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じゃぱにーずかるちゃーいずくーる16
しおりを挟む結局美奈の意見を採用し、世界中に冒険者協会所属の他種族の面々が世界各国に派遣される事になった。
俺達も出向きたい所ではあるが、俺達は俺達でやるべき事があるので日本国内にとどまっている。
日本政府から直接依頼された自衛隊員の湯布院合宿所ダンジョンを利用しての訓練とその補助。
日本各地に点在する攻略済みダンジョンの改装。
ダンジョン産の武器防具の生産。
ダンジョン産の食料の生産。
ダンジョン産のエネルギー資源の生産。
やるべき事は多岐に渡るが、政府には伝えていない事が殆どなので秘密裏に行う必要がある。
特にダンジョンの改装はバレるとかなりマズイ。
現状ダンジョンのコントロールはある程度可能であるという事になっているが、ダンジョンを好き勝手に改装したり出来ると知られれば今回のモンスターが溢れ出した事と結び付けられかねない。
実際は俺達がやっている事では無いにせよ、出来るか出来ないかで言えば出来る事ではあるので色々とややこしい事になる可能性が高い。
各地のダンジョンを改装、改造して資源や食料を生産してそれらを迷宮探索者に回収してもらうようにしたいのだ。
云わばマッチポンプのような形にはなるが、でなければ普通のダンジョンでは食料もエネルギー資源も殆ど回収出来ない。
そもそもダンジョンはまず第一にDPを稼ぐ為に低コストで繁殖しやすいモンスターを使ってDPを稼ぎ、そこからダンジョン毎の運営方針に従って色々なダンジョンを作っていくのがベターだ。
ダンジョンは基本的にDPを効率良く稼ぐ方法を優先するので、食料、武器防具、資源を生産するような人間に都合の良いダンジョンは滅多に存在しないので、迷宮探索者にとっては旨味が無い。
旨味が無ければわざわざ危険を冒してまでダンジョンに潜る奴は少数派であり、少し頭の悪い奴か頭のおかしい奴しか居ないと思う。
なのでベルの力を借りて日本中にある攻略済みダンジョンを改装、改造して迷宮探索者が充分に稼いで行けるようなダンジョンを作ってもらう事にした。
これらのダンジョンは早ければ一カ月で運用出来るようになるが、攻略されると困るので有益なダンジョンは攻略しないように日本政府から規制を掛けられ無いか相談する予定だ。
駄目なら駄目で攻略出来ないようにするが、そうすれば死人が多く出てしまう可能性が高いので出来れば攻略しないようにする措置をとってもらいたい。
今はまだ日本国内だけだが、日本で上手くいけば今後は世界中のダンジョンも改装、改造して資源や食料が得られるダンジョンを作ってきたい。
そうすればダンジョンとの共存共栄を望む人々も増えていくと思う。
☆ ☆ ☆
世界中が未だ大混乱に陥っている中、俺は適度に暇を持て余していた。
俺がやる事は終えたので家でのんびりしているのだが、ゲームをやろうにもやりたいゲームが無い。
最近はオフラインのRPGを中心にプレイしていたのだが、それも段々と飽きてきている。
最新のゲームは何かとアクションを要求してくるきらいがあるのだが、俺が好きなのは昔ながらのコマンド式のRPGだ。
アクションはアクションゲームでやりたいと思ってしまうのは自分が懐古厨のおっさんだからかもしれない。
古き良きレトロなRPGは面白いのだが、如何せんグラフィックがしょぼいので飽きが来る。
最初は面白いと思っていても数本のタイトルをプレイすれば段々と綺麗なグラフィックで出来ないものかと思ってしまう。
システムは昔のままにグラフィックだけ綺麗にしてくれればそれで満足なのに何故こうもアクションRPGにしたがるのだろうか。
ナンバリングタイトルでさえも急にアクションゲームになってしまう作品もある。
「……偶にはFPSでもやるかぁ」
昔は好きだったけど、苦手な分野のゲームFPS。
対人対戦が魅力の分野であるが、自分の力量がもろに反映されるのでどうしても敷居が高く感じてしまう。
楽しむにはある程度の巧さが必要なゲームなので練習したりもしないといけないので、中々手を出し辛いと俺は思ってしまう。
「そういや最近はバトロワ系が流行ってるけど、あんまりやった事無いよな……何事もチャレンジだよな!」
流行りのバトロワ形式のゲームでもやろうかとゲームの電源を入れた。
ゲームが立ち上がり、まずは基本操作を覚える為にプラクティスモードで基本的な動作を確認していく。
「他のFPSと大体一緒か……後はやりながら覚えよう」
練習もそこそこにオンラインの荒波に突っ込んだ。
結果は惨敗。
初戦はこんなものだろう。
アイテムの場所もマップも分からないので仕方が無いと割り切って次のマッチングに進む。
「……全然勝てない。マップとか覚えないと無理だなぁ……」
気付けば夕飯の時間。
昼から初めてもう夕方。
だが一向に勝てない。
反射速度は良い、打ち合いになればあまり負けないが毎回見てない所から撃たれて負ける。
もう少し立ち回りを学んで一回ぐらい一位を取りたい。
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