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序章
第7話 最上級魔法
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「よ、よし! なんとか上級魔法を使えるようになったぞ!」
俺は今、トン爺の所に来て、魔法の練習をしていた。
そして今日、俺は遂に上級魔法を覚えた。
上級魔法である《火槍》は威力が高く、コントロールが難しいが、その分強い。
「全く成長がスピードが速すぎて、儂も驚きじゃわい」
「トン爺の教え方が上手いからですよ」
俺がそう言うとトン爺は嬉しそうに微笑む。
トン爺は元賢者なので魔法の知識が半端ない。
そして教え方も上手く、分かりやすいので自然と魔法を覚えてしまった。
「どれ、そろそろお主はグレードアップしてもいいのかもしれんのう」
俺はトン爺の言葉を聞いて、唾を飲み込む。
そして続けて言った。
「お主には最上級魔法を教えても良いかのう」
「さ、最上級魔法!?」
最上級魔法、それは魔術師の最終形態と言うべきもので、使えるようになる魔術師はほぼいない。
魔法の天才のトン爺だから教えることが出来るんだと俺は思う。
そしてその最上級魔法は難しさが上級とは格が違うらしい。
なぜならこの最上位魔法の技を一つ覚えるのに、1年から3年掛かる場合があるからだ。
しかも覚えることができたとしてもコントロールが難しく、暴走してしまうケースがあるとか。
だから通常の魔術師が覚えるのは上級魔法までみたいだ。
上級魔法を覚えるだけでも長ければ数年はかかるらしいからな。
「お主には見込みがあると儂は思っておる。どうじゃ?」
「是非学びたいです!」
俺は即答した。
最上級魔法を覚えれば俺はもっと強くなれる。
そして、この力を使って俺は推し《リア》を守りたい。
「じゃが今までの魔法とは比にならんほど難しいぞ?」
俺はそのトン爺の言葉に、少し不安になる。
今までは感覚で魔法を覚えていたが、最上級魔法ともなるとそうはいかない。
ゲームのストーリーでも最上級魔法を使えるのは終盤であり、敵キャラの魔王が使う技だからな。
でも俺は守りたいんだ、リア・レット・ハーキムを。
その為にも俺は頑張らなければならないんだ。
推しを守る為に。
「今までの倍努力します」
俺はトン爺にそう宣言する。
「うむ、ではまずこの魔法書を読むのじゃ」
そう言ってトン爺は一冊の魔法の書を渡してきた。
その本の魔法、内容は凄かったが俺は直ぐに内容を理解する。
「火属性の最上級魔法、《炎竜》……!」
「おうよ、儂は昔《炎竜》を駆使して、魔物と戦っておったな」
「そうだったんですか、ちなみに最上級魔法は全部で何種類あるんですか?」
「全部で五種類じゃな、儂はこの魔法書しか持ってないが……儂の知り合いが持っておったかもしれんのう」
となると《炎竜》含めてあと四種類は存在するんだな。
俺の記憶だとゲームのストーリーで最上級魔法を使っていたのは魔王しか知らないから、相当レアな魔法書なんだろうな。
「それじゃあさっそく魔法の修行に入るとするかのう」
「はい! よろしくお願い致します!」
「うむ……お主ならきっと、あの魔王を……」
「何か言いましたか?」
「い、いや何でもないわい」
何を言っていたのか俺は聞き取れなかった。
トン爺にもう一度聞き返しても、何も返事はこない。
一体なんと言ったのだろうか?
まあいいか。
こうして俺はトン爺に最上級魔法の修行を付けてもらうことになるのだった。
俺は今、トン爺の所に来て、魔法の練習をしていた。
そして今日、俺は遂に上級魔法を覚えた。
上級魔法である《火槍》は威力が高く、コントロールが難しいが、その分強い。
「全く成長がスピードが速すぎて、儂も驚きじゃわい」
「トン爺の教え方が上手いからですよ」
俺がそう言うとトン爺は嬉しそうに微笑む。
トン爺は元賢者なので魔法の知識が半端ない。
そして教え方も上手く、分かりやすいので自然と魔法を覚えてしまった。
「どれ、そろそろお主はグレードアップしてもいいのかもしれんのう」
俺はトン爺の言葉を聞いて、唾を飲み込む。
そして続けて言った。
「お主には最上級魔法を教えても良いかのう」
「さ、最上級魔法!?」
最上級魔法、それは魔術師の最終形態と言うべきもので、使えるようになる魔術師はほぼいない。
魔法の天才のトン爺だから教えることが出来るんだと俺は思う。
そしてその最上級魔法は難しさが上級とは格が違うらしい。
なぜならこの最上位魔法の技を一つ覚えるのに、1年から3年掛かる場合があるからだ。
しかも覚えることができたとしてもコントロールが難しく、暴走してしまうケースがあるとか。
だから通常の魔術師が覚えるのは上級魔法までみたいだ。
上級魔法を覚えるだけでも長ければ数年はかかるらしいからな。
「お主には見込みがあると儂は思っておる。どうじゃ?」
「是非学びたいです!」
俺は即答した。
最上級魔法を覚えれば俺はもっと強くなれる。
そして、この力を使って俺は推し《リア》を守りたい。
「じゃが今までの魔法とは比にならんほど難しいぞ?」
俺はそのトン爺の言葉に、少し不安になる。
今までは感覚で魔法を覚えていたが、最上級魔法ともなるとそうはいかない。
ゲームのストーリーでも最上級魔法を使えるのは終盤であり、敵キャラの魔王が使う技だからな。
でも俺は守りたいんだ、リア・レット・ハーキムを。
その為にも俺は頑張らなければならないんだ。
推しを守る為に。
「今までの倍努力します」
俺はトン爺にそう宣言する。
「うむ、ではまずこの魔法書を読むのじゃ」
そう言ってトン爺は一冊の魔法の書を渡してきた。
その本の魔法、内容は凄かったが俺は直ぐに内容を理解する。
「火属性の最上級魔法、《炎竜》……!」
「おうよ、儂は昔《炎竜》を駆使して、魔物と戦っておったな」
「そうだったんですか、ちなみに最上級魔法は全部で何種類あるんですか?」
「全部で五種類じゃな、儂はこの魔法書しか持ってないが……儂の知り合いが持っておったかもしれんのう」
となると《炎竜》含めてあと四種類は存在するんだな。
俺の記憶だとゲームのストーリーで最上級魔法を使っていたのは魔王しか知らないから、相当レアな魔法書なんだろうな。
「それじゃあさっそく魔法の修行に入るとするかのう」
「はい! よろしくお願い致します!」
「うむ……お主ならきっと、あの魔王を……」
「何か言いましたか?」
「い、いや何でもないわい」
何を言っていたのか俺は聞き取れなかった。
トン爺にもう一度聞き返しても、何も返事はこない。
一体なんと言ったのだろうか?
まあいいか。
こうして俺はトン爺に最上級魔法の修行を付けてもらうことになるのだった。
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