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第61話 洞窟の守護神
しおりを挟む「はぁはぁ......なんとか倒せたね」
「ああ、洞窟だと狭いから戦いづらいぜ」
緊張の糸が切れたのか2人はかなり疲弊していたようだった。だが、私とレズリタは異変を感じ始めていた。
それは異様すぎる空間に突然魔物が現れたからだ。まだ警戒を解くことはできないと気を引き締めた方がいいだろうと思い私はみんなに注意を呼びかけることにする。
「レズリタ、もしかしたらこの洞窟魔力で狂ってるんじゃない?」
私はあのドレアな鉱石を思い出しつつレズリタに話しかける。
それを聞いたレズリタはすぐに異様さを感じ取るため魔力を探る事に集中する。そしてその数分後目を見開きながら私たちに口を開くのだった。
「鉱石の魔力でこの洞窟おかしくなってるね~」
どうやら私の予想は当たっているらしく、この洞窟自体がドレアの影響を受けてループしているということだったのだ。
なのでこの洞窟を探索するのには慎重にならなければならなかった。私は重たい気持ちになりながらも洞窟の奥へと足を進めることにする。
しばらく進むと不気味な広い空間が広がっている。そこには赤い鉱石がいくつもはめられており異様な雰囲気を醸し出しているのだった。
「不気味すぎてやばいんだけど……」
リズが赤い鉱石の方を見ながら呟く。まあ、これだけ不気味なのだから仕方ないだろう。一刻も早くここから立ち去りたい気分だがパニックになるわけにはいかないので深呼吸をする。するとレズリタが立ち止まって口を開く。
「この赤い鉱石発掘してみない?」
レズリタがこの赤い鉱石を採掘しようとしている。なぜなんだろうと疑問に思っていると彼女は説明を始めてのだ。
「少しずつ鉱石を取っていけば洞窟をおかしくしている魔力を減らす事が出来るし、普通と同じになるはずだよ。そうすればドレアも出てくるかもしれないから」
どうやらこの異様な洞窟を正常に戻すのには少しずつ採掘をしなくてはいけないらしい。そしてレズリタが鉱山を発掘する為に魔法を詠唱する。
鉱石を発掘している間、私たちは周りの魔物を警戒する。
どうやらこの洞窟では魔力を使い鉱山を発掘していかなくてはいけないらしい。てことは魔法が使えない人がこの洞窟に足を踏み入れるとかなり大変なのではないだろうか?
洞窟の鉱石が取れ続けている間も魔物が現れたりするかもしれないから結構やばい所なのかもしれないな。そう思っていると奥から足音が聞こえる。
先ほどと同じ種類の魔物の鳴き声だろうか? 低い唸り声とともに何かがこっちに近づいてきているようだった。私はスキル発動の準備をして構えをとる。
そしてその唸り声が聞こえる方向を見つめる。すると洞窟の奥から大きな影が現れる──
その魔物は大きな犀のような姿をし背中に鉱石を身に着けながら威嚇してくる。
「ゴーレムじゃねえか!?」
「嘘!?」
エリックとリズが驚きの声を上げる。
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