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1章
第60話 魔王軍幹部・スロウ
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「はぁ!!!」
ルーキスは距離を詰めてロゼッタに斬りかかる。
だがロゼッタは踊るような身のこなしでそれを躱す。
だがルーキスも負けてはいない。
最初は奇抜な動きをするロゼッタに翻弄されていたルーキスだったが、戦闘経験の差が明らかになるにつれて、徐々に戦いの主導権を手にしていく。
するとロゼッタは突然鎌を振りかぶる。
《死喰殺斬!》
鎌には闇のようなエネルギーが纏い始め、そのエネルギーは一直線にルーキスに向かって襲いかかってくる。
「当たったら終わりだな、《 風刃》!」
ルーキスはそう叫ぶと、鎌に向かって風刃を飛ばす。
その風刃は闇のようなエネルギーを切り裂き、ロゼッタに迫っていった。
するとロゼッタはそれに気づいたのか、大きく上にジャンプする。
「はははは! なかなかやるじゃん」
ロゼッタがそう叫んだ時、俺は嫌な気配を感じた。
なぜか分からないが嫌な予感しかしない……。
俺は辺りを見回してみる。
するとゆっくりと動く一つの影を発見した。
「そこか! 《上級魔法 炎弾》!」
俺はそう叫び、影に向かって炎弾を飛ばす。
すると炎弾は一直線で飛んでいき、影に衝突する。
辺りから激しい爆発音が響き、その影が徐々に姿をあらわし始める。
その影の正体は灰色のフードを被った女だった。
「わ、わっちの場所がバレてる!? 目立たないようにしたはずなのに!」
その女は慌てた様子で後ずさりをする。
見た目は幼い少女で、静かな雰囲気を醸し出している。
髪色は黒色で、小柄な体格だ。
「お前は何者だ!」
俺がそう叫ぶと、その女は姿勢を低くして呟く。
「 わ、わっちは魔王軍幹部のスロウ、よろしく」
「道理で気配や魔力を隠すのが上手いはずだ。気付くのに苦労したぞ」
俺がスロウにそう言うと、スロウはニヤリと笑う。
「流石は《火の賢者》なんですねえ、隠れて攻撃しようと思ってたのに」
「ふん、幹部とあろう者が、正々堂々と戦えないとは情けないな」
俺がそう煽ると、スロウはムッとして口を開く。
「じゃあすぐ殺してあげます! 《召喚魔法 死霊の軍団》!」
すると巨大な魔法陣が展開され、そこから大量の骸骨兵士が現れる。
その数は100体ほどだろうか。
スロウはその骸骨兵士たちに命令を下す。
「わっちの命令は絶対です! 目の前の人間どもを殺しなさい!!」
スロウはそう叫ぶと、骸骨兵士を俺に向かって突撃させてきた。
「スロウちゃん! カーメン君は殺しちゃ駄目だよ! 後で炎書の場所を聞かないと!」
ロゼッタはスロウに向かってそう叫ぶ。
するとスロウは舌打ちをした後、ロゼッタに向かって叫んだ。
「じゃあ口が開ければ問題ないんだね!」
スロウがそう叫ぶと、骸骨兵士達は一斉に襲いかかってくる。
俺は目を擦り、その姿をしっかりと確かめてみる。
よく見るとその骸骨達は身体中に紋様が入っていて、禍々しさを感じられる。
ロゼッタと同じでかなり不気味な存在だ。
「隊長! 前線にいた兵を後方に下げろ!」
俺がそう叫ぶと、隊長にその命令は伝わったようで、すぐに兵たちに指示が下される。
そして俺は迫りくる骸骨兵士に向かって、魔法を発動する。
《最上級魔法 炎竜憑依》
俺の体から魔力が溢れ出し、地面が赤く光始める。
「ガァァァァァ!!!」
すると骸骨兵士が俺に向かって剣を振りかぶってくる。
「邪魔だな、《最上級魔法 炎槍》!」
俺の両手から無数の炎の矢が放たれる。
上級魔法とは比べ物にならないくらいの量の炎が放たれ、周りに轟音と爆炎を撒き散らす。
その爆発の衝撃に骸骨兵士たちは吹き飛び、バラバラに散っていった。
「う、嘘! 私の可愛い骸骨たちが!」
ルーキスは距離を詰めてロゼッタに斬りかかる。
だがロゼッタは踊るような身のこなしでそれを躱す。
だがルーキスも負けてはいない。
最初は奇抜な動きをするロゼッタに翻弄されていたルーキスだったが、戦闘経験の差が明らかになるにつれて、徐々に戦いの主導権を手にしていく。
するとロゼッタは突然鎌を振りかぶる。
《死喰殺斬!》
鎌には闇のようなエネルギーが纏い始め、そのエネルギーは一直線にルーキスに向かって襲いかかってくる。
「当たったら終わりだな、《 風刃》!」
ルーキスはそう叫ぶと、鎌に向かって風刃を飛ばす。
その風刃は闇のようなエネルギーを切り裂き、ロゼッタに迫っていった。
するとロゼッタはそれに気づいたのか、大きく上にジャンプする。
「はははは! なかなかやるじゃん」
ロゼッタがそう叫んだ時、俺は嫌な気配を感じた。
なぜか分からないが嫌な予感しかしない……。
俺は辺りを見回してみる。
するとゆっくりと動く一つの影を発見した。
「そこか! 《上級魔法 炎弾》!」
俺はそう叫び、影に向かって炎弾を飛ばす。
すると炎弾は一直線で飛んでいき、影に衝突する。
辺りから激しい爆発音が響き、その影が徐々に姿をあらわし始める。
その影の正体は灰色のフードを被った女だった。
「わ、わっちの場所がバレてる!? 目立たないようにしたはずなのに!」
その女は慌てた様子で後ずさりをする。
見た目は幼い少女で、静かな雰囲気を醸し出している。
髪色は黒色で、小柄な体格だ。
「お前は何者だ!」
俺がそう叫ぶと、その女は姿勢を低くして呟く。
「 わ、わっちは魔王軍幹部のスロウ、よろしく」
「道理で気配や魔力を隠すのが上手いはずだ。気付くのに苦労したぞ」
俺がスロウにそう言うと、スロウはニヤリと笑う。
「流石は《火の賢者》なんですねえ、隠れて攻撃しようと思ってたのに」
「ふん、幹部とあろう者が、正々堂々と戦えないとは情けないな」
俺がそう煽ると、スロウはムッとして口を開く。
「じゃあすぐ殺してあげます! 《召喚魔法 死霊の軍団》!」
すると巨大な魔法陣が展開され、そこから大量の骸骨兵士が現れる。
その数は100体ほどだろうか。
スロウはその骸骨兵士たちに命令を下す。
「わっちの命令は絶対です! 目の前の人間どもを殺しなさい!!」
スロウはそう叫ぶと、骸骨兵士を俺に向かって突撃させてきた。
「スロウちゃん! カーメン君は殺しちゃ駄目だよ! 後で炎書の場所を聞かないと!」
ロゼッタはスロウに向かってそう叫ぶ。
するとスロウは舌打ちをした後、ロゼッタに向かって叫んだ。
「じゃあ口が開ければ問題ないんだね!」
スロウがそう叫ぶと、骸骨兵士達は一斉に襲いかかってくる。
俺は目を擦り、その姿をしっかりと確かめてみる。
よく見るとその骸骨達は身体中に紋様が入っていて、禍々しさを感じられる。
ロゼッタと同じでかなり不気味な存在だ。
「隊長! 前線にいた兵を後方に下げろ!」
俺がそう叫ぶと、隊長にその命令は伝わったようで、すぐに兵たちに指示が下される。
そして俺は迫りくる骸骨兵士に向かって、魔法を発動する。
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「邪魔だな、《最上級魔法 炎槍》!」
俺の両手から無数の炎の矢が放たれる。
上級魔法とは比べ物にならないくらいの量の炎が放たれ、周りに轟音と爆炎を撒き散らす。
その爆発の衝撃に骸骨兵士たちは吹き飛び、バラバラに散っていった。
「う、嘘! 私の可愛い骸骨たちが!」
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