめていた。
こんなでも一応冒険者だし、決断と行動は早い方だという自負がある。
あるが、それにしたって早すぎじゃない? と自分で思うほど、軽やかかつ滑らかに夜逃げの準備は整っていた。
いや、夜逃げじゃねぇし。
この街に用がなくなっただけだし!
ここまで円滑に準備が整ったのは、もちろん心情的に早く街を出たかったから、というのもある。
だけど、一番の理由は……俺の所持品が少ないから、というところだろう。
二年間必死に頑張ってきて、残ったのはボロボロの愛剣とパンツだけ。
「あいつらに未練があるわけじゃないけど……失った時間は取り戻せないんだよなぁ」
まぁいいさ。
むしろ、二年で済んでよかった。そう考えよう。
俺の人生はきっと、ここからだ。
ネガティブになりすぎるのもよくない。
俺はそう無理矢理意識を切りかえ、馬車に乗り込んだ。
■
時刻は夜。
馬車で街道を移動していると、どうやら前方で騒ぎが起こっていることに気付く。
ズラーっと並んだ馬車の、ずっと前の方。
大人数の叫び声と、誰かが魔法を行使した時特有の大気が揺れる感覚。そして、彼方から聞こえる爆発音。微かに照らされる空。
山賊とのトラブルでもあったのだろうか。
通行止めになったりしてなければいいが。
俺が事の重大さに気付いたのは、更に二分ほど馬車を走らせた頃だった。
「――なん、だ……これは」
前方、数百メートルほど先だろうか。空を舞う豆粒が、地獄のような炎の渦に照らされている。
――否、あれは、人間だ。
幾多もの人間の命を、まるで塵を吹くように弄ぶ巨大な朱色の悪魔。それは――S級モンスター【バーミリオン・ドラゴン】だと、一瞬で理解してしまった。
そもそも、冒険者における『ランク』と、モンスターにおける『ランク』は、本質が少し違う。
冒険者の『ランク』は、主にレベルのほか、討伐したモンスターの強さなど、様々な要素を加味した実績で決まる。
それに対し、モンスターの『ランク』は言うなれば目安だ。
モンスターの『ランク』とは、ギルドと研究者が判断した『四人パーティでそのモンスターに勝利できる冒険者のランク』を元につけられている。
つまり、E級モンスター【ホワイトガルム】であればE級冒険者四人で倒せる程度。
A級モンスター【サイクロプス】であれば、A級冒険者が四人集まってやっと倒せる強さ。
――S級モンスター【バーミリオン・ドラゴン】は、世界に数人しかいないと言われるS級冒険者が、四人集まってやっと勝機を見出せる天災だということだ。
「どうして伝説の存在がここにいるんだ!?」
そんな、本来であれば人生で一度も目にする機会などないはずのS級モンスターを、何故俺が知っていたのか。
それは、バーミリオン・ドラゴンの伝説が今なお王国に語り継がれているからに他ならない。
「かつて王国を灼き喰らい、世界を混沌に陥れ……そして、当時のS級冒険者パーティに討伐された」
あまりにも有名な話だ。
所詮おとぎ話だと思っていたが、目の前の地獄が、かつて王国を襲った悲劇が史実のものだという証明だ。
それが今、のどかだったはずの草原を蹂躙している。
あまりにも容易く人の命を奪っていく。
もし、この天災をなんとかできる人間がいるとすれば、俺だろう。
S級二人分以上のレベルを持つ俺ならば、もしかしたら今なお蹂躙され続けている人々を救うことが出来るかもしれない。
だが――、
「やっぱり、俺なんかが出ていっても……」
何の役にも立たずに、無駄死してしまうんじゃないか。
今ならまだ、経路を変更すれば逃げることができるんじゃないのか。
だって、この恐怖に抗うことの出来る人間はいないだろう。
この前までE級モンスターに四人がかりでヒィヒィ言ってた俺が、「ハイ! あなたは強くなったので、さっさとS級モンスターを倒してきてくださいね!」と言われてあの厄災の前に立てるのか。
無理だ。そんなことが出来る人間じゃないのは、俺が一番知っている。
そうだ。ここで俺がノコノコ出ていかなくても、きっとそのうち強い冒険者が派遣されてくるだろう。
目の前で命を奪われていく者たちは無念だが、これも天災だと割り切るしかない。
S級モンスターに出会うなんて、誰が予想できただろうか。
逃げられるなら、逃げてしまった方がいい。
誰だって自分の命が一番かわいいのだから。
運がなかった。運がなかったんだよ。
ここに乗り合わせた群衆も、俺も。
――と、死屍累々の中。
その大部分を赤に染めあげた黄金色の鎧が、気高く輝いているのが目に入った。
その命を燃やしてバーミリオン・ドラゴンと対峙している少女が、見えた。
少女は何かを叫びながら、まだ息のある者を馬車に乗せているようだった。
遠目から見ても若い少女だ。
俺とそんなに変わらない、いや、俺よりも若いかもしれない。18歳くらいだろうか。
腕は裂け、足を引き摺りながらも、冷たく刺すような目つきには、熱い使命感が確かにあった。
そんな気高い少女が、なるべく多くの命を助けるために、たったひとりで。
「俺が……なんとかしなくちゃ」
戦う者もいるのだ。
どんな壁だろうと、退くことが出来ない強き者が。
俺も、そうあるべきはずだ。
咄嗟に馬車を飛び降り、全霊を脚力に乗せる。
驚くほど体は軽く、あっという間にバーミリオン・ドラゴンの眼前に立つ。
ここまできたら、もう退けない。
風のように突然現れた俺に、少女は驚きの表情を浮かべている。
「あなたは!? 危険です! 早急に下がりなさい!」
「――た、助けにきました!」
「助けに……? バカを言わないでください! 冒険者とお見受けしますが、一人や二人増えたところで戦況はどうにもならない! 直ちに退き、ギルドに討伐隊を編成させる必要があります!」
と、一番退く気配のない者が言う。
否。彼女は、「自分が足止めしている間に援軍を呼んできてくれ」と言っているのだ。
街に戻ってギルドに報告。事実確認ののち、ギルドからすぐに動ける者を数名派遣してもらう――となると、最短で十時間ほどだろうか。
耐えきれるはずがない。
ここでわかりましたと背を向ければ、この少女の命運は尽きることとなるだろう。
だが――正直、怖い。
生きた心地がしない。
スキルが覚醒してから、俺は実戦経験がない。
俺のレベル自体、誰かが見せた幻術かもしれないし、白昼夢かもしれない。
次の瞬間、俺は消し炭になっているかもしれないのだ。
怖い。怖い。
国を揺るがす伝説級モンスターに、俺なんかが勝てる道理もない。
逃げてしまえば、楽だろう。
今逃げれば、まだ命は助かるかもしれない。
――だけど、この少女は、戦うだろう。
――たったひとりでも、命が燃え尽きるまで。
だったら俺がここで退く訳にはいかない。絶対に。
ここで俺がこの赤トカゲをコテンパンにして、少女と、それからまだ生きている人全員とともに生還する。それ以外のシナリオは、ない。
「大丈夫。俺、S級より強いから」
「――なに、を」
自分に言い聞かせるように、噛み締めて言葉にする。
大丈夫だ。ステータスは嘘をつかない。
そんなことわかってたはずだ。
あとは、俺が一歩を踏み出す、勇気のみ。
と言えば格好がつくが、早い話があいつらと同じ街にいると気まずいので、とっととここから抜け出したい。というのが本音だ。
ここは王国でも三番目に大きな都市、『グローシティ』。主に冒険者業と商業が盛んな地で、駆け出しの冒険者が多く集まる。
今から俺が向かうのは『セドニーシティ』という都市で、王国二番目の都市。簡単に言うと、この街の上位互換だ。
この街よりも熟練の冒険者が集い、S級冒険者のひとり『剣聖』タマユラもこの街の出身だという。
集まる冒険者の質も高く、駆け出しの冒険者ではまるで相手にされないらしい。
ギルドの討伐依頼も最低ラインがC級。
E級冒険者など、パーティ丸ごとデコピンで弾かれておしまいだろう。
「いくらレベルが上がってもE級だしな……門前払いされたらどうしよう」
それもどれも、行ってみないことにはわからない。
最悪、門前払いされたら五体投地で必死に懇願してみよう。
というわけで俺は、セドニーシティ行きの馬車を手配するのだった。一番安い便で。
■
「まず、当分の食料と、それからなけなしのお金で買ったやっすい防具。年季の入った愛剣に……こんなもんか。少ないなぁ、俺の財産」
街を出ると決断してすぐ、俺は荷物をまとめていた。
こんなでも一応冒険者だし、決断と行動は早い方だという自負がある。
あるが、それにしたって早すぎじゃない? と自分で思うほど、軽やかかつ滑らかに夜逃げの準備は整っていた。
いや、夜逃げじゃねぇし。
この街に用がなくなっただけだし!
ここまで円滑に準備が整ったのは、もちろん心情的に早く街を出たかったから、というのもある。
だけど、一番の理由は……俺の所持品が少ないから、というところだろう。
二年間必死に頑張ってきて、残ったのはボロボロの愛剣とパンツだけ。
「あいつらに未練があるわけじゃないけど……失った時間は取り戻せないんだよなぁ」
まぁいいさ。
むしろ、二年で済んでよかった。そう考えよう。
俺の人生はきっと、ここからだ。
ネガティブになりすぎるのもよくない。
俺はそう無理矢理意識を切りかえ、馬車に乗り込んだ。
■
時刻は夜。
馬車で街道を移動していると、どうやら前方で騒ぎが起こっていることに気付く。
ズラーっと並んだ馬車の、ずっと前の方。
大人数の叫び声と、誰かが魔法を行使した時特有の大気が揺れる感覚。そして、彼方から聞こえる爆発音。微かに照らされる空。
山賊とのトラブルでもあったのだろうか。
通行止めになったりしてなければいいが。
俺が事の重大さに気付いたのは、更に二分ほど馬車を走らせた頃だった。
「――なん、だ……これは」
前方、数百メートルほど先だろうか。空を舞う豆粒が、地獄のような炎の渦に照らされている。
――否、あれは、人間だ。
幾多もの人間の命を、まるで塵を吹くように弄ぶ巨大な朱色の悪魔。それは――S級モンスター【バーミリオン・ドラゴン】だと、一瞬で理解してしまった。
そもそも、冒険者における『ランク』と、モンスターにおける『ランク』は、本質が少し違う。
冒険者の『ランク』は、主にレベルのほか、討伐したモンスターの強さなど、様々な要素を加味した実績で決まる。
それに対し、モンスターの『ランク』は言うなれば目安だ。
モンスターの『ランク』とは、ギルドと研究者が判断した『四人パーティでそのモンスターに勝利できる冒険者のランク』を元につけられている。
つまり、E級モンスター【ホワイトガルム】であればE級冒険者四人で倒せる程度。
A級モンスター【サイクロプス】であれば、A級冒険者が四人集まってやっと倒せる強さ。
――S級モンスター【バーミリオン・ドラゴン】は、世界に数人しかいないと言われるS級冒険者が、四人集まってやっと勝機を見出せる天災だということだ。
「どうして伝説の存在がここにいるんだ!?」
そんな、本来であれば人生で一度も目にする機会などないはずのS級モンスターを、何故俺が知っていたのか。
それは、バーミリオン・ドラゴンの伝説が今なお王国に語り継がれているからに他ならない。
「かつて王国を灼き喰らい、世界を混沌に陥れ……そして、当時のS級冒険者パーティに討伐された」
あまりにも有名な話だ。
所詮おとぎ話だと思っていたが、目の前の地獄が、かつて王国を襲った悲劇が史実のものだという証明だ。
それが今、のどかだったはずの草原を蹂躙している。
あまりにも容易く人の命を奪っていく。
もし、この天災をなんとかできる人間がいるとすれば、俺だろう。
S級二人分以上のレベルを持つ俺ならば、もしかしたら今なお蹂躙され続けている人々を救うことが出来るかもしれない。
だが――、
「やっぱり、俺なんかが出ていっても……」
何の役にも立たずに、無駄死してしまうんじゃないか。
今ならまだ、経路を変更すれば逃げることができるんじゃないのか。
だって、この恐怖に抗うことの出来る人間はいないだろう。
この前までE級モンスターに四人がかりでヒィヒィ言ってた俺が、「ハイ! あなたは強くなったので、さっさとS級モンスターを倒してきてくださいね!」と言われてあの厄災の前に立てるのか。
無理だ。そんなことが出来る人間じゃないのは、俺が一番知っている。
そうだ。ここで俺がノコノコ出ていかなくても、きっとそのうち強い冒険者が派遣されてくるだろう。
目の前で命を奪われていく者たちは無念だが、これも天災だと割り切るしかない。
S級モンスターに出会うなんて、誰が予想できただろうか。
逃げられるなら、逃げてしまった方がいい。
誰だって自分の命が一番かわいいのだから。
運がなかった。運がなかったんだよ。
ここに乗り合わせた群衆も、俺も。
――と、死屍累々の中。
その大部分を赤に染めあげた黄金色の鎧が、気高く輝いているのが目に入った。
その命を燃やしてバーミリオン・ドラゴンと対峙している少女が、見えた。
少女は何かを叫びながら、まだ息のある者を馬車に乗せているようだった。
遠目から見ても若い少女だ。
俺とそんなに変わらない、いや、俺よりも若いかもしれない。18歳くらいだろうか。
腕は裂け、足を引き摺りながらも、冷たく刺すような目つきには、熱い使命感が確かにあった。
そんな気高い少女が、なるべく多くの命を助けるために、たったひとりで。
「俺が……なんとかしなくちゃ」
戦う者もいるのだ。
どんな壁だろうと、退くことが出来ない強き者が。
俺も、そうあるべきはずだ。
咄嗟に馬車を飛び降り、全霊を脚力に乗せる。
驚くほど体は軽く、あっという間にバーミリオン・ドラゴンの眼前に立つ。
ここまできたら、もう退けない。
風のように突然現れた俺に、少女は驚きの表情を浮かべている。
「あなたは!? 危険です! 早急に下がりなさい!」
「――た、助けにきました!」
「助けに……? バカを言わないでください! 冒険者とお見受けしますが、一人や二人増えたところで戦況はどうにもならない! 直ちに退き、ギルドに討伐隊を編成させる必要があります!」
と、一番退く気配のない者が言う。
否。彼女は、「自分が足止めしている間に援軍を呼んできてくれ」と言っているのだ。
街に戻ってギルドに報告。事実確認ののち、ギルドからすぐに動ける者を数名派遣してもらう――となると、最短で十時間ほどだろうか。
耐えきれるはずがない。
ここでわかりましたと背を向ければ、この少女の命運は尽きることとなるだろう。
だが――正直、怖い。
生きた心地がしない。
スキルが覚醒してから、俺は実戦経験がない。
俺のレベル自体、誰かが見せた幻術かもしれないし、白昼夢かもしれない。
次の瞬間、俺は消し炭になっているかもしれないのだ。
怖い。怖い。
国を揺るがす伝説級モンスターに、俺なんかが勝てる道理もない。
逃げてしまえば、楽だろう。
今逃げれば、まだ命は助かるかもしれない。
――だけど、この少女は、戦うだろう。
――たったひとりでも、命が燃え尽きるまで。
だったら俺がここで退く訳にはいかない。絶対に。
ここで俺がこの赤トカゲをコテンパンにして、少女と、それからまだ生きている人全員とともに生還する。それ以外のシナリオは、ない。
「大丈夫。俺、S級より強いから」
「――なに、を」
自分に言い聞かせるように、噛み締めて言葉にする。
大丈夫だ。ステータスは嘘をつかない。
そんなことわかってたはずだ。
あとは、俺が一歩を踏み出す、勇気のみ。
57
お気に入りに追加
1,610
あなたにおすすめの小説
平凡すぎる、と追放された俺。実は大量スキル獲得可のチート能力『無限変化』の使い手でした。俺が抜けてパーティが瓦解したから今更戻れ?お断りです
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
★ファンタジーカップ参加作品です。
応援していただけたら執筆の励みになります。
《俺、貸します!》
これはパーティーを追放された男が、その実力で上り詰め、唯一無二の『レンタル冒険者』として無双を極める話である。(新形式のざまぁもあるよ)
ここから、直接ざまぁに入ります。スカッとしたい方は是非!
「君みたいな平均的な冒険者は不要だ」
この一言で、パーティーリーダーに追放を言い渡されたヨシュア。
しかしその実、彼は平均を装っていただけだった。
レベル35と見せかけているが、本当は350。
水属性魔法しか使えないと見せかけ、全属性魔法使い。
あまりに圧倒的な実力があったため、パーティーの中での力量バランスを考え、あえて影からのサポートに徹していたのだ。
それどころか攻撃力・防御力、メンバー関係の調整まで全て、彼が一手に担っていた。
リーダーのあまりに不足している実力を、ヨシュアのサポートにより埋めてきたのである。
その事実を伝えるも、リーダーには取り合ってもらえず。
あえなく、追放されてしまう。
しかし、それにより制限の消えたヨシュア。
一人で無双をしていたところ、その実力を美少女魔導士に見抜かれ、『レンタル冒険者』としてスカウトされる。
その内容は、パーティーや個人などに借りられていき、場面に応じた役割を果たすというものだった。
まさに、ヨシュアにとっての天職であった。
自分を正当に認めてくれ、力を発揮できる環境だ。
生まれつき与えられていたギフト【無限変化】による全武器、全スキルへの適性を活かして、様々な場所や状況に完璧な適応を見せるヨシュア。
目立ちたくないという思いとは裏腹に、引っ張りだこ。
元パーティーメンバーも彼のもとに帰ってきたいと言うなど、美少女たちに溺愛される。
そうしつつ、かつて前例のない、『レンタル』無双を開始するのであった。
一方、ヨシュアを追放したパーティーリーダーはと言えば、クエストの失敗、メンバーの離脱など、どんどん破滅へと追い込まれていく。
ヨシュアのスーパーサポートに頼りきっていたこと、その真の強さに気づき、戻ってこいと声をかけるが……。
そのときには、もう遅いのであった。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
クラスごと異世界に召喚されたんだけど別ルートで転移した俺は気の合う女子たちととある目的のために冒険者生活 勇者が困っていようが助けてやらない
枕崎 削節
ファンタジー
安西タクミ18歳、事情があって他の生徒よりも2年遅れで某高校の1学年に学期の途中で編入することになった。ところが編入初日に一歩教室に足を踏み入れた途端に部屋全体が白い光に包まれる。
「おい、このクソ神! 日本に戻ってきて2週間しか経ってないのにまた召喚かよ! いくらんでも人使いが荒すぎるぞ!」
とまあ文句を言ってみたものの、彼は否応なく異世界に飛ばされる。だがその途中でタクミだけが見慣れた神様のいる場所に途中下車して今回の召喚の目的を知る。実は過去2回の異世界召喚はあくまでもタクミを鍛えるための修行の一環であって、実は3度目の今回こそが本来彼が果たすべき使命だった。
単なる召喚と思いきや、その裏には宇宙規模の侵略が潜んでおり、タクミは地球の未来を守るために3度目の異世界行きを余儀なくされる。
自己紹介もしないうちに召喚された彼と行動を共にしてくれるクラスメートはいるのだろうか? そして本当に地球の運命なんて大そうなモノが彼の肩に懸かっているという重圧を撥ね退けて使命を果たせるのか?
剣と魔法が何よりも物を言う世界で地球と銀河の運命を賭けた一大叙事詩がここからスタートする。
異世界帰りの俺は、スキル『ゲート』で現実世界を楽しむ
十本スイ
ファンタジー
ある日、唐突にバスジャック犯に殺されてしまった少年――同本日六(どうもとひろく)。しかし目が覚めると、目の前には神と名乗る男がいて、『日本に戻してもらう』ことを条件に、異世界を救うことになった。そして二年後、見事条件をクリアした日六は、神の力で日本への帰還を果たした。しかし目の前には、日六を殺そうとするバスジャック犯が。しかし異世界で培った尋常ではないハイスペックな身体のお蔭で、今度は難なく取り押さえることができたのである。そうして日六は、待ち望んでいた平和な世界を堪能するのだが……。それまで自分が生きていた世界と、この世界の概念がおかしいことに気づく。そのきっかけは、友人である夜疋(やびき)しおんと、二人で下校していた時だった。突如見知らぬ連中に拉致され、その行き先が何故かしおんの自宅。そこで明かされるしおんの……いや、夜疋家の正体。そしてこの世界には、俺が知らなかった真実があることを知った時、再び神が俺の前に降臨し、すべての謎を紐解いてくれたのである。ここは……この世界は――――並行世界(パラレルワールド)だったのだ。
死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)
とあるオタが勇者召喚に巻き込まれた件~イレギュラーバグチートスキルで異世界漫遊~
剣伎 竜星
ファンタジー
仕事の修羅場を乗り越えて、徹夜明けもなんのその、年2回ある有○の戦場を駆けた夏。長期休暇を取得し、自宅に引きこもって戦利品を堪能すべく、帰宅の途上で食材を購入して後はただ帰るだけだった。しかし、学生4人組とすれ違ったと思ったら、俺はスマホの電波が届かない中世ヨーロッパと思しき建築物の複雑な幾何学模様の上にいた。学生4人組とともに。やってきた召喚者と思しき王女様達の魔族侵略の話を聞いて、俺は察した。これあかん系異世界勇者召喚だと。しかも、どうやら肝心の勇者は学生4人組みの方で俺は巻き込まれた一般人らしい。【鑑定】や【空間収納】といった鉄板スキルを保有して、とんでもないバグと思えるチートスキルいるが、違うらしい。そして、安定の「元の世界に帰る方法」は不明→絶望的な難易度。勇者系の称号がないとわかると王女達は掌返しをして俺を奴隷扱いするのは必至。1人を除いて学生共も俺を馬鹿にしだしたので俺は迷惑料を(強制的に)もらって早々に国を脱出し、この異世界をチートスキルを駆使して漫遊することにした。※10話前後までスタート地点の王城での話になります。
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる