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カルテ2 股部白癬(こぶはくせん)

2-5 予防

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 テイモウ? 小学六年生だった僕がそんな言葉を知るはずもなく、ただ何か特別なことをされるのではないかと怯えていると、先程クリームを塗ってくれた看護婦が、大きなカップとカミソリを持って、僕の前にやってきた。

 それは床屋で見たことがあったので、これから何をされるのか、容易に見当がついた。

「下の毛があると、汗がたまって悪化しやすいから、剃りますね」

 他の子よりも早く生えるのは恥ずかしかったが、それを剃られるのは、もっと恥ずかしかった。

 僕はまたブリーフを脱がされ、Tシャツを持たされた。

 僕のちんちんを見た看護婦は「あら、小ちゃくなっちゃった」と言って、勃起のおさまった僕のちんちんを撫でてきた。突然触られた僕は、また勃起してしまった。

「うん、これでやりやすくなった」

 その時は、楽しんでやっているように見えた看護婦にムカついたが、後で勃起した方が剃りやすいということを知った。


「ほら、できた。懐かしいでしょう。……って言ってもつい最近のことか」

 カミソリを片付ける看護婦を見て、今度こそ終わったと思った僕は、ブリーフを履こうとした。

 しかしまたしてもストップがかかった。

 もう一度診察室に来るようにお医者さんに言われたのだ。しかもそのままの格好で……。
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