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第一章 グローリア大陸編
第52話 腐葉土とぬか喜び
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実は俺が、トゥナから報酬金をもらって買いに行ったのは腐葉土の雨よけだ。
そして、これを被せることによって保温効果が見込める。はずだけど……。
本来であればビニールがよかったが、異世界にそんな物が無いことを完全に失念していた。
そして、急遽黒い魔物の皮を代用品として購入してきたのだ。──これがまた高くて高くて……。異世界に来てから本当に金が貯めれないな、俺。
『カナデ本当に浪費家カナ……。絶対なにかに取りつかれてるシ』
──おう、良く分かったな? 絶賛、お前にとりつかれてるよ。
ダメなおっさん達の中で、悪い方に頭角を現しているシータは、俺の表情を読み取ってか「でも、お金かかってるっすよね? わっしら無一文っすよ、支払いとか絶対に無理っすよ」と、顔をひきつらせる。──いくら俺でも、勝手に買ってきて強制請求なんてあこぎな商売はしないぞ……。
「金なんか取らないよ。お前達の就職祝いみたいなもんだ、持ってけ」
そう言いながら、俺は魔物の皮を子分達に照れ隠しで投げつけた。
子分達はそれを受け取ると「兄さん有り難うございます!」と次々に涙し始める。──コイツら、本当に暑苦しいな……。こうも感情を素直に出されると照れくさい……でもまぁ、悪い気はしないか?
「ほれ、早く穴に被せろ、ひとまずそれで完成だから」
「はい、喜んで!」
四人は魔物の皮の端を持ち、バサッ! っと、まるでア○プスの少女のような勢いで飛び上がりながら広げるように張った。
それは穴の上で広がり、そのままゆっくりと地面に置かれた。その後、飛ばないように近くにあった石で周りを固定した。
「完成でヤンス!」との掛け声で、泣きながら喜びを露にする子分達。
大の大人がウサミミを付けて、手放しで喜びを表現している姿は、胸のモヤモヤが止まらず、張り裂けそうになるな……。
こいつら完成って叫んでたけど、さっきも言ったがひとまずだからな? ひとまず。喜んでいる子分達には、水を指すようで非常に悪いんだが……伝えないとだよな?
「喜んでるところ悪いが、実際の腐葉土が出来るのは早くて三ヶ月以上先だぞ? 野菜を植えて収穫できるのは、さらに先になるな……」
俺の言葉に四人は、目を見開き耳をピーンっと立てたのだ。──驚いたときの野ウサギのようだな? コイツらは動揺を全く隠せてない……。あれだ、野生で生きてたら、真っ先に狙われるタイプだ。
「あっしらのやって来た事は無駄だったでヤンスか!」
「兄さんに騙されたっすよ! わっしらヤッパリ無駄働きだったっすよ!」
「何でそんなひどいことするの? 頑張ったんだよぉ? 本当に嬉しかったのに……」
「ウサウサウサウサ」[泣き声]
いやいや……言いたいことは分かるぞ? ただ結果が出るのが先の話だって言っただけだろ?
仕方ないだろ……俺が提案できる知識で、最善だと思ったのがこれだったのだから。
「お前ら、落ち着けって」
でもまぁ、コイツらも必死なのだろう、やっと見つけた安住の地な訳だ。
そこでの初仕事の結果が出るのがまだまだ先だと言われたのだから。文句も言いたくなるか?
「この教会も、すぐさま金がスッカラカンになる訳じゃないんだから。まずはお前達が、がんばって何とかしろよ……。畑をもっと広げるとかあるだろ?」
石がゴロゴロ埋まってるし、雑草も生い茂っている。土地はまだ空いてるようだし、やることは山のようにあるだろうに……。
俺の発言を聞いてか、ハーモニーが「何でカナデさんがウチの経済状況知ってるんですか?」と突っ込みを入れてきた……。
「ま……まぁそれは見てればわかるさ。いざとなったときに売れそうなものも残ってるしな? 食料の蓄えもあったし……」
「そう言うことなんですね~」
と、寝てる子供達の頭を撫でるハーモニー。──経済的な理由を知ってる理由……。まぁ、別に隠すわけじゃないんだけどな……。
「とりあえず、俺達が次来るのは二日後ぐらいだ! それまでにハーモニーに仕事を教えてもらうんだぞ! お前たちならできる!」
「「「「はい、喜んで!」」」」
相変わらず返事だけはいいな……。しかし、危機感が感じられん。
「真剣に取り組まないと……」
俺はそう言ってトゥナを見た。
子分達はその意味に気付いたのだろう、今日一番の声で「「「「イェッサー!」」」」っと叫んだ。その声で起きる子供達……。
俺は、睨み付けてきたトゥナとハーモニーに、訴えるかのように元子分達を指さした。犯人はアイツらだと……。
「ひどいっす! 兄さん!」
「僕たちを売らないでよぉ~」
「死にたくないでヤンス! 死にたくないでヤンス!!」
「ウサウサ~ウサウサ~ウサウサ~!」[号泣]
売らないでとか言うなよ、俺を巻き込むな!
俺は「じゃぁ、また来るから頑張って働けよ?」と捨て台詞を残し、競歩で教会の出口へと向かった。 同じ過ちを二度は起こさないのだよ!
『カナデ……すごく格好悪いカナ……』
い、いいんだよ! 残念ながら、俺が格好いい試しなんて無いんだから……。
そして、これを被せることによって保温効果が見込める。はずだけど……。
本来であればビニールがよかったが、異世界にそんな物が無いことを完全に失念していた。
そして、急遽黒い魔物の皮を代用品として購入してきたのだ。──これがまた高くて高くて……。異世界に来てから本当に金が貯めれないな、俺。
『カナデ本当に浪費家カナ……。絶対なにかに取りつかれてるシ』
──おう、良く分かったな? 絶賛、お前にとりつかれてるよ。
ダメなおっさん達の中で、悪い方に頭角を現しているシータは、俺の表情を読み取ってか「でも、お金かかってるっすよね? わっしら無一文っすよ、支払いとか絶対に無理っすよ」と、顔をひきつらせる。──いくら俺でも、勝手に買ってきて強制請求なんてあこぎな商売はしないぞ……。
「金なんか取らないよ。お前達の就職祝いみたいなもんだ、持ってけ」
そう言いながら、俺は魔物の皮を子分達に照れ隠しで投げつけた。
子分達はそれを受け取ると「兄さん有り難うございます!」と次々に涙し始める。──コイツら、本当に暑苦しいな……。こうも感情を素直に出されると照れくさい……でもまぁ、悪い気はしないか?
「ほれ、早く穴に被せろ、ひとまずそれで完成だから」
「はい、喜んで!」
四人は魔物の皮の端を持ち、バサッ! っと、まるでア○プスの少女のような勢いで飛び上がりながら広げるように張った。
それは穴の上で広がり、そのままゆっくりと地面に置かれた。その後、飛ばないように近くにあった石で周りを固定した。
「完成でヤンス!」との掛け声で、泣きながら喜びを露にする子分達。
大の大人がウサミミを付けて、手放しで喜びを表現している姿は、胸のモヤモヤが止まらず、張り裂けそうになるな……。
こいつら完成って叫んでたけど、さっきも言ったがひとまずだからな? ひとまず。喜んでいる子分達には、水を指すようで非常に悪いんだが……伝えないとだよな?
「喜んでるところ悪いが、実際の腐葉土が出来るのは早くて三ヶ月以上先だぞ? 野菜を植えて収穫できるのは、さらに先になるな……」
俺の言葉に四人は、目を見開き耳をピーンっと立てたのだ。──驚いたときの野ウサギのようだな? コイツらは動揺を全く隠せてない……。あれだ、野生で生きてたら、真っ先に狙われるタイプだ。
「あっしらのやって来た事は無駄だったでヤンスか!」
「兄さんに騙されたっすよ! わっしらヤッパリ無駄働きだったっすよ!」
「何でそんなひどいことするの? 頑張ったんだよぉ? 本当に嬉しかったのに……」
「ウサウサウサウサ」[泣き声]
いやいや……言いたいことは分かるぞ? ただ結果が出るのが先の話だって言っただけだろ?
仕方ないだろ……俺が提案できる知識で、最善だと思ったのがこれだったのだから。
「お前ら、落ち着けって」
でもまぁ、コイツらも必死なのだろう、やっと見つけた安住の地な訳だ。
そこでの初仕事の結果が出るのがまだまだ先だと言われたのだから。文句も言いたくなるか?
「この教会も、すぐさま金がスッカラカンになる訳じゃないんだから。まずはお前達が、がんばって何とかしろよ……。畑をもっと広げるとかあるだろ?」
石がゴロゴロ埋まってるし、雑草も生い茂っている。土地はまだ空いてるようだし、やることは山のようにあるだろうに……。
俺の発言を聞いてか、ハーモニーが「何でカナデさんがウチの経済状況知ってるんですか?」と突っ込みを入れてきた……。
「ま……まぁそれは見てればわかるさ。いざとなったときに売れそうなものも残ってるしな? 食料の蓄えもあったし……」
「そう言うことなんですね~」
と、寝てる子供達の頭を撫でるハーモニー。──経済的な理由を知ってる理由……。まぁ、別に隠すわけじゃないんだけどな……。
「とりあえず、俺達が次来るのは二日後ぐらいだ! それまでにハーモニーに仕事を教えてもらうんだぞ! お前たちならできる!」
「「「「はい、喜んで!」」」」
相変わらず返事だけはいいな……。しかし、危機感が感じられん。
「真剣に取り組まないと……」
俺はそう言ってトゥナを見た。
子分達はその意味に気付いたのだろう、今日一番の声で「「「「イェッサー!」」」」っと叫んだ。その声で起きる子供達……。
俺は、睨み付けてきたトゥナとハーモニーに、訴えるかのように元子分達を指さした。犯人はアイツらだと……。
「ひどいっす! 兄さん!」
「僕たちを売らないでよぉ~」
「死にたくないでヤンス! 死にたくないでヤンス!!」
「ウサウサ~ウサウサ~ウサウサ~!」[号泣]
売らないでとか言うなよ、俺を巻き込むな!
俺は「じゃぁ、また来るから頑張って働けよ?」と捨て台詞を残し、競歩で教会の出口へと向かった。 同じ過ちを二度は起こさないのだよ!
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