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―― ぷつん。
いきなり横のモニターがついた。合皮でできたウサギのマスクに燕尾服、赤い蝶ネクタイを身に付けた男が写る。
『ふふ、ようこそ、秘密のお部屋へ。私は案内役のウサギ。……ご安心ください。アナタ方にお金は要求しません。これから私が与える一定の条件をクリアしたら、アナタ方は解放されます』
「この白い空間……。ぼ、僕、漫画で見たことある!! まさか、ここが『セックスしないと出られない部屋』!? 僕達がセックスしないとあの扉は開かないってことぉ!?」
「そ、そんな馬鹿な……」
にわかには信じがい。だが対になっている男に言われてモニターと反対側の壁を見れば、たしかに扉らしき長方形とドアノブがあった。いやしかし、俺には彼氏がいる。浮気なんてそんなことは……。
「惜ぉぉっっっしいいいっっっ!!!!」
ウサギマスクの男がマイクを持ちながら、その扉を開けて入ってきた。
「「開くんかいっ!!!!」」
二人揃って思わずツッコめば、金玉がまた縛り上げられ、肛門がディルドを締め付けた。
「あ、監禁しているわけではないので開きますよ? 出入りは自由です。とはいってもアナタ方は……ぷぷ、その姿じゃ動けないでしょうけどねぇ。おっと、失礼。……といいますか、ほら、『セックスしないと出られない部屋』なんてもう大分擦られまくったネタじゃないですか!? いや、あれはあれで趣があって良いんですがねぇ。ワタクシもうさんざん企画して、ちょっと飽きちゃいましてねぇ。ですが今回! よりワンランク上のご依頼に応えるべく『中イキしないと解けない紐』にしてみたんです!!!! ひゃっはー、ワタクシ天才っ!!」
「「……は?」」
「……ごほん。『中イキできるように開発してほしい』という、似たようなご依頼を似たようなタイミングで別のお二人から受けまして、このような企画に至ったわけです。……でもって、お二方ともご予算の上限に時間の制約など、これまた同じことおっしゃるじゃごぉ~ざいませんかっ! 『ならば二人まとめて……』となったわけです! とはいえ、ただ金玉縛って繋いだんじゃ効果の程は期待できないので、アナタ方お二人には、どちらが先にイケるか勝負してもらうことにしました。タイパ・コスパを重視し、最大限のパフォーマンスが期待できるげぇぇんだい向けぇぇぇのスタイルぅとなっております! さ~ぁ、おしゃべりはここまでですっ! アナタ方、ちゃっちゃと中イキキメて、メスになってください! はい、ファイッ!!!!」
色々情報過多なのに雑すぎる。玉を縛れば中イキできるのか? 自由になる方法がわかったとしても、こんな状況で中イキどころか、ちんこでだってイケるはずがない。それに中イキができていれば、俺だって色々苦労してない。
「ほら、早く!! 一度中イキできれば開放されるんですよ!? そんなのんびりしてたんじゃ何日経ってもイケませんよ? トイレだって行けないんですよ!? ね、困るでしょう? はいはい! だから頑張って!」
「うぐっ……」
そう言ってウサギマスクは、ディルドの入っている俺達の下腹部をぐっと押した。否が応でも体内の異物の存在を意識する。普段から中イキしたことがないのに、こんな拘束された不自由な状態でどうやって……。
泣き言しか出てこないが、ウサギマスクはマスク越しの感情のわからぬ顔で俺達を見下ろしている。
いきなり横のモニターがついた。合皮でできたウサギのマスクに燕尾服、赤い蝶ネクタイを身に付けた男が写る。
『ふふ、ようこそ、秘密のお部屋へ。私は案内役のウサギ。……ご安心ください。アナタ方にお金は要求しません。これから私が与える一定の条件をクリアしたら、アナタ方は解放されます』
「この白い空間……。ぼ、僕、漫画で見たことある!! まさか、ここが『セックスしないと出られない部屋』!? 僕達がセックスしないとあの扉は開かないってことぉ!?」
「そ、そんな馬鹿な……」
にわかには信じがい。だが対になっている男に言われてモニターと反対側の壁を見れば、たしかに扉らしき長方形とドアノブがあった。いやしかし、俺には彼氏がいる。浮気なんてそんなことは……。
「惜ぉぉっっっしいいいっっっ!!!!」
ウサギマスクの男がマイクを持ちながら、その扉を開けて入ってきた。
「「開くんかいっ!!!!」」
二人揃って思わずツッコめば、金玉がまた縛り上げられ、肛門がディルドを締め付けた。
「あ、監禁しているわけではないので開きますよ? 出入りは自由です。とはいってもアナタ方は……ぷぷ、その姿じゃ動けないでしょうけどねぇ。おっと、失礼。……といいますか、ほら、『セックスしないと出られない部屋』なんてもう大分擦られまくったネタじゃないですか!? いや、あれはあれで趣があって良いんですがねぇ。ワタクシもうさんざん企画して、ちょっと飽きちゃいましてねぇ。ですが今回! よりワンランク上のご依頼に応えるべく『中イキしないと解けない紐』にしてみたんです!!!! ひゃっはー、ワタクシ天才っ!!」
「「……は?」」
「……ごほん。『中イキできるように開発してほしい』という、似たようなご依頼を似たようなタイミングで別のお二人から受けまして、このような企画に至ったわけです。……でもって、お二方ともご予算の上限に時間の制約など、これまた同じことおっしゃるじゃごぉ~ざいませんかっ! 『ならば二人まとめて……』となったわけです! とはいえ、ただ金玉縛って繋いだんじゃ効果の程は期待できないので、アナタ方お二人には、どちらが先にイケるか勝負してもらうことにしました。タイパ・コスパを重視し、最大限のパフォーマンスが期待できるげぇぇんだい向けぇぇぇのスタイルぅとなっております! さ~ぁ、おしゃべりはここまでですっ! アナタ方、ちゃっちゃと中イキキメて、メスになってください! はい、ファイッ!!!!」
色々情報過多なのに雑すぎる。玉を縛れば中イキできるのか? 自由になる方法がわかったとしても、こんな状況で中イキどころか、ちんこでだってイケるはずがない。それに中イキができていれば、俺だって色々苦労してない。
「ほら、早く!! 一度中イキできれば開放されるんですよ!? そんなのんびりしてたんじゃ何日経ってもイケませんよ? トイレだって行けないんですよ!? ね、困るでしょう? はいはい! だから頑張って!」
「うぐっ……」
そう言ってウサギマスクは、ディルドの入っている俺達の下腹部をぐっと押した。否が応でも体内の異物の存在を意識する。普段から中イキしたことがないのに、こんな拘束された不自由な状態でどうやって……。
泣き言しか出てこないが、ウサギマスクはマスク越しの感情のわからぬ顔で俺達を見下ろしている。
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