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11.聖人への執着※

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「く、るすくん…お願い…これ、外して…イキたい…」

 聖人は手とペニスの根本を縛られたまま、新太に後孔を指でひたすら刺激されていた。手首は痕がつかないようにタオルの上から縛られていたが、がっしり縛られていて外すことはできない。
 この期に及んでまだ聖人が逃げると思っているのだろうか。
 動きもままならないまま、体内の気持ちの良いところを執拗に刺激され、射精を許されず何度も体内でいっていた。

「まだだめです。聖人さんを前だけじゃいけない身体にしたいんで。んー、やっぱ貞操帯がいいかなぁ」

 不穏な発言をする新太。だが、体内に入り込んでいる新太のゴツゴツした指の関節の感触が気持ちがいい。

「そ…んなこと、しなくても…」

 もともと男に抱かれ、長く後ろでイク事を覚えてしまった身体は、彼女と付き合っているときから前だけでイクのは難しかった。だが、新太はそんなことは知らない。
 3本の指を根本まで挿入し、体内の感じすい部分を探り当てる。

「んっ…くぅ…ふぅん…」

 こらえていても声が漏れてしまう。
 体内で何度もイッていたが、前では出させてもらっていない。
 拘束された両手を支えに、ただ尻を突き上げて、後孔を穿つ指にあわせてヘコヘコ腰をふっていた。

「もう、後ろで充分イッてるからぁ、紐解いて…出させて…あっ…またっ…くるっ!!くるっ!!んんん~~~っっっ!!」

 拘束する紐の下に巻かれたタオルを噛み締め声を抑える。下半身が痙攣し、体内に入り込んでいる指を肉輪が思い切り締め付けるが、根本の締めつけで出すことはできない。

「あぁ、もう、かわいいなぁ。たまんない」

 新太は指を抜くと、ぐったりとベッドに突っ伏した聖人を背後から抱きしめ、背中に口づけた。

「来栖くん…お願い…もう外して…」

「だーめ、まだですよ。俺まだ1回もイッてないし」

「君がイケばいいのか?なら、早く入れて…」

 うつ伏せのまま、尻を上げ、穴を新太の前に付き出して足を開く。

「ふふ、聖人さん、必死。でも、ちょっと色気がたりないかな。もっとちゃんと誘ってくださいよ」

「どう…やって?」

「さて?どうすれば良いと思います?」

 新太はにやりと笑った。 
 聖人はのろのろと身体を起こし、新太と向かい合う。縛られまま手を新太のペニスに伸ばし包み込み、先端を口で咥えた。
 室内にじゅぶじゅぶと水音が響く。

「あぁ…気持ちいい…でも、口だけでしてくれませんか?」

 新太は聖人の頭を満足気に撫でながら言った。その顔には微笑みが浮かんでいた。
 そんな表情には気づかず、聖人は口だけで大きい新太のペニスを必死に舐める。手を使わないと収まりきらないそのペニスの先からは先走りが出て、よだれと共に聖人の口角から滴り落ちた。

「聖人さん、お尻こっち」

 顎が疲れてきて一旦ペニスから口を離すと、新太が横になり肩を軽く叩いて合図した。
 また後ろだけでイカされるのかと躊躇していると、新太は優しく言った。

「外してあげるから」

「ん…」



 外すためとはわかっていても、ペニスをいじられて聖人はこそばゆくて身体をよじる。

「ふふ、動いたら外せないですよ」

 新太も楽しそうだった。
 さんざん焦らされ、やっと外してもらうと、聖人はもう我慢ができなかった。
 やわやわといじられていた刺激で、ペニスはしっかりと屹立してたが、決定的な刺激が足りなかった。

「来栖くん、入れていい?」

 新太の返事も待たず、聖人は自身の後孔に先端を当てた。だが、手は拘束されたままでうまく入らない。何度かペニスが穴を上下に滑りつづけた。

「来栖くん、お願い…入れたい」

 自ら腰を振り、角度を変えて挿入を試みるものの、穴の上を滑るたびに聖人の残念がる甘い吐息が漏れ、ついには潤んだ瞳で懇願する。新太の我慢も限界に達した。
 自らのペニスを固定し、聖人が腰を落としやすいように支える。

「んっ…ふぅ…くぅ…」
 
 すっかりとろけた穴をこじ開け、大きな剛直が奥へ奥へと侵入してくる。

「あっ…あっ…気持ちいい…」

 体いっぱいに新太のペニスが収まると、聖人は満足げにほうっと吐息をはいた。
 そんな聖人を見て、新太も幸せな気持ちになった。

(もっともっと満足させたい)

 体内のペニスの存在を味わっている聖人に、新太は下から思い切り突き上げた。

「あっ!!まっ…あっ!!あっ!!」

 両手で支えることのできない身体は、新太の方へ倒れ、その勢いでペニスが外れた。

「あ…」

 聖人が思わずせつなそうな声を上げて振り返り、抜けたペニスの存在を確認した。

「手も外してあげるから、もう一回自分で入れて?」

 手が自由になると、聖人はおずおずと、自ら新太のペニスを穴の入口に当てて体内に受け入れる。
 だいたい入ると、最後に自分の体重をのせて奥まで飲み込み、腰を振り始めた。
 再び手に入れた愛おしい存在に新太は興奮した。自分の上で、自らペニスを受け入れ、気持ちよさそうに腰をふっている。上下の動きで聖人のペニスも一緒にゆらゆらと揺れ、時折新太の下腹にぺちぺちとあたった。

(こんな愛おしい存在手放せるわけがない)

 新太は聖人が見せてくれているこの痴態に興奮していた。
 自らの快楽に素直に、聖人は自分の中の気持ちのいいポイントにペニスを擦り付けるように腰ををふる。
 新太の絶頂も近い。もともと太いペニスが一段と硬さと太さを増してきた。

「あっ、硬い…」
「くっ!!!!」

 新太は我慢できずに起き上がると、聖人の背中を支えながら押し倒して位置を逆にすると、種付けプレスさながらに上から激しく挿送を繰り返した。

「んっ、いくっ!!!!」

 新太が吐き出すのと同時に、聖人も絶頂へと到達する。上下逆さまの体勢で、大きく開いた股の間から聖人自身が吐き出した白濁が自分の顔にかかった。
 新太はずるりと萎えた自分のものを抜き出し、聖人をベッドに横たわらせると、顔にかかった精液を指で拭い、ぺろりと舐めた。
 そして聖人に口づける。

「んっ…ふぅ…」

 唇と唇が重なり、侵入してくる新太の舌が、聖人の口腔内を蹂躙した。

「もう、前でなんてイケなくなっちゃえばいいのに…」

 そして、自分のものでしかイケない身体にしたい。唇が離れると新太は聖人に聞こえないようにつぶやいた。
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