壁穴奴隷No.19 麻袋の男

猫丸

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2.後編

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「んっ…くっ…ふぅん…」

全身を洗われた後、レオは男に自慰を強制させられていた。
緊張でなかなか男の望む固さまで立ち上がらない。

「殿下、もう少し気合い入れてくださらないと終わりませんよ?しょうがないですね。ちょっと協力して差し上げます。お尻あげて、はい、座って」

「はぁぁぁっ…♡」

置かれた張り型が、後穴に突き刺さった。

「ふふ、後ろのほうが良いとは。完全なメス穴なんですね、この穴は」
「ひゃんっ♡」

男が張り型の突き刺さった尻たぶをたたく。
前もしっかり立ち上がった。

男の手がレオのペニスを上下に刺激し始める。
尿道口になにか冷たいものが触れた。

「な、なに!?」

視界をふさがれているレオは恐怖におびえる。

「あぁ、動くと怪我するからじっとしていてくださいね」

「ひっ…!!いや…いや…」

尿道からごりごりとした冷たい金属の棒が入ってくる。
その棒が奥まで到達すると、ペニスの先からちっちゃな輪っかが出ているだけになった。
その状態で上下にしごかれると、すぐにイキそうになるが、出口がふさがれていて出せない。

男は手足をベッドの端にそれぞれ縛り付け、後穴のバイブを抜けないように固定し、磔の状態にしてにっこりわらった。

「では、ごゆっくりお楽しみください」

「ひぃぃぃぃっっ!!!!」

後穴に突き刺さったものが激しく動き始め、男はそれを確認すると部屋を出て行った。




「いやぁ…もう…抜いてぇ……」

何度いっても出させてもらえない状態に、睾丸はぱんぱんに腫れていた。
男はなかなか帰ってこなかった。腕も足も痛い。
目隠しは涙で濡れ、鼻水やよだれで顔はぐちゃぐちゃになっていた。

「お待たせしました。これはこれは、つらかったですね」

「ひっく……お願い…抜いてください……」

優しくペニスを撫でられ、尿道に刺さっていた棒が抜き取られると、大量の白濁液がまるでおしっこの様にだらだらと垂れ流れた。

「よく頑張りましたね」

男は、レオを抱きかかえると、浴槽に連れて行った。
暖かいお湯の中で、固まったレオの体を優しくマッサージしながらほぐす。

相手は誘拐犯で、ひどいことをした張本人なのに、その優しさにちょっとレオの心は少しときめいた。

◇◇◇

連れてこられて何日たったのかわからない。
まだ数日しかたっていないような気もするし、すごく長い時が過ぎたような気もする。
相変わらず、男の目的が何なのかわからない。
だが、目の前の男に関して言えば、交渉よりも、ただ連絡を待っているだけの様に見える。

ずっとレオは目隠しをさせられていた。
何度か男の顔を見たくて外そうとしたら、ひどく鞭でたたかれた。
もっとも、それすらも感じてしまうのだが。

「いつまで、こんなこと続けるんだ?」

今朝も体内に浣腸液を入れられ、桶に出させられる。
抵抗しても無駄だとわかっているから、もう縛られなくても普通に出す。
そして、男の視線を感じ、自然と身体が反応してしまうようになっていた。

「おや、殿下はご不満ですか?こんなに性欲を満たしてあげているのに?」

レオの顔は真っ赤になった。
毎日毎日、後穴にバイブを突っ込まれた状態で縛られ、気を失うまで、鞭でたたかれ、イカされる。
こんなことになってしまった後悔や不安はあるが、最後には、イクことしか考えられなくなるまで、ドロドロにとろけさせられていた。
ただ、あの壁穴屋の時以来、しゃぶらされることはあっても、男はレオの後穴に自身のものを入れることはなかった。

いれたい…
このちんこを後穴に突っ込んで、ぐちゃぐちゃになるまで突いてもらいたい…

強制排泄の後、いつものようにバイブを後穴に突っ込まれ、男のものをしゃぶっていた。

「あぁ、結界が心配なんですか?」

男は股に顔をうずめペニスを舐めているレオの髪を優しくなでた。

レオがこの国の結界の守護をしている話は有名だった。
この新しい国が5年でこれだけ安定しているのは、悪政を敷いた前王政よりも自由で国民を尊重していることもあるが、レオが張る結界があるため、魔物や敵の侵入を防ぎ、安全が守られていたためでもあった。

だから狙われたのだろうが…。

「まぁ、そうだな。政治とか権力とかそういったものには興味はないが、国民の命が脅かされるような事態は困る。じゃなきゃ、王や王太子の王政交代に協力した意味がない。
お前たちの要求が何なのかは知らんが、国民をないがしろにして上の者の私利私欲だけをむさぼるような国はいつか滅びる」

「ふふ、さすが『王国の守護者』ですね。王子として完璧です。こんなにも真面目で魅力的なのに、淫乱でど変態だから、かわいそうに、どこかで発散しないといられなくなったのでしょうね。
貴方の場合、父上が、たまたま王になってしまい、王子という肩書きを与えられてしまった哀れな犠牲者でもあります」

一瞬、王太子派の人間がレオの失脚を狙ったのかと思ったが、その考えはすぐに捨てた。
既に次の王は兄だと公言しているし、実際、統率力や指導力、政治力すべて、兄の方が明らかに上だ。

「犠牲者ではない。人にはそれぞれ役割がある。俺は自分にできる役目を果たしてしているだけ。それが『王子』で『結界の守護』だ。それに、父上や兄上の方がもっと大きなものを背負っているからな。自分だけが犠牲になっている、なんて奢った考えは持っていないよ」

再びペニスへ口を戻したレオの頭を、男は優しくなでた。

「ふふ、殿下は本当に素晴らしい王子です。王や王太子、貴方のような方々が国を導いてくだされば、この国は安泰ですね」

何者かわからない相手が、レオの立場に理解してくれたことに目頭が熱くなった。
その気恥ずかしさをごまかすために、じゅぼじゅぼと音を立ててペニスをすすった。

「では、そんな良い子のレオ殿下に、嬉しい報告です。お迎えを呼んでおいたので、明日にはお城に帰れますよ」

「……え」

男の仲間たちの要求が通ったということだろうか?
国や城は今どうなっている?
でも、それよりも…

「終わ…り…?」
「はい、終わりです」
「…もうお前とは会えないのか?」
「そうですね。…あぁ、貴方のお店はもうないので、こんなに淫乱で、男好きな殿下を、またお城に閉じ込めるのは心苦しいですが、うまく発散できることを願っています。今日が最後の夜になりますが、殿下からなにかご希望はありますか?」

突然の終わりに、考えがまとまらない。

「お前の…顔が…見たい」
「ふふ、残念ながらそれはダメです。誘拐犯なんで」

楽しそうに男は笑った。

「じゃぁ、だ…抱いてほしい。お前のをたくさん中に出して、忘れられないくらいぐちゃぐちゃに抱いてほしい」
「ふふ、それならば喜んで。でも手首縛っていいですか?目隠しとられると、私も困るので」
「そんなことしない…でもお前が望むなら構わない」

◇◇◇

手首を縛られたまま、レオは男を食らいつくように唇を重ね、舌を絡める。
ふさがれた視覚を補うかのように、耳や首もと胸、すべてを舐め、男を感じ取る。

「ふふ、そんなに求めてもらえてうれしいです。お尻、こっちによこして」

レオが男の頭の方へ下半身を向けると、男の口がレオのペニスをしゃぶり、後穴をほぐす。

「ぅん…」

「ふふ、殿下の穴、ずーっとバイブが入っていたから、ゆるゆるです。こんな淫乱な穴を持ちながら、これから一人さみしく夜を迎えなきゃいけないとは、お可哀そうに」

「ひん…♡いや…あっ…あっ…」

男の指が、レオの中のぷっくりと腫れた一点を刺激する。

「あっ…あっ…だめ…だめ…いっちゃう!!いっちゃう!!」

「何度でもどうぞ」

「ああぁぁぁ!!!!」

レオのペニスから白い液が吐き出された。
男はその精液を舐めきると、達した余韻に浸っているレオを下に組み敷き、男のものを後穴にあてた。

「だ、だめっ!!まだ、まだイってて!!あ…またっ!!イクっ!!イっちゃう!!イっちゃう!!ああぁぁぁ!!!!」

男のものが体内に侵入してくると同時に、再び果てた。

何度も何度も達し、なにも出なくなっても、後穴でイキ続けて、倒れこむ。

二人の体は、汗と精液と唾液にまみれ、体内に出された大量の精液は、収まりきらず、後穴からあふれ、シーツにたまっていた。

やがて男が言った。

「殿下、お疲れさまでした。これでお別れです。
予定より長くなりましたから、思った以上に別れがさみしいですね。
鳥かごの中へ戻る貴方へ、私からの贈り物です」

「ひぃっ」
胸に与えられた痛みで、朦朧としていた意識が戻る。

「さあ、これを飲んでお休みください。
目が覚めたら胸のものは取ってもかまいませんよ。外せは穴はすぐにふさがりますから」

口の中に錠剤を入れられた。
吐き出そうとすると、男の熱い口づけで吐き出せないところまで入っていく。
頭の中で名も知らない男を求めていたが、薬の効果は早く、そのままレオの意識は真っ暗な闇の中へと落ちていった。

◇◇◇

「殿下、大丈夫ですか?まだ体が本調子じゃないのでは?少しお休みされますか?」
隣で一緒に結界維持の仕事している男が、顔色の悪いレオを心配して声をかけてくれた。

あの後、目覚めたら、普通に服を着て、城の自室のベッドに寝させられていた。
まるで夢であったかのように、驚くほどあっさり日常に戻った。
現実だったと教えてくれるのは、身体に残っているたくさんの鞭や縄の痕と、胸につけられたピアス。
レオの髪と同じ金色のリングに、青い宝石がついていた。

誘拐されていた間、レオは過労で一週間倒れていたことになっていた。
男から指定された場所に迎えに来て、こっそり城に連れ戻したのは、じぃだったらしい。

ただ、それ以上のことは「勘弁してください。私だってまだ死にたくありませんよ。それに殿下は今回のご自身の行動を深く反省してください」と口を閉ざし、逆にこってり絞られた。
誘拐されていた間に、奴隷組織の一掃が行われ、壁穴屋も潰されていた。

結界維持は、皆が分担で頑張ってくれていた。
それに関する提案書も上がり、検討の結果、安定した防衛のためにも、今後はチームで守っていくことが決まった。

『王国の守護者』のような二つ名は王室のイメージ戦略上残されそうだが、今後はレオ一人ではなく、チームになる。

仕事の負担が減り、気持ちは楽になったが、心にぽっかり穴が開いたようだ。
身体に残された痕は、日が経つことに薄くなり、やがて消えた。
胸に残るピアスだけが、あの甘く穢れた日々の思い出となった。

過ぎてみれば、男は自分の性癖に付き合ってくれていただけなのかもしれない。
最後の夜も、レオがお願いしたから、抱いてくれた。
ツンと鼻の奥が痛くなった。

「…そうだな、ありがとう。すまないが、少し休憩してくる」

執務室に戻り、椅子にもたれかかってため息をつく。
忘れなければいけないと自分でもわかっている。
だが、昼も夜も、目をつむるとあの時のことを思い出してしまって、男を求めてしまう。

「んっ…」

無意識に左手が下半身に伸び、右手は服の上から乳首をに触れる。
服の上から確認してもわかる、ピアスの存在。

ふと、何気なく机に目をやって背筋が凍った。
青いリボンのついた小さな箱。
書類の山の中で異質なそれは不気味な存在感を放っていた。
嫌な予感がする。それとも期待か。
慌てて開けるとその中には記録石が入っていた。

誰も入ってこれないように、部屋に鍵をかけ、カーテンを閉める。
恐る恐る再生すると、それはあの一週間の記録だった。

画像は壁穴屋から始まっていた。
そして、場面が変わり、目隠しと首輪をされた金髪の男。
知っている者が見れば誰もが自分だとわかる姿だった。
男のものをしゃぶり、お漏らしをし、縛られ、鞭でたたかれ達する姿。
ペニスを立たせながらの排泄。
ペニスに金属棒を入れられて、後穴だけで達する姿。
一週間に経験したありとあらゆる痴態が記録されていた。
ただ、最後の夜だけがなかった。

あの男が近くにいる。
レオは下半身に血が集まり、後穴が濡れるのを感じた。

◇◇◇

「アレク!あの記録石は…お前か…?」

呼びつけた人物が来たと同時に、提案書を机に叩きつける。
提案書のタイトルは『結界維持をチームにすることの重要性』

提出者はアレクだった。
18番の壁穴奴隷を身請けした男。
この男の探査や調査能力は王国一だ。きっと18番を身請けした後、あの壁穴屋とレオの関係に気づいたのだろう。

提案書には、今回の表向きの理由、体調不良時の対応に加えて、魔力封じの方法、それに対する対処ついての考察も書かれていた。
レオが誘拐されている間に、チーム制への変更は、王の許可が出ていたから、レオには結界守護の責任者として、確認書類が回ってきた。

あわてて記録部に、奴隷組織一掃作戦の書類を見せてもらうと、つぶされた壁穴屋の所有者は前オーナーのままになっていて、『瀕死状態。取り調べ不可能』との記載があった。

「…記録石?…結界についての提案書の件で話があるとお伺いしたのですが。結界に関する責任者は殿下なのに出過ぎた真似をし、申し訳ありませんでした」

「…いや、何でもない。その提案書の件もかまわない。むしろ助かった。…それより、あの時の男は誰だ?」

「殿下、何のことをおっしゃっているのかわかりません。貴方は病気で一週間お休みされていた、それだけです」

「だ、だが、お前は知っているだろう!?」

やっと見つけたあの男への手掛かり。
必死だった。

アレクはじっとレオの顔をみると、ため息をついた。

「殿下があの店を買い取ってくださり、情報をくださったおかげで、俺の恋人は生きていられたし、俺は俺のものを取り戻すことができた。感謝しているから、今回は殿下の性癖がばれないように協力しました。
でも、誰に依頼したかは言えません。
俺はそこで何があったか知りませんし、興味もありません。
請負人は貴方を保護し、貴方は無事帰ってきた。
殿下のためにも、お忘れになるのが良いかと思います」

そういって、頭を下げるとアレクは退室した。

確かにそうだ。
あの男にとって、きっとすべては仕事だったのだ。
これ以上は深追いしてはいけないのかもしれない…

服の上からピアスに触れる。
すっかり、癖になってしまった動作。

もう外そうか…

ため息をつきながら、窓の外を見る。
下の通路を、白い制服を着た近衛の一行が通り過ぎた。
青銀に光る髪の男になぜか目が留まった。

あの男は、元騎士団の…確か見た目の良さと、取り調べのえげつなさで近衛に異動させられたという。
本人はその異動が不満だったと、誰かが噂していた。

切れ長の瞳がちらりとこちらを見たような気がした。
耳元に何かが光った。

「!!!!」

ずくん

下半身がうずいた。

必死で追いかけ、驚く周囲の人達を無視して、男の腕をつかむと、人気ひとけのないところまで連れて行った。

「殿下?どうかされましたか?」

この声は…

「…お前、お前っ!!」

涙ぐんでしまい、何と言っていいのか言葉が出てこない。
男はぞくっとするほど美しい顔で微笑みながら命令した。

「跪いて、貴方のを見せなさい」

レオは羞恥と歓喜に打ち震えながら、膝をつく。
シャツのボタンを緩め、男の耳とおそろいのピアスで飾られている胸元を思い切りはだけてみせた。

男は満足げにうなづくと、レオの胸で輝くピアスをぴんっと爪の先で弾いた。

「よくできました」




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