外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~

そらら

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第73話 やっと王国に着くよ

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その後私は家を出て、リズ達と合流を果たす。

 私はこの村の惨状についてリズ達に話した後に馬車へと向かう。
 
 どんな戦闘が起こるか分からなかったのでさっさとこの村を抜けた方がいいと判断した私たちは駆け足で行く。
 
 馬車に到着した私たちは重い空気の中、馬車を走らせる。
 
 あまりにも奇妙で不可解な事件の現場を目撃してしまった為にそれをどうにかしないと落ち着かない。頭の思考を止めることも出来ずに一人考え続ける。

 もう少し早く見つけることできれば事態を収束させることが出来るのでは……?私はぼんやりとした想像をする……。するとリズが口を開く。
 
 「ラゼル、落ち着いて」
 
 その言葉を聞いて我に返りリズ達の方を見る。私に向けて口を開く姿はいつもの可愛らしい少女とはまったく違い姿で凄く頼もしく見えた。

 本当に同い年なのだろうか……と何度が思った事があるのは今言うことでは無いな、と思い返す。
 
 「大丈夫だよ~ラゼル~」
 
 レズリタの言葉に救われる……。私は表情に出ていたようでとても心配そうな表情でこちらを見る。その後気を取り直してレズリタに大丈夫であることを告げると元気よくうなずき返してくれる。

 エリックも心配げにこちらを見つめていた。
 
 今私は仲間に支えられているから少し救われた様な感覚を感じる。本当私は良い仲間に出会えた……。

 しばらく馬車で揺られていると外がとても明るくなってきていることに気がつく。もう朝になっているのか……。
 
 深い森を抜けだし、ようやくエルミア王国の姿が見えてくると私は酷く心が軽くなるのを感じた。
 
 空はまるで私の心を映し出しているのではないかと思わせるほどにすっきりと晴れ渡った色をしている。
 
 「やっと王国に着くな!」
 
 エリックが馬車から顔を出して嬉しそうにそう言う……。
 
 私も自然と笑顔に溢れ、王国を見つめる。やっぱりいい所だな、エルミア王国は……。
 そして馬車は無事エルミア王国に到着する。

 美しい街並みが幾つも並び立つ光景に見とれてしまいそうになる。
 
 「それじゃあ依頼達成をギルドに言いに行こう!」
 
 リズがそう言い、私たちはギルドに直行するのであった。
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