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第一章 グローリア大陸編
番外編 研磨バトル4ー見えない明日と刃先のカエリー
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「御忙しいところ申し訳ないですがトゥナさん、どちらが優れているか、試してはもらえないでしょうか?」
この小僧……ドンドン低姿勢になってくな? 俺様に対する態度と、違いすぎるだろ……。
「仕方ないわね……」
そう呟いた嬢ちゃんは、審査の為試し切りに入るようだ。その姿を食い入るように俺達は見つめた。
──まずは包丁からのようだ!
試し切りで切るのは、今晩の夕御飯に使おうと買っておいた大根……。
嬢ちゃんは、その上に包丁を当てがった。──先ずは俺様が研いだ包丁からみたいだな?
大根の上に置かれた包丁は音も無く、まるで線を描くようにスーっと大根に切り込みをいれ、まな板にトンッと当たる衝突音を生み出す。
良し、会心のできだ!
おそらく嬢ちゃんは、力をいれる事もなく重みだけで切れたと思ったに違いない!
嬢ちゃんは包丁を持ち変え、次は小僧の研いだ包丁を試すようだ……。──大丈夫だ、アレ以上の結果を出すことはできまい。
小僧の研いだ包丁を大根に当てがう……。音もなく切り込みが入り、まな板に当たる音だけが響く……。
──小僧、やりやがる! 見ていたら分かる……この結果は五分だ!
「両方ともスゴいわね……まるで切った気がしなかったわ」
嬢ちゃんが言いたいことは分かる。
大根を切る包丁は、見ていると動きにムラがなく、抵抗を感じさせない。まるで、空気でも切っていたかの様な動きをしていた。
──ただ、一言だけ言わせてほしい!
俺様が気になったのは、何度も切り込みを入れられた、不揃いの大きさの大根の無惨な姿……。
それを手で持ってみると、これだけ切れる包丁なのにほとんどが最後まで切られることはなく、皮一枚繋がっているのだ……。
──むしろ、どうやったらこんな風に切れるんだ! わざとやったんじゃないか?
この嬢ちゃんも……只者ではない! 目の前の嬢ちゃんの包丁技術に、恐怖すら感じてしまう。〔ゴクンッ〕
「次は鍬ね?」
そう言うと何事も無かったかの様に鍬を握る。──鍬でも同じように大根を切るみたいだな?
まずは俺様の方だ、大根に鍬をのせると重みでストンっと切れた。
……勝った!
「どうだ! 俺様の研磨した鍬は! 普通の鍬じゃあ、こんなには切れまい!」
俺は勝利を確信した。ここまで切れる鍬を、俺様は今まで見たことがない。間違いない、俺様の勝利だ!
「カ、カナデ君?」
っと、姉ちゃんが心配そうに小僧を見る。
それもそうだろう? だってこれ以上良い結果は得られないだろうからな!
しかし、それを見ていた小僧は「大丈夫、勝敗は見えたから」と、余裕の態度を見せる。
なんだよこの小僧……まさかこれ以上切れるのか? まな板事切れるとでも言うのか?
小僧の言葉を聞いて、姉ちゃんは小僧が研磨した鍬を大根の上に……。
──そして、力を抜いた!
しかしその鍬は重みでは切れず、嬢ちゃんが少し押したことでストンッと音を立て大根は切れた…………。
やった……やったぞ! 俺様が研磨した方が切れ味が良かったのだ!
「どうだ見たことか! 俺様が研磨した方がよく切れるだろ! この勝負、俺様の勝ちだ!」
そうだよ、なにも恐れることなんて無かったんだ。何せ俺様は、フィーデス一の野鍛冶なんだからな!
そんな俺様を見てヤツは嘲笑い、嬢ちゃんから鍬を受け取ってそれを見せつけた。
「コイツの刃先を見てみろ」
なんだこの小僧、今さら負け惜しみを……んっ?
──こ……これは……!?
「気付いたか? 気づかないわけ無いよな?」
俺様は小僧が言わんとしたことを理解した。
そうか……戦う前から勝敗は決していたんだな? 俺様は……いや、俺はとんだ思い上がりをしてたみたいだぜ。
「え~っと? 判定をいっていいのかしら?」と姉ちゃんが口にする中、俺は姉ちゃんの発言を手で遮った。
「──小僧……俺の敗けだ……」
「え? どういうことなの?」
不思議そうな顔をしている嬢ちゃんに、小僧が……。いや、カナデさんが理由を説明してくれた。
「トゥナ、刃先の角度だよ」
そう言うと、俺の鍬とカナデさんの鍬を交互に見る姉ちゃん。
「なるほど……そう言うことね?」
どうやら、彼女も納得してくれたらしい。
「刃物は、角度の違いでも切れ味が変わる。角度が鋭ければ切れ味も応じて鋭く、かえって緩ければ切るときの抵抗が増し、切れにくくなるんだ」
カナデさんの言葉が胸に突き刺さる。
だから包丁では差がでない切れ味に対して、鍬では差が出た……。そしてそれが意味するのは……。
「──当然薄ければ刃こぼれが起きやすく、厚ければ刃こぼれはしにくい……。そう言うことだな? カナデさん」
カナデさんは俺に向かって、静かに頷いた。
「正解だ、鍬みたいに固いものを切るものに関しては、切れ味も必要だが何より耐久性が重要になってくる」
カナデさんは店に入って見ていたのは、俺のそう言った慢心から来る、客に対しての気遣いだったのかもしれない……。──俺が二流どころか三流以下……か。
俺は「完敗です…」と、素直に頭を垂れた。これ以上の恥の上塗りには耐えることが出来なかったのだ。
「じゃぁ、このガイア作の包丁は俺が貰っていくぞ? 何、授業料代りだろ?」と包丁を手にするカナデさん。
「お、親方作の包丁だって気づいてたのか! なんて目利きなんだ……」
銘が彫っていないのに、それに気づいたのか……カナデさんも何故か、俺の発言に驚いているようだ。
「亭主、ガイアのおっさんの弟子なのか?」
カナデさんは、親方を知っている?
「お、親方を知ってるのかい……」
親方の元を離れた俺だが……気になる! この人と親方との関係性が。
もしかしたら親方が取った、新しい弟子なのだろうか……?
「あぁ、あの人は俺の……戦友さ」と、包丁を掲げた。カナデさんが持つ包丁は、喜ぶかのように輝いて見えた。
か、かてっこねぇよ……。親方から逃げるように独立した、俺なんかが……親方と肩を並べるカナデさんに勝てるわけねぇよ。
しかしカナデさんは、親方の弟子と分かった俺にも優しくはなかった。
いや……もしかしたら本当の優しさとは、カナデさんの様な厳しい言葉を掛ける人なのかもしれないな。
そして、肩を落とす俺にさらに厳しい言葉が突き刺さった。
「おっさんの弟子なら、恥ずかしい仕事はするなよ? 最後にサービスで大切なことを教えておいてやる」
そういって真っ直ぐと俺を見つめ、ゆっくりと口を開くカナデさん。──ど……どんな指導をいただけるんだ……。
「客から預かった大切な商売の品を、見知らぬ小僧に触らせんなよ?」
俺は地面に膝をついた……そして。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
と、なんとも言えない悲痛な叫びをあげてしまった。
「カナデ君……あなた。鬼ね……」
カナデさんは、それだけ言うと店から嬢ちゃんと共に出ていったのである。
──あの日から、何れぐらい立ったのだろう。俺はお客様から預かった品を今日も削っている。
ただ前の時とは違う。今は目標も出来、品の一本一本に手を抜くこともなく、心の炎は燃え上がっている。
ただ、仕事のペースも少し落ち売り上げは下がっちまったがな?
今日もフィーデスの町では、俺が金属を削る音が鳴り響いている。
何てことはない……今度こそは、ただの本当の一流を目指して──。
────────────────────
余談とおまけ。
そして彼は知らないが、影では「最近あの野鍛冶で農具頼むと、調子がいいんだよ」との町の声があるとか……ないとか。
番外編 研磨バトル終了です! 楽しんでいただけましたか?
作者も、まさかの四部構成に驚きが隠せない!
次回からは本編に戻りますので、そちらもお楽しみください。
最後に、大根は後でオルデカが美味しくいただきました。
この小僧……ドンドン低姿勢になってくな? 俺様に対する態度と、違いすぎるだろ……。
「仕方ないわね……」
そう呟いた嬢ちゃんは、審査の為試し切りに入るようだ。その姿を食い入るように俺達は見つめた。
──まずは包丁からのようだ!
試し切りで切るのは、今晩の夕御飯に使おうと買っておいた大根……。
嬢ちゃんは、その上に包丁を当てがった。──先ずは俺様が研いだ包丁からみたいだな?
大根の上に置かれた包丁は音も無く、まるで線を描くようにスーっと大根に切り込みをいれ、まな板にトンッと当たる衝突音を生み出す。
良し、会心のできだ!
おそらく嬢ちゃんは、力をいれる事もなく重みだけで切れたと思ったに違いない!
嬢ちゃんは包丁を持ち変え、次は小僧の研いだ包丁を試すようだ……。──大丈夫だ、アレ以上の結果を出すことはできまい。
小僧の研いだ包丁を大根に当てがう……。音もなく切り込みが入り、まな板に当たる音だけが響く……。
──小僧、やりやがる! 見ていたら分かる……この結果は五分だ!
「両方ともスゴいわね……まるで切った気がしなかったわ」
嬢ちゃんが言いたいことは分かる。
大根を切る包丁は、見ていると動きにムラがなく、抵抗を感じさせない。まるで、空気でも切っていたかの様な動きをしていた。
──ただ、一言だけ言わせてほしい!
俺様が気になったのは、何度も切り込みを入れられた、不揃いの大きさの大根の無惨な姿……。
それを手で持ってみると、これだけ切れる包丁なのにほとんどが最後まで切られることはなく、皮一枚繋がっているのだ……。
──むしろ、どうやったらこんな風に切れるんだ! わざとやったんじゃないか?
この嬢ちゃんも……只者ではない! 目の前の嬢ちゃんの包丁技術に、恐怖すら感じてしまう。〔ゴクンッ〕
「次は鍬ね?」
そう言うと何事も無かったかの様に鍬を握る。──鍬でも同じように大根を切るみたいだな?
まずは俺様の方だ、大根に鍬をのせると重みでストンっと切れた。
……勝った!
「どうだ! 俺様の研磨した鍬は! 普通の鍬じゃあ、こんなには切れまい!」
俺は勝利を確信した。ここまで切れる鍬を、俺様は今まで見たことがない。間違いない、俺様の勝利だ!
「カ、カナデ君?」
っと、姉ちゃんが心配そうに小僧を見る。
それもそうだろう? だってこれ以上良い結果は得られないだろうからな!
しかし、それを見ていた小僧は「大丈夫、勝敗は見えたから」と、余裕の態度を見せる。
なんだよこの小僧……まさかこれ以上切れるのか? まな板事切れるとでも言うのか?
小僧の言葉を聞いて、姉ちゃんは小僧が研磨した鍬を大根の上に……。
──そして、力を抜いた!
しかしその鍬は重みでは切れず、嬢ちゃんが少し押したことでストンッと音を立て大根は切れた…………。
やった……やったぞ! 俺様が研磨した方が切れ味が良かったのだ!
「どうだ見たことか! 俺様が研磨した方がよく切れるだろ! この勝負、俺様の勝ちだ!」
そうだよ、なにも恐れることなんて無かったんだ。何せ俺様は、フィーデス一の野鍛冶なんだからな!
そんな俺様を見てヤツは嘲笑い、嬢ちゃんから鍬を受け取ってそれを見せつけた。
「コイツの刃先を見てみろ」
なんだこの小僧、今さら負け惜しみを……んっ?
──こ……これは……!?
「気付いたか? 気づかないわけ無いよな?」
俺様は小僧が言わんとしたことを理解した。
そうか……戦う前から勝敗は決していたんだな? 俺様は……いや、俺はとんだ思い上がりをしてたみたいだぜ。
「え~っと? 判定をいっていいのかしら?」と姉ちゃんが口にする中、俺は姉ちゃんの発言を手で遮った。
「──小僧……俺の敗けだ……」
「え? どういうことなの?」
不思議そうな顔をしている嬢ちゃんに、小僧が……。いや、カナデさんが理由を説明してくれた。
「トゥナ、刃先の角度だよ」
そう言うと、俺の鍬とカナデさんの鍬を交互に見る姉ちゃん。
「なるほど……そう言うことね?」
どうやら、彼女も納得してくれたらしい。
「刃物は、角度の違いでも切れ味が変わる。角度が鋭ければ切れ味も応じて鋭く、かえって緩ければ切るときの抵抗が増し、切れにくくなるんだ」
カナデさんの言葉が胸に突き刺さる。
だから包丁では差がでない切れ味に対して、鍬では差が出た……。そしてそれが意味するのは……。
「──当然薄ければ刃こぼれが起きやすく、厚ければ刃こぼれはしにくい……。そう言うことだな? カナデさん」
カナデさんは俺に向かって、静かに頷いた。
「正解だ、鍬みたいに固いものを切るものに関しては、切れ味も必要だが何より耐久性が重要になってくる」
カナデさんは店に入って見ていたのは、俺のそう言った慢心から来る、客に対しての気遣いだったのかもしれない……。──俺が二流どころか三流以下……か。
俺は「完敗です…」と、素直に頭を垂れた。これ以上の恥の上塗りには耐えることが出来なかったのだ。
「じゃぁ、このガイア作の包丁は俺が貰っていくぞ? 何、授業料代りだろ?」と包丁を手にするカナデさん。
「お、親方作の包丁だって気づいてたのか! なんて目利きなんだ……」
銘が彫っていないのに、それに気づいたのか……カナデさんも何故か、俺の発言に驚いているようだ。
「亭主、ガイアのおっさんの弟子なのか?」
カナデさんは、親方を知っている?
「お、親方を知ってるのかい……」
親方の元を離れた俺だが……気になる! この人と親方との関係性が。
もしかしたら親方が取った、新しい弟子なのだろうか……?
「あぁ、あの人は俺の……戦友さ」と、包丁を掲げた。カナデさんが持つ包丁は、喜ぶかのように輝いて見えた。
か、かてっこねぇよ……。親方から逃げるように独立した、俺なんかが……親方と肩を並べるカナデさんに勝てるわけねぇよ。
しかしカナデさんは、親方の弟子と分かった俺にも優しくはなかった。
いや……もしかしたら本当の優しさとは、カナデさんの様な厳しい言葉を掛ける人なのかもしれないな。
そして、肩を落とす俺にさらに厳しい言葉が突き刺さった。
「おっさんの弟子なら、恥ずかしい仕事はするなよ? 最後にサービスで大切なことを教えておいてやる」
そういって真っ直ぐと俺を見つめ、ゆっくりと口を開くカナデさん。──ど……どんな指導をいただけるんだ……。
「客から預かった大切な商売の品を、見知らぬ小僧に触らせんなよ?」
俺は地面に膝をついた……そして。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
と、なんとも言えない悲痛な叫びをあげてしまった。
「カナデ君……あなた。鬼ね……」
カナデさんは、それだけ言うと店から嬢ちゃんと共に出ていったのである。
──あの日から、何れぐらい立ったのだろう。俺はお客様から預かった品を今日も削っている。
ただ前の時とは違う。今は目標も出来、品の一本一本に手を抜くこともなく、心の炎は燃え上がっている。
ただ、仕事のペースも少し落ち売り上げは下がっちまったがな?
今日もフィーデスの町では、俺が金属を削る音が鳴り響いている。
何てことはない……今度こそは、ただの本当の一流を目指して──。
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余談とおまけ。
そして彼は知らないが、影では「最近あの野鍛冶で農具頼むと、調子がいいんだよ」との町の声があるとか……ないとか。
番外編 研磨バトル終了です! 楽しんでいただけましたか?
作者も、まさかの四部構成に驚きが隠せない!
次回からは本編に戻りますので、そちらもお楽しみください。
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