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1章

第20話 学園編 入学

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 ここは魔法学園。
 
 この魔法学園では、魔法や剣術、体術など様々なことを学べる場所である。
 
 そしてこの学園は3年間通うことになっていて、1年生から3年生までが在籍することになる。
 
 入学資格は16歳以上から与えられているが、基本的に貴族しか通っておらず、学費も高い。
 
 そんな魔法学園に着くとそこは人で溢れかえっていた。

「ロラン師匠、凄い人数ですね」

「ああ、どこが会場だろう?」

「ロランお兄様、あそこです」
 
 俺はリア、クレハと一緒に入学式が行われる会場へと移動する。
 
 するとそこには既に多くの新入生が集まっていた。
 
 この学園は1学年に300人程おり、3年間通うことになる。

 そして魔力の量に応じてクラスが振り分けられる。
 
 クラスはA~Cの三クラスに分けられていて、魔力量Aクラスが上位のクラス、魔力量Bが真ん中のクラス、魔力量Cが最下位のクラスの3つに分かれている。

 原作だとロランはBクラスに振り分けられるんだったな。
 
『よく来てくれました、皆さま』
 
 すると会場に声が響き渡る。

 その声の主は学園長のエルドラだ。
 
 エルドラ・フォン・スルト。
 
 白髪が特徴的な初老の女性で、魔法学園を長年支えてきた人でもある。
 
 俺はそんな学園長の言葉を聞きながらも、辺りを見渡すと見知った顔ぶれがちらほらといた。

 第二王子のアデルと第二王女のアリス、2人も何食わぬ顔でこの入学式に参列している。
 
 俺は少し不安を感じながら、学園長の話を聞いていたのだった。
 
 ★

  入学式が終わると、魔力を測りに測定所まで移動する。
 
 この測定は、入学する時に行われるもので、魔力量によってクラスが振り分けられるのだ。
 
 そして俺達は今その測定所まで来ていた。
 
「き、緊張します。ロラン師匠。私、ロラン師匠と同じクラスが良いです」
 
 正直、今クレハの魔力量は膨大なため、Aクラスに入れる基準は余裕で超えている。
 
「大丈夫、クレハさんならきっとAクラスにいけると思います」
 
「が、頑張ります」
 
 リアの励ましにセシルは顔を赤くしながら、拳を胸に当てている。
 
 やっぱり、この2人は癒しの存在だな。

 俺はそんな事を思いながら、二人の会話を微笑みながら見る。
 
「では101番、アデル・レット・ハーキム、中へ入りなさい」
 
 すると、測定所からそう声が聞こえた。
 
 どうやらアデルの番が回ってきたみたいだ、そしてアデルは測定所へと入っていく。
 
 Aクラスに入るには魔力数500以上は必要になる。

 まあアデルは原作で魔力数1000だったし、余裕だろう。
 
「ではこちらに手を」
 
 検査員の指示に従って、アデルは手のひらを魔力測定器の上に乗せる。
 
 すると水晶が輝き始めた。

 そしてその輝きが消えたと同時に、アデルの顔が驚きに包まれる。
 
「魔力数800!? 僕はAクラスだ!」
 
 アデルはそう言って喜ぶ。
 
 そしてその嬉しそうな姿を見ていた者たちがざわめきだす。
 
 (流石はアデル様ね!)
 
 (次期王位も間違いないわ、私もアデル様と一緒のクラスになりたい!)
 
 といった声が聞こえる。

 それにしてもアデルも魔力数800なのか、少し原作と違うが、まあ誤差の範囲だろう。
 
 俺はそう考え、アデルの事は気にしないことにした。

 ―――――――――
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