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カルテ2 股部白癬(こぶはくせん)

2-4 処置室

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「よし、診察は終わり」と言われ、僕は急いでブリーフを履こうとした。でも、「あっ、これからお薬塗るから」と床に落ちていたブリーフを看護婦にとられてしまった。

「クリームと飲み薬を出しておきますから、風呂上がりと朝、一日二回塗ってください。あと、出血している間は石鹸で洗うのは控えてください」

 お医者さんの説明が終わると、僕は一人で隣の処置室に行くように言われた。処置室は診察室とつながった隣の部屋だ。

 処置室には他の患者さんもいて、パンツを履いてない僕に視線が集まった。

 僕がTシャツで前を隠して、壁際に立っていると、看護婦が薬を持ってきた。

「ごめんね、今、ベッド空いてないんだ。ここでやるけど、いいよね。男の子だから」

 またそれだ……。恥ずかしさに男も女も関係ないと思うが……

 結局僕はカーテンもない場所で、薬を塗られることになった。

「Tシャツ、上げてて」

 今度は自分でTシャツをまくり上げる姿勢をとらされた。僕のちんちんは相変わらずボッキしたままだった。なんとかしたかったが、この状態ではとても無理だった。

「次はお尻に塗るから、後ろ向いて」

 後ろを向くと、そこで治療中のおばさんと目があった。その人は僕のちんちんを見て驚いた様子だった。

 僕は赤くなって、下を向いた。

「うーん、すぐるくん、お尻突き出して。それと自分でお尻を持ってくれるかなあ。痒いところがこっちに見えるようにできる?」

 看護婦が言うので、僕は仕方なく両手でお尻の穴が見えるような姿勢をとった。恥ずかしさで、頭の中がぐちゃぐちゃになりそうだった。

 
「ありがとう、もう終わったよ」

 この一言を聞いて、近くにあったブリーフを急いで履いた。

 だが、ホッとする間も無く診察室からお医者さんの声が聞こえてきた。

「田中さん(看護婦)、予防のために剃毛しといてあげて」
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