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第52話 最高の和食だ!
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温泉で火照った体を冷ましているかのような表情である。
そして私の元へたどり着くと口を開いた。
「温泉気持ちよかったね!」
温泉から上がってきたばかりのリズの表情はほわっとしており、思わず私の方が癒されそうな不思議な魅力があった。
その隣を歩くレズリタも同様に上気した表情をしている。
「そういえばあそこに牛乳売ってたよ~2人ともお風呂上がりに飲むと良いよ~」
レズリタがそんな事を呟いて指差す方向には牛乳を売っているのが見えた。
やはり宿と言ったところか、とても豊富な種類の飲み物が置いてある。
牛乳なら好きだし飲んだら喉も潤うだろうと思ったので私達は即座に向かうことにした。
売り場に行くと150Gぐらいの価格で牛乳が売っている。
王都周辺にて作られているであろう牧場からはるばるとやって来た乳牛から絞り取られたであろうものだ、そんな立派なお乳を飲むなんて……と思いながらも私達2人は牛乳を買った。
1本150Gの格安の牛乳だがこれがまた美味いのだ。
脂肪分が少なく甘さだけが濃縮されたような美味さは王都内でもかなり人気がある飲み物だ。
「やっぱ風呂上がりの牛乳は格別だな!」
「間違いない」
私とエリックはお決まりのセリフを吐きながら牛乳をグビグビ飲む。
そんな私たちの姿を見たリズとレズリタも興奮しながら買って牛乳を飲んでいた。
そして牛乳を飲み干すと私達は食事に向かうため食堂に足を向ける。
宿の夕食は和食だ。
炊き立ての艶やかな白い米に、湯通しした魚や色とりどりの野菜が入った味噌汁、それに酢の物や魚の煮つけなどの生臭さの無いように工夫されたお造りもある。
さらにイワシの頭まで添えてあるという気合いの入りようだ。
「す、すごすぎる!」
私はこの料理を目の当たりにした瞬間声を漏らしてしまう。
王国周辺にある魚とは明らかに違う匂いがして身もふわふわしている。
「なんだこれ……すごく美味しい!」
こんなにおいしい料理がこの国にはあるものなのか?と思うほどの衝撃を受けながらパクパク料理を口に運んでいるとあっという間に完食してしまった。
「ラゼル食べるの早すぎでしょ!」
「俺よりも食べるの早いじゃねえか!?」
私を見てリズとエリックは驚嘆の声を上げていた。
あまりの完食の速さに周りからの注目を意図せず集めてしまった……恥ずかしい。
リズとエリックが驚く反面、レズリタは横でモグモグ美味しそうにご飯をほおばりながらお菓子のような甘さの漬物をポリポリ食べていた。
そして全員が食べ終わり私たちは部屋に戻る。
寝る時間になり寝床につくことになったが、ベットは最高の状態になっていた。
備え付けの布団に入り、照明を消して暗い部屋の中で上を見上げる。
思えば私は外れスキルで家族から軽蔑の目で見られずっと一人だったな。
いや、私の家で働いていた召使いの女性達は私の事をいつも励ましてくれてたな。
あの人達は元気だろうか。
そんなことを考えていたらだんだんウトウトしてきて、気付いたら私は深い眠りに入っていたのだった。
そして私の元へたどり着くと口を開いた。
「温泉気持ちよかったね!」
温泉から上がってきたばかりのリズの表情はほわっとしており、思わず私の方が癒されそうな不思議な魅力があった。
その隣を歩くレズリタも同様に上気した表情をしている。
「そういえばあそこに牛乳売ってたよ~2人ともお風呂上がりに飲むと良いよ~」
レズリタがそんな事を呟いて指差す方向には牛乳を売っているのが見えた。
やはり宿と言ったところか、とても豊富な種類の飲み物が置いてある。
牛乳なら好きだし飲んだら喉も潤うだろうと思ったので私達は即座に向かうことにした。
売り場に行くと150Gぐらいの価格で牛乳が売っている。
王都周辺にて作られているであろう牧場からはるばるとやって来た乳牛から絞り取られたであろうものだ、そんな立派なお乳を飲むなんて……と思いながらも私達2人は牛乳を買った。
1本150Gの格安の牛乳だがこれがまた美味いのだ。
脂肪分が少なく甘さだけが濃縮されたような美味さは王都内でもかなり人気がある飲み物だ。
「やっぱ風呂上がりの牛乳は格別だな!」
「間違いない」
私とエリックはお決まりのセリフを吐きながら牛乳をグビグビ飲む。
そんな私たちの姿を見たリズとレズリタも興奮しながら買って牛乳を飲んでいた。
そして牛乳を飲み干すと私達は食事に向かうため食堂に足を向ける。
宿の夕食は和食だ。
炊き立ての艶やかな白い米に、湯通しした魚や色とりどりの野菜が入った味噌汁、それに酢の物や魚の煮つけなどの生臭さの無いように工夫されたお造りもある。
さらにイワシの頭まで添えてあるという気合いの入りようだ。
「す、すごすぎる!」
私はこの料理を目の当たりにした瞬間声を漏らしてしまう。
王国周辺にある魚とは明らかに違う匂いがして身もふわふわしている。
「なんだこれ……すごく美味しい!」
こんなにおいしい料理がこの国にはあるものなのか?と思うほどの衝撃を受けながらパクパク料理を口に運んでいるとあっという間に完食してしまった。
「ラゼル食べるの早すぎでしょ!」
「俺よりも食べるの早いじゃねえか!?」
私を見てリズとエリックは驚嘆の声を上げていた。
あまりの完食の速さに周りからの注目を意図せず集めてしまった……恥ずかしい。
リズとエリックが驚く反面、レズリタは横でモグモグ美味しそうにご飯をほおばりながらお菓子のような甘さの漬物をポリポリ食べていた。
そして全員が食べ終わり私たちは部屋に戻る。
寝る時間になり寝床につくことになったが、ベットは最高の状態になっていた。
備え付けの布団に入り、照明を消して暗い部屋の中で上を見上げる。
思えば私は外れスキルで家族から軽蔑の目で見られずっと一人だったな。
いや、私の家で働いていた召使いの女性達は私の事をいつも励ましてくれてたな。
あの人達は元気だろうか。
そんなことを考えていたらだんだんウトウトしてきて、気付いたら私は深い眠りに入っていたのだった。
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