大アジア戦争

ツカサメイ

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47話 ラムジェット完成

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          47話 ラムジェット完成

1942年9月30日、苦心したラムジェット戦闘機完成。
試作10機による性能評価飛行は樺太北部で秘密裏に
終了した。燃費は悪いがエンジン構造は単純なので
量産に適してる、だが耐久性は従来機に大きく劣る。
戦場での運用は3カ月が限度と判定された。
高度9000mで最高速度900キロ、滞空時間60分。
上昇力900m分。調整軽油燃料。エンジンは後部上。
機首武装20ミリ機関砲4門、涙適風防、S型無線機、
N型暗号無線機。無線式位置表示機、空戦表示機。

戦闘機と爆撃機に対する迎撃戦闘機である。

完成したプレスに使用する金型と冶工具は出来てる。
信州だけでなく樺太に大規模組み立て工場建設済み。
直江津との鉄道と送電線はおおむね10日で完成。
占領地での金属材料生産は順調。
日本海を直江津、信州で部品生産、樺太で大量生産。
妙高山を眺める鉄道が生産の要、名が決まった。
日本防衛の願いを妙高山に託して・・・
MR1型戦闘機。
生産体制は月産2000機を想定し準備完了。
生産開始の指示と労働者・・・
多数の作業に分割し不良品防止管理に冶具や装置を
用い簡略化、標準規格による大量生産体制が出来た。

航空電子装置の生産はすでに開始されている。
ハインケル班に開発成功を伝えたが生産規模は極秘。
10月2日、ハインケル班と関係者で祝宴を開いた。
技術者一同、軸流式ジェットエンジン完成に意欲を
新しくした。
普段の苦心を忘れこの日は液体燃料ロケットの実現性
に話がはずむ、基本の数値モデルは世間に知られる。
課題は実現手段。燃料、燃焼制御、ポンプ、タンク、
振動、高温対策、姿勢制御、弾道制御、特殊合金・・
話題は尽きない・・・

これらの報告を受けた東条の顔は厳しい。
戦闘機の量産は出来る、だが操縦員を揃えられるか?
欧州の航空戦を観察すれば3000機と3000機の戦闘・・
将来は7000機と7000機かも知れん・・・
話が帝国が大規模迎撃戦を要する敵と言えばアメリカ
だ、がその生産力は想像を超える大規模。
わずかな期間で5000機10000機と作れるだろう。

MR1型戦闘機、良い物を作ってくれたが性能が知
られれば、これより優秀な機体を無限に作るだろう。
アメリカと戦うならば、一撃での撃破しか無い!
襲来アメリカ艦隊をMR1型戦闘機10000機で撃破。
優位に立つには秘密を守り、一撃で勝敗を決する!
秘密命令を出した。
「秘密維持の上で10000機を訓練し配備し準備整
うまで戦場投入を禁止とする」
「隼3000機、ゼロ戦3000機の量産配備を急げ」

直江津に輸送船専用埠頭が用意されウラジオと樺太
を対象に材料資材、部品の輸送体制が作られた。

12万を乗せた第一次捕虜輸送船団が台湾に停泊、
輸送地は九州に作られた収容施設。
大きくは兵士と労働者に振り分ける事。
東条の期待は大きい、優秀な将兵、各種専門家が
居るはずと信じてるからだ。
だが用いる事が出来るだろうか?
彼らは地獄を経験した・・・巨大な絶望を越えて
生きようとするだろうか?

精神転移してきても命令一つで世界は変えられん。



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