1日休んだだけなのに

東門 大

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第3章 ボーリングに行っただけなのに

3-6 かわいい子

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 僕は自分が浅はかであったことと、加奈子先生を落胆させてしまったことを深く後悔した。

 もう脱ぐしかないという思いが頭を巡った。

「先生、ぼくが間違っていました」

 そう言うと思い切って、ズボンを脱いだ。

 加奈子先生はクスッと笑った。

「かわいい子……。新井さん、見てごらんなさい」

 新井は、ブリーフ一枚になった僕を直視できないでいた。

「中川君の顔だけ見ると、涙を流して嫌がっているように見えるでしょう。ところが体はどうですか。興奮して性器を奮い立たせ、先からは大量のいやらしい汁をたらしている。あなたはどちらが本当の中川だと思いますか」

「もちろん両方中川です。でも顔は感情の一部を表しているだけ。そして体は彼の本性を表しているのです。新井さん中川君はこうなることを望んで、一人でお仕置きを引き受けたのかもしれませんよ」

 僕は、加奈子先生の恫喝にのせられて、というよりも操られてここまでやってしまったことを後悔した。

 昨日一緒に遊んだばかりの女子の目の前でブリーフ一枚の情けない姿をさらしている。

 そればかりかアソコをおっ勃てて、シミまでつけているのだ。

 そしてこれから尻叩きが待っている。この状況で、あんな小さい子が受けるようなお仕置きなど受けられるはずがないと思った。

「仕方のない子、こちらへ来なさい。今日はそのままお膝に乗せてやります」

 僕は加奈子先生のそばに寄ったが、お仕置きの態勢はつくれなかった。

 そんな僕を見て、加奈子先生は眼鏡の奥から睨みつけてきた。

「新井さんの分までお仕置きを受けると言ったのは、嘘ですか?嘘つきにはそれなりの責任を取ってもらいますよ」

 恐ろしさに背筋が凍った僕は、膝の上に体を乗せた。

「二人分のお仕置きをお願いします」

 せめて情けない声は出さないようにしよう。それがせめてもの自分のへ慰めだと考えて覚悟を決めた。
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